Yoz Art Space

エッセイ・書・写真・水彩画などのワンダーランド
更新終了となった「Yoz Home Page」の後継サイトです

一日一書 1115 竹の子や児の歯ぐきの美しき・服部嵐雪

2017-02-28 19:35:03 | 一日一書

 

 

服部嵐雪

 

竹の子や児(ちご)の歯ぐきの美しき

 

短冊を料紙に

 

 

「俳句の解釈と鑑賞事典」(1979・旺文社)によれば

この句は、「源氏物語」横笛の巻の、まだ幼い薫(かおる・源氏の子ども)が

竹の子を食べる場面

「御歯の生ひ出ずるに食ひあてんとて、たこうな(竹の子)をつと握り持ちて

雫もよよと食ひ濡らし給へば」

によるとあります。(桜井武次郎執筆)

 

また、「美し」は、古典での一般的意味の「かわいい」ではなくて

「美しい」ととっていいとしています。

 

いずれにしても、幼い子どものきれいな歯茎と

みずみずしい竹の子が目に浮かび、

心の中まですがすがしくなるような一句です。

 

作者の服部嵐雪(1654〜1707)は、

芭蕉の弟子です。

 

料紙は自作した紙をデジタル処理したものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする