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アニメ「四畳半神話大系」を観た

 
小生は紅白歌合戦なんぞというバカなもんは観ない。毎年格闘技を観ているが、今年は何を観ていたか。昨年の深夜に放送され、録画したままになっていた本作を観た。大晦日から、2日にかけて3夜連続で観た。森見登美彦の原作は未読だが、たっぷり楽しめた。面白かった。キャラクター原案が「夜は短し歩けよ乙女」のカバーイラストを描いている中村祐介。脚本が「曲がれスプーン」の上田誠。アニメ制作が「サマーウォーズ」「マイマイ新子と千年の魔法」のマッドハウス。森見ワールドを映像化するにはこれ以上望むべくもないスタッフで創られたアニメだ。
 1話30分。11話ある。各エピソードの始まりとラストは同じ。毎回、主人公の「私」がバラ色のキャンパスライフを夢見て京都の大学(京都大学と思われる)に入学する所から始まる。ラストは時計の針が逆転する所で終る。
 並行世界モノ=パラレルワールドSF学園ラブコメといっていいだろう。「私」がテニスサークル「キューピット」に入った場合。映画サークル「みそぎ」に入った場合。サイクリング同好会「ソレイユ」に入った場合。などなど。
 だが、しかし、黒髪の乙女とバラ色のキャンパスライフを送っていたはずが、後悔の2年間を送ることとなった。あの時、あのサークルに入らなければ。そして、あの男に会わなければ。あの男=小津。まさしく大学に巣くう妖怪ともいうべき男。妖怪にふさわしい容貌。神出鬼没に出現して人の恋路をじゃまをする。闇の組織「福猫飯店」を牛耳り、底知れぬ人脈を持つ。「私」の最大の不幸は、この小津が「私」の友人だということ。
 この小津の容貌が最初と最終話でまったく違う。これには感心した。小津はある意味「私」の内面世界を投影したキャラクターだったのだ。各エピソードともよくできているが、特に第5話ソフトボールサークル「ほんわか」の巻。新興宗教の集会に紛れ込んだような気になる。小生、そんなところに行ったことはないが、妙にリアルでおぞましい。
 映像がきれいで観やすい。11話が有機的にからまってリンクしている。巧妙に組み立てられたジグソーパズルのようだ。DVDも発売されている。お勧め。ごらんになるのなら、11話を連続して観ることをお勧めする。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
お? (せぷ)
2011-01-05 23:34:31
新年(とっくに)明けましておめでとうございます。

お?『四畳半神話体系』のアニメ、ご覧になりましたか?
自分も放映時に毎週楽しみにしていました。
何ていうか、何もかもいいのですが、中でも明石さんがいいですよね。
DVDも十一話合わせて一万円ぐらいだったら買おうかな、と思ってたのですが、さすがにそこまで安くなかったのでやめました。

ちなみに原作は既読ですが、原作よりアニメの方がはるかにいいです。
 
 
 
せぷさん (雫石鉄也)
2011-01-06 09:00:22
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

大晦日、正月とロクなテレビがありません。で、以前から観ようと録画しておいたこれを観ました。
よかったです。映像、脚本、非常にいいです。
明石さんもいいですが、私はなんといっても小津です。いやあ、面白いキャラクターですね。
実は「ヘルシング」のアニメも観ました。あれもいいですね。あれもマッドハウスですね。マッドハウスの快進撃は止まりませんね。
 
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