たわごと、独り言

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智惠子抄 高村光太郎と智惠子その愛

2010年07月02日 19時59分18秒 | 雑記
虎ノ門にある 菊池寛実記念 智美術館にて4月29日から7月11日まで開催中

いやん もうじき終わりじゃないの


慌ててはるばる出かけました


ホテルオークラのすぐ近く 菊池寛実記念 智美術館は瀟洒な建物

ひっそりと品よく 敷居の高いレストランが併設されていて「ここでいいの?」そんな感じ

入場料を払って地下に行くと薄暗い中人影も少なくひんやりとした落ち着いた世界がありました


高村光太郎の彫刻は小中の美術の教科書にも載っている有名な物 「手」「十和田裸婦像」の試作などもありましたが

わたしは小品が好きです

「野兎の首」「鶏の首」頭部など

手の中にすっぽり収まるような小さな首 大仰な彫刻でなく 自分の部屋の片隅にでも置けるが如く 

そんな感じが好き


そして光太郎の詩

分かりやすい奇をてらわない言葉のリズムが何ともいえず好きです

声に出して読むとその旋律の美しさに

いい気持ち


ちょっと古臭い言い回しが味なんでしょうね

小学校の国語の教科書に載っていた昔の詩を思い出しました



わたしにとって光太郎と智惠子の愛の物語は

ただ愛だけでなくともに芸術の道を極めた素晴らしい関係と言うのに魅かれます


そして一番楽しみにしていた千恵子の切り絵

残念なことにオリジナルではありませんでしたが 雰囲気はよく出ていました

30年以上も前に「智惠子抄展」を見た時はオリジナルの切り絵を見ることが出来ましたが

薄い紙では保存も難しく写真になってしまうのはやむを得ないことでしょう


あの繊細な切り絵は写真では表現しきれないのが残念

マニキュア用のはさみで切った本当に細やかな切り口と

薄い紙をとり合わせ 光太郎に見せるためだけに作ったと言われる愛情のこもった作品

智惠子のラブレターなんでしょうね


それに応える光太郎の優しい詩


狂ってもいい 究極の愛の形が羨ましい


いささかボケの始まった感が無きにしも非ずのわたしとしては切に感じ入ったひと時でした


ボーっとした気持ちで帰宅すれば現実の生活が待っている訳で

余韻に浸りたい当方

「確か本があったはず」

前に智惠子抄展に行ったときに切り絵の文庫本を買って愛蔵していたものがあったはず

愛蔵ではなく死蔵だったのか 本棚をひっかきまわすも見つかりません


また新しく買い直そうかしら


コメント
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