一升瓶ワインバカの私が、「いいちこ」の西の星の話をしますが、実は「いいちこ」と一升瓶ワインは共通の問題があります。
こちらはご存知、いいちこパックの20度、1.8ℓです。
いいちこは、麦焼酎で最も売れるブランド。
麦焼酎は、いいちこと二階堂が2強。
二階堂はパック焼酎を発売していないので、家庭用はいいちこが圧倒的です。
20度と25度の2種類が発売させていますが、売れ行きは3割7割で、25度の方が売れます。
麦焼酎や芋焼酎の本格焼酎は、以前25度しかなかったのですが、健康志向で20度もよく売れるようになりました。
そして、いいちこ製造の西の星のパックです。
こちらは、20度しか発売していません。
25度の方が売れるのに、20度しか発売していない?
不思議ですね。
訳がありそうです。
ブランド名の西の星は、麦の名前です。
美味しい麦焼酎の為に、産官共同で開発された大麦とのこと。
いいちこと西の星は、同じ価格です。
いいちこの原料は、ほとんど(多分100%。)外国産です。
カナダ産、オーストラリア産などでしょうか。
以前、いいちこはHPでその点を公表していました。
いいちこは、大分麦焼酎で、下町のナポレオンですね。
大分麦焼酎ですが、麦は外国産。
つらいところです。
日本の麦は高い、少ない。
さらに、日本製の麦で麦焼酎を作っても、美味しくないかも。
でも大分麦焼酎なので、地元の麦を使った焼酎が欲しい。
それが西の星です。
無名です。
宣伝を見たことが無い。
多分、量が少ない。さらに麦の価格も高い。
だから、20度しか作れない。
みなさん、どう思いますか。
美味しければ、原料は外国でも良い。
いや、麦焼酎は日本伝統のものなので、国産の麦100%にするべきだ。
この話は、日本のワインの話でもあるのです。
山梨は葡萄の産地なので、ワインの原料は、県内産100%であるべきだ、という議論は、ずっと続いています。
今の風潮は、外国産の葡萄を使っているワインは、認めない傾向です。
そのため、ワインの価格は上がっています。
将来はもっと上がるでしょう。
このままでは、山梨のワインを飲む人は、所得の高い方のみ、または贈答品だけになります。
1億人も人がいるので、所得の高い方のみ相手にしていても成り立つかもしれません。
でもその世界は、今の山梨のワインの現状とは、まったく異なるものになっていると思います。
30年間、山梨のワインを売っている私も、正しい意見が判りません。
西の星は、いろいろと考えさせる焼酎です。