生きる力になれば

ペンネーム良寛地蔵。70代のブログです。言葉で生きる力になればと綴って15年が過ぎました。

心化粧

2020-05-11 01:24:17 | 日々の暮らし

古典の「落窪物語」「源氏物語」などの中に、「すいたる若き女たちは舟の上さへはづかしう心化粧せらる」

などと「心化粧」という言葉が出てきます。

心化粧とは相手に好感を与えるために心の用意をすることです。
また、空海は「心の栄養」という言葉を残しています。
「心の眼が清らかであれば、見るもの聞くものすべてが宝で心の栄養となる。」と述べています。
「心の眼が清らか」とは通信簿のような相対評価ではなく、絶対評価でものごとを考えることです。
他より美味しい、他より綺麗ではなく、これは美味しい、これは綺麗と他と比較せずにものごとを考えることと説いています。
つい誰かと比べてしまいがち、自戒の言葉として心に刻みたい言葉です。

     

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

心打つ言葉

2020-05-11 01:24:17 | 日々の暮らし

アメリカの大学での話より抜粋。
若い女性が教授に「先生、これこれの本お読みになりましたか?」
教授が「まだ読んでいません」と答えました。
「まあ、早くお読み遊ばせ。出てからもう三ヶ月にもなりますよ」
教授は「あなたはダンテの神曲をお読みになりましたか?」顔を横にふる女性をじっと見て、「早くお読みなさい。
出てから何百年にもなりましたよ」といいました。
本の選び方の難しさを示した話です。
新刊だから正しいとは限りません。
古典に真実もあるからです。また、何でもかんでも沢山、本を読む事が正しいとは限りませんと良寛さんが述べています。
『たとえ恒沙(ごうしゃ)の書を読むとも、一句を持(じ)するに如(し)かず』と述べています。
「恒沙」とはインドのガンジス河の川砂のこと。数えきれないことを恒沙といいます。
「一句を持するに如かず」は沢山の書を読むのも良いが、一書の中の一句を噛み締め、考え、実践することはさらに大切であると述べています。心を打つ一句を持ち続けることがより大切と述べているのです。大学教授が女子学生に説いたのはまさに
このことだと思います。
新刊だって、1年過ぎれば古書になるのですから。
特に人間形成を学ぶには、古典がとても役立ちます。
これも出会いと導きの
おかげと感謝しています。
皆様の心に響けばありがたく励みになります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする