風に吹かれて行こう

お米の便りを、写真でもっとわかりやすく!

症状を表すことば

2024-01-29 | 標準語に翻訳するのが難しい秋田弁

 お年寄りがお医者さんに行った際に話す、体調の様子。あるいは症状や痛みの表現。これらは、若いお医者さんや秋田弁に疎いお医者さんにとっては、なかなか難しいものだということを聞いたことがありました。痛いは「いでぇ」というのと、「やめる」という表現があります。何かにぶつかったり叩かれたりした場合の痛みは、「いで」。それに対して内側から出てくる痛みは、「やめる」と表現されます。

  **さん、今日はどうしました?

   センセイ、昨日がら腹やめで、えっく寝られねっけ。

   歯やみひでくて、昨日がら何にも食ってね。

 というような具合です。どちらも月曜日に受診したのかも(笑)。

 

   おなかが痛くて、今日来られたんですね?

   痛くてでねぐ、やめでだ、センセ。 

 

 今しがた、母が、「目えんじくて」と言いました。えんずい、えんじ。この言葉を標準語でどう表したらよいのか、なかなか思い浮かびません。目が重苦しいというのと一部重なる気もしますが、やっぱりそれだけでは不十分だし、どこか違うという感じなのです。目の違和感と言ってしまえばそれまででしょうが、おそらく違和感にもいろいろあるんじゃないでしょうか?

 どなたか秋田県出身で、標準語が標準な地域に長くお住まいの方ー。思い当たるような言葉がありましたら、知らせていただけませんかー。

 

 あんまり関係ないですけど、おなかを壊すことを、腹しくじるって言うんですよ。厳密に言えば、しくじるという言葉は原型?で、実際に使われる場合は、腹しくじったーという現在完了形? あるいは過去形。未来形です。

 昨日腹しくじったというのが過去形。おが(あんまり)食えば、腹しくじるど、が未来形。腹しくじったーというのが、現在進行形もしくは現在完了形。笑っている場合じゃありません。本人にとっては大変な事態になっているはずなんですから(笑)。何であれ、**過ぎは禁物です。


ジラジラ

2024-01-12 | 標準語に翻訳するのが難しい秋田弁

  今日は、時折休む時間もありましたが、大粒の湿り雪が降り続きました。みぞれよりは雪そのものの形がしっかりしていて、ですが、水分たっぷりの重く大きな雪片です。合羽などを上に着ないと、すぐに服が濡れてしまう、いろんな種類の雪の中でも特にやっかいな部類の雪の日でした。

 

 こんな雪の時は、なぜだかテレビの衛星放送がさっぱり映らないのです。受信できませんというメッセージのみが出てきて、映像はモザイク状あるいはそれ以上に乱れてしまい、とても見てはいられないくらいの画像の乱れとなります。見たい番組、予約している番組があったりした時にこんなだと、もう運が悪かったとあきらめる他ありません。録画もそんな画像のままなのですから。

 画像が乱れた状態を、テレビ、ジラジラじぐなったーと言いました。~じぐ(じい)というのは、状態を表す接尾語?です。熱中症などで、意識がもうろうとなった時は、まぐまぐじぐなったーと表現します。あるいは、まぐまぐじー、と。これに倣って言えば、テレビ、ジラジラじー、というような言い方をします。以前のアナログ放送、アナログテレビの時は、ジラジラという表現は、実にぴったりでした。今のデジタル放送になってからは、モザイク状に欠けたりするのは、どうもしっくり来ません。でも、ジラジラじー以上の表現は、どうも出てきそうにありませんね。もしかすれば小学生とかが同居していたら、最近の子どもたちの表現方法を耳にできるのかもしれませんが(笑)。

 

 あま雪(湿り雪)による画像の乱れは、いうまでもなく、極めてローカルな、地域限定的な現象です。当然のことながら、そのことが原因での再放送なんて、あろうはずもありません。

 

