沖縄を考える

ブログを使用しての種々の論考

詩550 辺野古 14

2014年08月12日 18時40分08秒 | 政治論

 明日8月13日は沖国大米軍ヘリ墜落事故10周年に当たるが、これにちなみ琉球新報社が沖縄県内41市町村長に対する「普天間飛行場返還、移設」関連アンケートを実施したところ、出張中などで無回答とした11首長を除く30回答で在沖米海兵隊の必要性を認めた者はただの一人もない、という結果であった。この一事からしても在沖海兵隊は明らかに米国の沖縄に対する軍事植民地思潮に基づくもので、これに日本国政府がお墨付きを与え(その因源は昭和天皇メッセージにある)、剰え「思いやり予算」を提供して「沖縄偏在」安保負担状態の永続的な国家犯罪形質(構造的差別)に何の手立ても施そうとせず、市民に対し武断的手段を弄してこの現今辺野古移設並びに高江ヘリパッド建設を強行しているのである。国連人種差別撤廃委員会がこうした差別的処遇に関し日米両国に数度の勧告を発していることは、米国とこれに追随する日本政府が世界人権理念に逆行する政治的立ち位置にある実情を、恥も外聞もなく内外にさらけ出しているということだ。(つづく)

 


詩550 辺野古 13

2014年08月12日 09時35分25秒 | 政治論

 8月14日、日本政府防衛省沖縄防衛局肝煎りの辺野古崎海底ボーリング調査のための施工区域明示ブイ、フロート設置作業に取り掛かる。当然阻止活動のカヌー等大挙して押し寄せるだろうが、この国は、全国他管区の海上保安庁巡視船を集結させてもこれを排除しようという武断的方針を展開する。まさに「琉球処分」の再現である。当時の琉球王府の支配階級が概ね無抵抗で本土政府軍に屈服したのは、彼らに「草の根」的な土壌がなかったからでもあろう。しかし、これほどに抵抗する現今沖縄の民の声に対して機械的にしか稼動しない官憲の暴力装置を駆使して、異国の軍隊のための更なる快適な使い勝手の軍事施設を作ってしまおうという行為は、明らかに自ら精神を自縛する奴隷的な臣従行為なのである。そこには官僚的な打算と怠慢に裏打ちされた安倍晋三内閣の「死せる政治」姿勢が彷彿する。「人間」を度外視して行われる政治に正当な、正常な主張などあるわけがない。今、辺野古で繰り広げられている騒擾は、こういう、「人間」対ホロコースト喚起機械的事務的「間」が殆ど意味もなくこの国の誤った政治によって手のひらに転がされている、そういう有り様を示している。(つづく)