オーストラリアに住んでみれば

南国暮らしに憧れて、住み始めたオーストラリア。
住んで、暮らして、初めて分かる、色々な体験談をお披露目します。

オーストラリア 介護事情

2014-04-25 21:03:08 | 日記
オーストラリアでもやはり、介護の問題は簡単ではありません。


日本と違うのは、家族が介護すると言うより、



政府のサービス(介護施設や介護士、家事や掃除のサービス)を受けながら、



パートナー、奥さんや、旦那さんが介護するのです。




毎朝、アパートのプールで会うシェリーは、実に上手く認知症の旦那さんをお世話してらっしゃいます。



旦那さんは、シェリーの言うことを素直に聞いて、実に楽しそうに泳いだり歌ったり、してらっしゃいます。





以前も言いましたが、私は生活の為に、ピアノを教えています。



最近、自閉症のお嬢さんをお教えすることになりました。



彼女は、知能は低くないのですが、



言っていることと、やっている事の、関連性が,分かりません。




だから、ピアノの間違いを指摘すると、拒絶されたと思って、凄く悲しそうにするのです。



言葉の関連性が分からないので、空気と雰囲気で判断しているです。


心細いでしょうね。


だから、拒否され続けると、その人は、彼女にとって、いつも痛みを与える、


敵になってしまいます。



何か言われると、傷つき、痛みを感じるので、私を拒否し、



自分の中の居心地のいい世界に、いってしまいます。



私たちにも似たような所はありますが、状況が分かるので、逃げる必要もありません。






私は16年も、オーストラリアに住んでいるくせに、実は、


英語があまり上手くありません。



一対一なら、殆ど分かるのですが、パーティなどに行き、皆が早く喋ると、もう、付いて行けなくなります。


増して、スラングなどを早口で喋られると、もう、チンプンカンプンで、


皆がどうして笑っているのかも分からず、適当に笑うしかありません。



そう言うとき、頼りになるのは、その場の雰囲気と、相手の眼差ししか、ありませんネ?



彼女もきっと同じなのだろうなと、想像しています。



そして、認知症の方も同じ所があるかもしれません。



或る時から、やったことを、やっていないと言われ、やっていないことを、やったと言われる。


見えないはずのものが見えたり、有ったはずのものが、無くなり、家族に責められると、



自身の尊厳と自信が崩れ、



もうこれは、自分を守る為に、自分の世界に逃げ込むしかありません。



すると、自分の住んでいる世界と、家族やパートナーの住んでいる世界が違うので、



雰囲気と眼差しでしか、相手を判断できなくなります。



心を開かせるパスワードは、



相手の心地のいい世界に、こちらから入って行って、そこでお話をすることではないかナと、



私は思っています。





パスワード、模索中です。





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