チョコハナな日々

ちょこっとした日常のさまざまなことに対する想いを書いていきます。

消えないこぶ

2009-12-14 | 学校の中で
「役員でないので、役員会は参加しなくていいですよね?」といっていたのに、またもメールが届きました。
会長さんから「役員会のお知らせ」。
少人数なので寂しいのかな、と協力して参加してきました。

役員会のあと、4人で雑談していると今年役員になったM君のお母さんが昨年の事故のことを話し始めました。
「聞いているほうも何度もなると嫌になると思うし、言っているほうも嫌になるのよ、でもね、おでこのこぶを見るたびに思い出すの」

昨年9月、担任がトイレへ連れて行って、「おしりふきがない」とベルトもしないでM君をストレッチャーに置いて離れた。その結果、M君はコンクリートの床に落下した。担任が戻ると、M君は「落ちていた」そうで、「泣いていた」から大丈夫と思って救急車を呼ばなかった。近くの病院へ連れて行ったあと、給食を食べさせたりしたが、吐いたりしたので、学校から連絡を受けた両親が他の病院へ連れて行った。「軽い脳挫傷、脳内出血」があるというので、入院することになった。

退院したあともM君は落下の恐怖を思い出し、夜中に泣き叫ぶようになった。未だに消えないおでこのこぶを見るたびに「M君を守れなかった」ことを後悔するし、未だに学校の態度には怒りがある。

担任は事故のあと、二回校長、教頭に連れられて病院へきた。そのとき、M君の手があたって担任のめがねを落としてしまったが、担任はめがねを探しながら「あぁ、M君からこんなことをされても僕は怒れない」といった。教頭に「今回の事故で将来てんかん発作が起きる可能性があると聞きました」と尋ねると、教頭は「あくまで可能性でしょう?」と冷たい態度であった。(想像がつきます、この教頭は...)また、今年異動になった中学部主事は「誰にでも起こる事故です。前の○○先生よりは今の担任がいいですよ 」と担任を庇う。入院費は、掛けている保険からで、学校側からは品物が送れてきただけで何もない。

担任は今年の3月末まで病気休暇で休み(その間給与はもらう)、4月から復帰し別の子の担任になる。納得のいく謝罪がほしいM君のお母さんは手紙を書いてもらったが、担任からの手紙は「僕は元気になりました。今からがんばって働きます。M君の心と体を傷つけてすみませんでした」という内容だった。本当に悪いと思っていない。

学校や担任がきちんとした対応をとっていれば、M君のお母さんはこぶを見るたび煮えたぎる想いはしなくても良かったのかもしれない。

わたしも何度も同じことを聞かされるのは大変ですが、聞くたびに腹が立ちます。

この日、このあと、みんなでランチに出かけましたが、その間もずっとこの話でした。
わたしが感心したのは、障害が全然違う親たちがいっしょに一生懸命M君のお母さんの話を聞いているということです。お互い時間をかけて話し合っていけば、(障害の種別を越えて)理解しあえるのだと思いました。よっぽどの性格でない限り。