今日も損切り!徒然なる列車

損切続きの人生ですが、そんな事は忘れて鉄道旅や鉄道模型とかの話、日常生活での発見や思い浮かんだ話とか書いてみます。

急行電車男 前編18  黒部峡谷鉄道の思い出2

2020-06-02 20:39:21 | 鉄道旅行

立山黒部旅行6

 旅館は尾根を越えて黒部川に注ぐ支流の方に少し下った僅かばかりの平坦な場所に建っていました。二階建てで昨夜泊まった河内屋とは比べ物にはなりませんが、一応4枚引き戸の入り口がそれらしい雰囲気を醸し出していました。通された部屋は見晴らしが良く、周囲の山々や斜め下には黒部川に注ぐ川の谷に架かるトロッコ列車の鉄橋が見えました。旅館の主人と祖父らとの会話を聞いていると、この旅館は冬期は休業で、利用者は関電関係の人や登山客が主で観光客はそれほどでもないとの事でした。それにしても今なら「ポツンと一軒家」のテレビ番組にも出てきそうな旅館をだれが見つけて来たのか、旅行会社の勧めだったのか今になっては知る由もありません。

   鉄橋が眺められたので矢印の当たりに旅館があったのではと思います。(Google map より)

 夕食前に風呂に入ろうと言う事になったのですが、浴室が小さいそうなので空いたころを見計らって叔父が誘ってきました。風呂場は1階よりも下にあったと記憶していますが、浴場だけ張り出して建てられていたのかもしれません。昨夜の大浴場と違って4、5人が入れば一杯になるような狭さでした。

 ここの旅館は30過ぎのご夫婦が切り盛りしていて私より2~3歳年下に見える娘さんが一緒にいました。夕食後部屋で皆がくつろいでいる時に、私はこの娘さんの事が気になってちょっと話でもしたいと思って、家から持ってきたキャラメルだったかの箱を手に持って1階に一人で降りて行きました。娘さんは玄関の外で父親である旅館のご主人と花火を楽しんでいる最中でした。自分も中に入って行こうか思案しましたが、二人で楽しそうにしているので諦めて部屋に戻りました。

 翌朝、また来た山道を欅平駅に向かって戻らないといけないのかと思っていましたが、旅館のご主人の話から、黒部川の支流に架かる鉄橋の上で列車を待っていたら便乗させてくれるそうなので、朝食を済ませてからご主人の先導でその鉄橋へ向かいました。細い山道を下って行くのは同じですが距離がこちらの方がかなり短かくなります。

 トンネルとトンネルとの間にあった橋の上は、全面に板が渡してあって列車と人が同時に通れる幅があり、もちろん手すりもありましたが、それでも怖くて線路の真ん中あたりで列車が来るのを待っていました。

 帰りの列車は関電関係者が少し乗っていたかもしれませんが一般の客は私たちだけでがら空きでした。

 この時叔父に橋上で撮ってもらった写真があり、それには宿のご主人も写り込んでいたのですが何処へ行ったやらわからずで、また出てきたら公開したいと思います。 それにしても、泊まった旅館はその後無くなってしまったようですがいつ頃廃業したのか、宿のご主人夫婦や娘さんが今どうされているのか気になるところです。

橋上の写真が出てきましたのでUPします。黄色いシャツを着てレールの上に立っているのが宿のご主人です。写真に写るのが嫌なのか反対方向を向いておられます。

2020.10.04追加