山梨のワインのブログ

山梨の酒屋の4代目が、ワインを中心に、山梨の酒を、愛を込めて書き溜めます。

今年の新酒は貴重です。

2010-10-24 16:21:10 | ワイン四方山話
 ボジョレーヌーボーの解禁日に対抗して、山梨では白ワインの甲州種、赤ワインのマスカットベリーA種の新酒の解禁日を、毎年11月3日と決めました。今年で3年目です。

それ以前から行っている東京・日比谷公園の新酒祭りは大好評。今年も11月3日に行われます。

しかし、今年は異変が・・・。

ワインが少ないのです。

ご存知の方も多いでしょう。今年、山梨では葡萄の病気の被害があり、収穫量が少なかったのです。

ワイナリーに差があり、ほとんど被害がなかった所から、4割減のところまで。

今年の夏、山梨は例年以上の猛暑。暑い中、畑に毎日出て、作業を続けた農家の方、ワイナリーの方、本当に残念です。

選別された少ない葡萄から、いよいよ新酒の登場です。
今年は、収穫量が少なく、葡萄の糖度は平年並み。甲州種の人気から、ワイナリー間の葡萄の取り合いになりました。

昨年は、需要が高かった甲州種は需要、供給のバランスが崩れ、葡萄の価格が上がりました。葡萄の糖度も高かったので、高くなった価格にワイナリーも納得だったのですが、今年は糖度が平年並みで価格が高い。ワイナリーも大変。

今年は、ワイナリーの腕が試される年=ヴィンテージになりそうです。

ワイナリーの本音は、少ない収穫量なので、新酒に回さないで、定番のワインに葡萄を確保したいところ。しかし、3年前に決めた新酒の解禁日も徐々に定着して、解禁日を待っているファンの方もたくさんいらっしゃいます。

11月3日の解禁日の日比谷公園の新酒祭りはとりあえず新酒を確保して、その後の地元山梨の新酒祭りに新酒があるかどうかは日比谷次第、という憶測が流れ始めました。

今年の新酒ワインは貴重です。


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