方言って、何言ってるかさっぱりわからないですよねー。話している方は、決して早口でしゃべっているつもりはないのですが、聞いている方からすれば、とても早く聞こえます。いや、早かろうがゆっくりだろうが、意味は分からないんです(笑)。
それで、今日のタイトルを直訳すると、おまえさんたちなんか、オレよりもっとひどいだろうさ、というようなことになります。
これがどういう場面で使われるかというと、高齢者が若い、いや、我が子(世代)に対してだから、「若い」わけでもないですね。まぁ80代の人が、60代の息子夫婦にでも言っていると想像してください。あっ、念のため書き添えますが、これ、我が家の話ではなく、よく聞く一般的なことです。
80代以上の親等が、ちょこちょこ何かを忘れたり失敗したりした時に、ついつい責めたりしてしまうと、当人がタイトルのように応えるんです。「(自分なんかまだマシなほうだ。)お前さんたちが自分と同じようなトシになった時は、今の自分より、もっとひどいだろうさ」と。
近所のおばあちゃんが、お姑さんにしばしばそう言われたもんだと笑って話したのを聞いたことがありました。そのおばあちゃんも、いつの日からか、自分の子どもにそんなふうに言うようになったと耳にしました。
くやしいかな、もし仮に子どもが年齢を重ねて自分より「げ」になったとしても、その姿を見ることは、決してできないんですよね。そうわかっているから、そうわかっていてもなお、タイトルのような負け惜しみ(?うまい表現が思い浮かびません)を言い返さずにはいられない…。
そんな話を聞くと、つい笑ってしまいますが、そのあとやっぱり、少しは切なくなってくるものです。生きているっていとおしい。けど、切ない。
そんな話題を客観的に聞ける立場の時もあれば、当事者として、言われる方になったり、言う方になったり。あっ、でもこれからは、言おうにも言う相手がいないことの方がほとんどかもしれません。自分より少し年下でも、周囲には、夫婦二人きりなんていう家も、出てきました。二人きりとか、ひとりきりとかいうのを、「ぽろっと」二人、「ぽろっと」ひとり、なんて言い方をします。どこからきた、「ぽろっと」なんだろう?
「げ」というのは、ヒドイという意味で使われます。
なんぼ何でも、それだばあんまり「げ」だで。いくら何でも、それじゃ酷すぎるよというようなニュアンスなんですが、目上の人には直接は使いません。でも、今の世の中を見ると、ついつい言いたくなりますねー。