好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第2番 スクロヴァチェフスキ/ザールブリュッケン放送響

2015-05-04 01:07:21 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス
交響曲第2番

指揮…スクロヴァチェフスキ
演奏…ザールブリュッケン放送響
好み度…4(5点満点)

高・低弦の澄んだ美しい響きとそのアンサンブルが印象的。
弦は厚く明るく透明で伸びやかであり、低弦もしっかり響いた透明感が印象的。
金管はやや控えめな印象だが、響くところはちゃんと響いてこの演奏の雰囲気に沿って特に不足感はない。
第1~3楽章は伸びやかで透明感ある高・低の弦を中心に音の重なりも美しく、第1楽章で弦で奏される主題も伸びやかに清らかで印象的だったり、重厚感はないが澄んだ響きと音の重なりの美しさという点で秀逸。
終楽章は軽快快活な雰囲気で結構飛ばしていて、やや軽いといえば軽いのが少々惜しい感はある。
所謂ブラームス的な重厚感とかを感じられるタイプではないが、明るく透明感のある厚みと美しさが印象的な、この盤ならではの魅力をもった盤である。
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チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」 ムラヴィンスキー/レニングラードフィル

2015-05-04 00:58:46 | チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」
チャイコフスキー
交響曲第6番「悲愴」

指揮…ムラヴィンスキー
演奏…レニングラードフィル
好み度…4(5点満点)

悲愴の演奏数あれど、やっぱりこの演奏は凄い。
特に変わったことはやっていず、アプローチとしては一般的な悲愴だが、凄く聴こえるのはやはり演奏水準の高さ故、ということなのだろう。
高い緊張感は途切れることなく各員がっちり線をそろえ、金管群は音量自在に咆哮し、弦は当たり前のように鋼のような深い音を響かせる。
大きな音を出すとなれば管弦ともに他では出せないくらいの音を響かせ、それがしっかりアンサンブルを保ちつつ聴くものに迫る。低弦ががっちり響いているのも特徴かな。
第1楽章第2主題は思いの他美しく奏され、展開部クライマックスは少し劇的に、第2楽章は少しだけ哀愁を感じさせ、第3楽章は豪放勇壮にて終楽章は結構起伏をつけて弦を切実に弾いてみたり。全体的に厳しい中にも情感もそれなりに織り込まれた演奏のように感じる。
どこか巌のような冷たさと、その凄さもどこか機能的な凄さのような感じがして、個人的にはそれほどお気に入りの悲愴というわけではない。
ただ、凄い演奏であることは確かだろうし、名盤であることもやっぱり確かだろうと思う。
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ドヴォルザーク 交響曲第8番 テンシュテット/ベルリンフィル

2015-05-04 00:47:33 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク
交響曲第8番

指揮…テンシュテット
演奏…ベルリンフィル
好み度…4.5(5点満点)

ドヴォ8なのに、なぜか鬼気迫るような、緊張感すら漂う、燃焼度と完成度の高い快演。
第1楽章は結構快速テンポ。煽るような快速にただ弾くだけでも大変そうだが、この快速でしっかり線を揃え、ちゃんとテンシュテットのつくりたかった音をつくるあたり、さすがベルリンフィルである。
第2楽章は情感豊かに、他の盤では聴かれないような深みと大きさもまとってしっかり聴かせるし、終楽章は特に前半の早めのテンポでの推進力と躍動感は見事。
テンシュテットも見事だが、これくらいの快速で、十分鳴らしながらも特有の厚いけど重くならない音質で見事なアンサンブルで演奏しきるあたりベルリンフィルもまたうまいなぁ、と思う。
録音は少々艶を欠くが、緊迫感みなぎるこの演奏を聴いているうちにそれほど気にならなくなる程度、かな。
牧歌的な小気味よい明るい8番ではない。ベルリンフィルもいつになく熱く感情的なように聴かれ、聴く方が知らないうちに力が入ってしまっているような、鬼気迫るような緊張感と熱さに充ちた快演である。
※2018.5/16一部改文及び好み度4から4.5に
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