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SFマガジン2013年2月号


SFマガジン2013年2月号 №683 早川書房

雫石鉄也ひとり人気カウンター

1位 エコーの中でもう一度     オキシタケヒコ
2位 無政府主義者の帰還(第1回) 樺山三英
3位 クリストファー・レイブン   鈴木潤訳 シオドラ・ゴス
4位 コラボレーション       藤井太洋
5位 ハドラマウトの道化たち    宮内悠介

インタビュー

ケイジ・ベーカー 〈カンパニー〉の時間をはじめよう! 
中村仁美訳 ローカス編集部

連載

椎名誠のニュートラル・コーナー(第35回)
北極圏のフリカケはどうしてみんなピチピチ跳ねるのか。 椎名誠
星条旗よ永遠なれ 怨讐惑星(第25話)        梶尾真治
人間廃業宣言(特別編)〈第45回シチェス・ファンタ・レポート〉
アジア日本編                     友成純一
SFのある文学誌(第14回)             長山靖生
是空の作家・光瀬龍(第13回)            立川ゆかり

 2月号は毎年恒例の日本人作家特集。昔は2月号というと、創刊N周年記念特大号と称して、通常号よりかなり増ページして、日本人作家オールスター揃いぶみをやった。例えば、1972年2月号1971年2月号1970年2月号は、ご覧のような陣容だった。さすがに、今は日本人SF作家オールスターは無理だろう。しかし、もう少し増ページして、収録作家を増やす算段はできないだろうか。さすがに4人じゃ少ない。それに近年は新人作家メインで、この2月号特集で組まれている。山田正紀、谷甲州、菅浩江、草上仁、山本弘といったベテランのお出ましを願えないか。
 今月号は5編の読み切り短編が掲載された。日本人作家4篇。海外作家1編。正直、レベルの低い号であった。
「エコーの中でもう一度」軽快なエンタティメントに仕上がっていた。音響SFといっていいかな。シリーズ物になりそうな作品だ。この作者、軽いミステリーなどを書けば上手くなりそう。
「無政府主義者の帰還」樺山氏の新シリーズ。3号連続掲載予定だとか。関東大震災直後の大正時代。奇妙な建築物を訪れたアナキストO。そこで世界的な建築家と出会う。
「クリストファー・レイブン」いわゆる「学校の怪談」モノ。なんのひねりもない幽霊ばなし。
「コラボレーション」ネタを料理もせずにポンと放り出しただけ。小説になっていない。
「ハドラマウトの道化たち」「盤上の夜」で素晴らしい才能を見せてくれた宮内だが、このDXシリーズはもひとつである。その中でもこの作品はいただけない。激励の意味をこめて5位とする。 
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