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一日一書 1350・皿・西脇順三郎

2017-12-07 15:03:26 | 一日一書

 

西脇順三郎

 

 

33×63cm

 

 

  皿

 

黄色い菫が咲く頃の昔、

海豚は天にも海にも頭をもたげ、

尖つた船には花が飾られ

ディオニソスは夢みつゝ航海する

模様のある皿の中で顔を洗つて

宝石商人と一緒に地中海を渡つた

その少年の名は忘れられた。

麗(ウララカ)な忘却の朝。

 

 

 

 

西脇順三郎のこの頃の詩は、イメージがキラキラしていて

高校生の頃のぼくには、非常に魅力的でした。

 

今改めて読んでみると、

題名が「皿」であることに驚かされます。

このイメージは、きっと、お皿に描かれた絵なんですね。

 

 

 

 

 

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