癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

780m地点で撤退・白水岳登山道偵察

2016年06月19日 | 登山・旅行

 今日のメンバー私以外の3名
5年前に解散した元熊石山歩会会長のNaさん(右)、HYMLメンバーのChiさんとwajiさん

 1月のSHOさんの送別会のときに、北海道の山メーリングリスト(HYML)メンバーから「廃道化している熊石(現八雲町)の白水岳の登山道の再開削をしたいと思うんだけど」という声が上がった。

 かつては、道南アルプスと呼ばれた熊石山系の白水岳や冷水岳の登山道は、元熊石山歩会によって開削され、維持管理が続けられてきた。しかし、メンバーの高齢化によって、5年前に解散して以来、整備はされなくなり廃道化していた。特にこれらのコースは太いネマガリダケに覆われた山で、すぐに藪になってしまう登山道だった。 

 何度か打ち合わせをして草刈り機5台を持ち込む再開削作業日を7/3に計画し、メンバーも募った。そこで、今日、自分も含めてHYMLメンバー3名がその下見に出掛けることにした。一昨日になって、元熊石山歩会会長のNaさんも、5年間で登山道がどのようになっているか見たかったということで、急きょ参加してくれることになった。

 自分は、この山には4回登っているが、最後に登ったのは、09年の秋だった。その時は、1級国道並みの登山道を3時間弱で白水岳まで登っている。しかし、wajiさんは2年前の秋に登って、ほぼ中間地点の1043.7峰(白泉岳)手前のネマガリダケ帯で踏み跡すら分からなくなって撤退しているという。

 8時に登山口だった平田内温泉熊の湯駐車場に集合。草刈り鎌や手鋸で邪魔な所を刈り払い、テープ付けをしながら登って行った。


1時間ほどの白泉の滝までは、踏み跡もしっかりしていて、刈払いは必要ない道だった。


倒木を手鋸で切るwajiさん


白泉の滝を左に見て登って行くが、この辺りから踏み跡に笹や草が覆いかぶさり始める。
所々でルートを見失うが、Naさんのお陰でなんとか進めた場面もあった。


標高700m付近の背丈をはるかに超えるネマガリダケ帯へ突入。


その先も足元の踏み跡は分かるので、なんとか掻き分けて突破


二股の滝の合流点


二股の滝の下から対岸への取り付きが崩れていて一部泥壁状になっていた。
設置ロープを見つけて、なんとか崖のような草付き斜面と踏み跡の急登を登る。
ここを草刈り機を片手に持って登るのは至難の業だ。


二股の滝から尾根に登り切って少し進んだら、再びネマガリダケ帯へ。

 とてもそれを掻き分けて登る意欲はなくなり、ここで撤退することにした。ここまでで、すでに3時間を要していて11時を過ぎていた。wajiさんも、「2年前より前よりかなり酷い状態」とのこと。標高780m地点だった。まだ、手前ピークの白泉岳まででも標高差で260mあり、この先はずっとネマガリダケ帯で、だんだん密度も濃くなり、タケの太さも増してくると言う。
 予定している草刈り機5台でも、この状態ならせいぜい1日でできるのは白泉岳までだろう。Naさんたちの過去のもっとマシな状態での整備作業でも白水岳までは3日を要したそうだ。

 今回、白泉岳までやったとしても中途半端な感じだし、それより先の作業も含めて定期的に取り組める体制ではない。今年改訂版が発刊される『夏山ガイド』(道南版)からも削除されることは決まっている。4人で相談した結果、この登山道の再開削は諦めて、Naさんが数日前のTVで語っていたように、「自然に戻してあげるのが一番」という結論に達した。


GPSトラックログ


09年以前に登った4回の記録は、下記からどうぞ!
http://sakag.web.fc2.com/siromizu09.htm