2023年3月23日に、大阪府知事選が告示された。6人が立候補した。それぞれに様々な政策を訴えているが、その中に吉野敏明(歯科医師)という方がおり、新しく発足した「参政党」に所属し、党共同代表を務めている。ちなみに、共同代表を務めているのは、元衆議院議員と会社役員、歯科医師である。
この「参政党」とはどのような政党であり、どのような思想・価値観に立脚しているのだろうか?2022年7月の「参院選」において、朝日新聞社と東京大学谷口将紀研究室により実施された共同調査の結果から、イメージを描く事が可能である。初めて50人(選挙区45人、比例区5人)が立候補し、全員が回答した。
経済政策では「国内産業保護重視」98%で、「貿易自由化」には「反対」であった。
「消費税」については、「引き下げるべき」に「賛成」92%であった。
「日米安保体制の強化」については、「どちらとも言えない」60%であった。どちらとも言えないとして立場を明確にしないのは国民に対し無責任そのもので立候補する資格はないのではないか。
「非核三原則の堅持」については、「反対」72%で「賛成」10%であった。
「首相の靖国神社参拝」については、「賛成」96%であった。
「選択的夫婦別姓の法制化」については、「反対」78%、「賛成」8%、であった。
「外国人労働者受け入れ推進」については、「反対」94%、「賛成」2%であった。
「永住外国人の地方参政権授与」については、「反対」98%であった。
このような結果を見ると、「参政党」の思想・価値観は、現行憲法の基本的人権の尊重・国民主権・戦争放棄平和主義の原則を否定するものであり、反民主主義的であると言わざるを得ない。
ついでながら、佐藤さやか氏は、「政治家女子48党」(旧NHK党)所属である。
2023年8月30日、神谷宗幣氏(参政党創設呼びかけ人)が代表就任。
(2024年10月16日投稿)