 それにしても、テレビは誘導装置ですよねー。何かにつけ「専門家」と称する人たちが出てきて、いろんなことを解説してくれて、さて、その通りかと思っていると、これがなんとびっくり! うまい具合に誘導というかもっともらしい説明に納得させられているっていうわけなんで。この勝負、毎回技あり、時に一本勝ちで、いつも報道する側の勝利となるわけなんです。もちろん、表面上決してそうは思わせませんよ。見ている側にうまい具合に満足感を与えてくれるのです。報ずる側からしたら、損して得取れってことなんでしょう。わかった気になって、実は相手側の都合の良いように分からされている、ということなのではないでしょうか…。

 それはそれとして、うれしい週末になりますように。


気ぃつけれよ まがすなよ

2023-07-31 | 標準語に翻訳するのが難しい秋田弁

 コップに、なみなみとつがれた何か。渡した相手は、こういうのが常です。気ぃつけれよ。まがすなよ。あるいは、その言葉を、自分自身に向かって心の中でつぶやくこともあるかもしれません。

 

 何となく、意味が分かってもらえるかと思うのですが…。テーブルに置いたコップ。何かの拍子にそれに手が触れて、コップを倒してしまう。中身が**。この状況を「まがす(自動詞?)」と言います。これ、標準語で、どう言うんでしょう? 誰かが、**って言うんじゃない?って知らせてくれれば、あっ、そうかと気づくのかもしれませんが、意識の盲点というのか、なかなか思い浮かぶ表現がないのです。

 

 あっ、まがしてしまったぁ。拭げ拭げ はやぐ。もかもかしてねで。

 まがすものと言えば、子どもだったら、牛乳かジュース。大人だったら、間違いなくアルコール類、ですね(笑)。まれに、おじげッコだったりしますが。

 それはいいけど、「まがす」について、いつだっかた書いたような気がするなー。

 


えぐえぐダァ

2023-05-09 | 標準語に翻訳するのが難しい秋田弁

 この秋田弁は、標準語にするのがそれほど難しいわけではありませんが、このカテゴリーに入る記事が少なかったので、入れてみました。

 その意味するところは、「踏んだり蹴ったり」ダァ。あるいは、「泣きっ面に蜂」といった状態のことです。まったく、よくよくのことだよというような言葉が転じたのでしょうか。よくわかりません。

 

 この言葉の楽しい部分は、当の本人が自虐的に使うということではないかと思います。いや、上に挙げた標準語だって、自分のことを言う時に使います。けれども、誰かの状況を評する時もこの言葉が使われるのと違い、「えぐえぐ」は、あくまで自分のことだけと言えます。

 

 本人の口から語られる、「踏んだり蹴ったり」の中身。大変だったろうなと思いながらも、それがなぜか面白おかしく聞こえてしまうのです。「他人の不幸は蜜の味」だからでしょうか? いえいえ、それとは違う気がしますよ。本人自身が、ホントにひどいもんだったけど、でもしょうがないや。こんなこともないわけじゃないだろうからというような思いで話す言葉の中に、どこか温かみを感じてしまうのは、自分だけでしょうか。

 

 いま、「えぐえぐダァ」の実例を、ここに書くことはできません。プライバシーの保護というより、面白い話が思い浮かばないからです。いつか誰かが言った時の話の中身も、覚えてはいません。いつか、秋田の人がこの言葉を話すのをタイムリーで聞くことができたとしたら、それはとっても幸運なことだと思いますよ(笑)。

 

 ちなみに次の使用例は、間違いとは言えませんが、適切な用法とは言えません。

 写真でダジャレ言うど思って卵写したども、はきっと写らねくて、エッグエッグだぁ。

 


へちかじと(ど)

2023-02-28 | 標準語に翻訳するのが難しい秋田弁

 今日、こころの隙間にふと入り込んだ方言。「へちかじと」(もしくは「へちかじど」)。

 同じような意味の標準語が、なかなか思い浮かんできません。秋田からよそに行った人だと、どんなふうに表現するんだろう?

 

 たとえば、こんな使い方です。

 ①おいおい、このご時世、なんぼわらへだ(子どもたち)のごどしんぺぇでも(安全が気にかかるからって)、へちかちど声掛けだらだめだど。

 

 ②ほー、あのおどご、まだへちかちど、ひとの話さ くぢ出してらなー

 

 中学校の同級生に出した年賀状に、ブログやってらよーと書き添えたけど、読んではくれてないだろうなー。

 

 というようなことを、へちかちど書いてしまいました。