病気は原因か？結果か？（その１）

　近親者が亡くなられた場合には、何が原因で亡くなることとなったのかを親族は医師に問います。また、このような問いをわざわざ発しなくても、死亡診断書を医師に発行してもらいますから、その書類には死亡の原因となった疾患名が、医師によって通例、“○×病が死亡原因”と記載されます。

　人々はたいていの場合、医師が死亡診断書に記載したその疾患名が死亡原因であるとして納得してしまわれます。
　いや、心底から納得されている人ばかりではないのかも知れません。しかし、どうであれ、今更亡くなった者が元通り生き返って来るわけではないのだからと、この死亡原因疾患名に格別のこだわりを持つことも無く、通例はやがて時間の経過と共に徐々に徐々に忘れ去ってしまうのです。
　たまに故人を思い出す際にも、“誰それは○×病で亡くなったんだよナァ”とつぶやき、その病気が遺伝性の高いと言われているようなものであれば、自分も気をつけなくてはと思ったりするのです。

　ただ、この医師の死亡診断書の死亡の原因に関する記載を、極めておかしなものだと感ずる方もおられるのではないでしょうか?
　なお、私がここで何を言わんとしているのかをご理解しにくい方がおられるかも知れませんが、それは以下に示す通りです。