山梨のワインのブログ

山梨の酒屋の4代目が、ワインを中心に、山梨の酒を、愛を込めて書き溜めます。

売っていないワインと、誤発注したワイン

2020-02-11 13:12:09 | ワイン四方山話

普段売っていないワインに、お客様の注文が入り、納品されたワインはこちら。

マルスワイン(本坊酒造、笛吹市)の穂坂マスカットベーリーAです。

昔から発売されているワインで、以前は当店も販売していました。

ですが、山梨はワイナリーが80社、マスカットベーリーA種のワインもたくさんあるので、いつの間にか棚落ちしてしまいました。

マスカットベーリーA種にしては、色の濃いワインです。

それは、コールドマセレーションという製法にあります。

葡萄をすぐに発酵させないで、低温で数日間タンク内で保管します。

その間に、葡萄の色素がより多くでるため、通常の醸造ワインより、色の濃いワインになります。

720mlで、1628円。

そんなに高くなく、一工夫しているマスカットベーリーAのワインです。

次は、誤発注したワイン。

盛田甲州ワイナリー(勝沼町、ブランド名シャンモリ)の樽熟成マスカットベーリーAです。

本当は、同じシャンモリワインの穂坂町産マスカットベーリーAが欲しかったのですが、間違えました。

こちらは、マスカットベーリーAを樽熟成しています。

樽で熟成することにより、味わいを深くします。

720ml、1870円。

間違えて、初めて知ったワインです。

コスパも良いし、売らせていただきます。

もちろん、穂坂町産マスカットベーリーAも、発注し直します。

盛田甲州ワイナリーは、愛知県の酒造会社です。

清酒「ねのひ」の会社ですね。

県外資本なので、山梨県民への知名度は高くないのですが、質の高いワインをつくるワイナリーです。

そして、価格が抑えられているのが嬉しいです。

マルスワインとシャンモリワインの2つのワインに共通するのは、マスカットベイリAへの工夫です。

日本在来品種のマスカットベイリAは、外国ワインに飲み慣れた方には、薄く感じられる場合があります。

それを補うため、各ワイナリーが工夫します。

どちらもその工夫は成功していると思います。

マスカットベーリーAは、日本のワイン品種として、国際ぶどう・ワイン機構(OIV)に登録されています。

OIVに登録されている日本の葡萄品種は、甲州種とマスカットベーリーAだけです。

マスカットベーリーAのワインを見かけたら、ぜひ手に取って、ワイナリーの工夫を見てください。

 

 


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