好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第2番 チェリビダッケ/ミュンヘンフィル

2015-05-16 23:16:39 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス
交響曲第2番

指揮…チェリビダッケ
演奏…ミュンヘンフィル
好み度…5(5点満点)

相変わらずこのコンビの完成度の高さには舌を巻く思いである。
2番のもつ明るさというよりはチェリらしい厳かにも似た独特で美しい世界が展開されている。
この厚くも透明感ある伸びやかな弦の響きはどこからくるのだろうと思うし、このコンビにかかると木管や金管の響きすら独特なのは何故だろうとも思う。
常に厚い響きというわけではないが、かえって美しく浮き上がる木管や静かに伸びる弦などの美しさを感じられる思いもするし、
ここぞというときには存分に美しさを保った厚さと、ときに刺すかのような金管の響きが加わって独特の美しさをつくりあげている。
第1楽章や第2楽章などはなごやかな田園というよりは教会での厳かな調べを聴くような独特の美しさであり、
快活な終楽章は合わないかとも思いきや、金管の使い方もなかなか効果的に、少しゆっくりめのテンポに、厚みをもった美しさと躍動感が完成度高く同居して名演。
名盤ですね。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 グルダ/シュタイン/ウィーンフィル

2015-05-16 23:11:51 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

ピアノ…グルダ
指揮…シュタイン
演奏…ウィーンフィル
好み度…5(5点満点)

何とまぁ、生き生きと、奔放な皇帝であろうか。
グルダという人はジャズなどの活動もしていたそうだが、少し硬めの乾き目の音質も手伝って、即興的な自由奔放な雰囲気を持った生き生きとしたピアノである。
叙情性とか、優美とか、哲学とかでない、何かから自由になるような、そんなピアノである。
また、一音一音の透明感もこの盤ならではと思う。第2楽章も十分に美しい(オケも美しい)し、終楽章、自由奔放にいろいろな表情を見せる様は爽快である。
シュタインとウィーンフィルの演奏も、自分たちの音をしっかりつくりつつ活き活きと、奔放なピアノとしっかり相容れながらさすがの演奏を展開している。
奔放で、颯爽とした、気品と開放感に満ちた活力あふれる名盤。
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ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より コンドラシン/ウィーンフィル

2015-05-16 23:03:25 | ドヴォルザーク 交響曲第9番 新世界より
ドヴォルザーク
交響曲第9番「新世界より」

指揮…コンドラシン
演奏…ウィーンフィル
好み度…5(5点満点)

なんともカッコイイ新世界。
大人のカッコよさ。ちゃんとして毅然としてかっこいいのである。
音には艶があり低弦の睨みがあり、は
しゃがない金管の咆哮があり、
ビシッとシャープで厚い響きがあり、
そして時折見せる金管の新鮮なアプローチもはまっている。
テンポは第3楽章叙情部が少し遅くて第2楽章がほんの少し速いかな、と感じる他は標準的。
ただ、第2楽章の速さもこの演奏では軽さでなく切実さに昇華しているように思う。
これはウィーンフィルのうまさと美音の貢献も大きいと思う。
第3楽章までもよいが、第4楽章にはいってさらに俄然生き生きとしてくる。
冒頭から弦の厚みと艶はいよいよ増し、金管による主題もかっこよい。最後のたっぷり謳うフィナーレまで、これくらい密度濃く生き生きと聴かせる第4楽章もそうはないと思う。
コンドラシンの厳しく熱い音作りと、ウィーンフィルの美音と底力による、緊迫感の中に情感も湛えた名盤です。
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