引っ越しを挟んで長らく中断していた鉄道模型の制作も3月ごろから少しづつ再開しはじめました。とは言え、どこに工具やパーツの一部を仕舞い込んだのか失念してしまったこともあって超スローペースでの再開となりました。どうしても見つからないヤスリ2本とピンバイスは渋々ネットで購入しましたが、得てしてそういうもので商品が到着した翌日になって出てきました。
さて、前回のEF58のブログから早いもので1年半経過してしまいました。引っ越しというイベントがありましたが、ランボード部分の制作の困難さで半ば投げ出していたと言っても過言ではありません。何しろ50個近い取付脚を作ってランボード板にハンダ付けし、屋根に脚を差し込む穴を100個近く開けて、さらに穴の微調整をしてからランボードが真っ直ぐに並ぶようにハンダ付けするという面倒な作業をこなさなければなりません。途中で失敗でもすれば「止めた、止めた」と長期間放置です。EF58よりも前からEF61を制作しているのですが、この作業が未だにストップしているのもランボードの取り付けで挫折したためです。
ランボードの板は車体の前後が3.5mm幅で中間が3mm幅です。厚さはt0.3です。t0.4の方が脚の取り付け時にハンダ付けの熱の影響が少なくて済みますが、見た目のすっきりさでt0.3を選びました。KSモデルの帯材を使用しましたが、3.5mm幅が無いので3.7mm幅から削りだしています。
t 0.3×0.5mm幅真鍮帯板をコの字に折り曲げて取付脚を作り、ランボード板にハンダ付けします。脚を所定位置に取り付けるために、ランボード板を檜棒で挟んで固定してから脚を2本の檜棒の間に差し込みます。小刀タイプの彫刻刀の先で脚を押さえながらハンダ付けして行きます。ところが、どういうわけか転居後はことごとく脚が動いてしまってうまくハンダ付けできなくなってしまいました。それで、檜棒は1本にしてランボード板をセロハンテープで固定し、脚も片方をセロハンテープで檜棒の側面に固定した上で彫刻刀の先で脚を押さえながらハンダ付けしました。以前ご紹介した白光プレストというハンダごてのこて先を円錐形の先細タイプに取り換えて使用し、強度を考慮して錫50%のハンダで取り付けています。
次に、脚を取り付けたランボード板を取り付けるためにΦ0.7の穴を屋根に開けていきます。できるだけ小穴でとどめたかったからですが、結局すべての穴をヤスリで広げて大穴になってしまいました。この時に使ったヤスリは、かつて福原金属から発売されてマッハ模型で購入した針ヤスリを使用しました。今やどちらの店も廃業されていて入手困難な上、代替品も見つからないので折らないように慎重に作業しました。
開けた穴にランボードの脚を差し込んでハンダ付けしますが、高さと長手方向に真っ直ぐ取り付けるのに苦労しました。セロハンテープ、ボール紙、ジェルタイプの瞬間接着剤等を使って仮止めした上でハンダ付けしました。こて先をマイナスドライバー型に取り換えた白光プレストを使用して、低温ハンダで取り付けています。
この低温ハンダですが、融点が165℃なので錫63%のハンダよりやや低い程度とはいえ、車体のような表面積の大きな所に小さなこて先のハンダごてを使うのに便利ではないかと思います。
脚を取り付ける際の熱で少しランボードが波打ったり、完全に一直線に並ばなかったりとかありますが、あるとないのではかなり屋根上の印象が変わって来ます。