イスラエルでの暮らし

イスラエルでの暮らしなど、紹介します。そして今現在の生活で感じたことなど

ヨムキプール

2006年06月01日 21時06分27秒 | Weblog
シャバットよりもっと厄介な日があります。
ヨムキプール。
一年の行いを悔い改めるための断食日。
シャバットは毎週あるため、あまり宗教的ではないテルアビブなどではシェルート(乗り合いバス)が動いていたり、またヤッフォのほうまで足を運べば、(歩いていける距離ではありませんが)数軒の喫茶店が店を開けていたりもします。公園は多くの家族連れでにぎわい、あらゆる店が開いていないことをのぞけば、いわゆる日曜日そのものです。
本当はシャバットのときは仕事に結びつくような行為をしてはいけないのです。何しろ安息日ですから。
電気を付けてはいけないとか、何歩以上歩いてはいけないというところまできっちりとした戒律があるのです。ですが、毎週のこととあってか、厳格に守っていないラバイもいたりします。
しかし、一年に一回のヨムキプールとなるとそうはいきません。
一日断食することで一年間のさまざまな悪い行い(例えばシャバットを守らなかったとか)を悔い改めることが出来るのですから、宗教者であろうと、なかろうと、誰であろうと、ユダヤ人であるならば、この日だけは守るのです。
国民すべてが断食をするのです。
そして、この日だけは本当に何もかもがストップします。外に出ている人は皆無です。
街は、いや、国全体がゴーストタウンのように静まりかえるのです。
ヨムキプール戦争というものがあったほどなのです。この習慣を利用され、攻撃を受けたのです。
それほどまでにこの日だけはまったく動かないのです。
こんな日に車を走らせでもしたら、全国民から石を投げられることでしょう。
唯一動いているのはヘリコプターのみ。
ヨムキプール戦争の苦い経験を踏まえてか、ヘリコプターだけはパタパタと上空を飛びまわっていました。
ヨムキプールを知らないで、この一日を体験すると、イスラエルが厳戒態勢に入ったのではと錯覚するほどです。
中東は面白い。
本当に面白いですよ。
最高です。
旅行に行くなら迷わず中東。


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