田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

日本基督教団札幌教会礼拝堂 ~歴史的建造物

2011-05-05 22:04:11 | 札幌(圏)探訪
 明治22(1889)年発足の札幌メソジスト教会の三代目礼拝堂として明治37(1904)年に建てられた現在の礼拝堂は小ぶりながらも中世ヨーロッパのロマネスク風デザイン特有の優しさと温もりをたたえながら凛として建っていました。

        
        ※ 青いとんがり屋根の塔がアクセントとなった中世
         ロマネスクデザインが目を惹きます。

 4月30日、「オヤジの仲間づくり21の会」4月例会で実施した「苗穂地区の歴史的建造物巡り」で最初に訪れたのが「日本基督教団札幌教会礼拝堂」だった。
 本来は一般人の内部見学は許されていないのだが、特別に許可が出て、しかも信者の代表であるT氏が懇切丁寧に建物のことなどについて説明してくれた。(本来は牧師であるY氏に説明いただく予定だったのが、所用のためにT氏に代わったのだ)

 現在の礼拝堂は第三代目と記したが、最初のは別として本格的に建てられた第二代目の礼拝堂が札幌の大火事で類焼してしまったことから、現在のものは木造の骨組みではあるものの類焼を防ぐために外側を札幌軟石で石張りしたものだそうである。

 また札幌教会の礼拝堂の正面に教会特有の十字架がみられないが、それは礼拝堂自体が十字架を描いているそうである。二階席から見せてもらうと確かに礼拝堂の平面図は十字架を描いているような形となっていた。

        
       ※ 二階席から礼拝堂全体を望みます。写真の左右に一部切り
        込まれた空間があり、全体として十字架を描いています。

 その他礼拝堂内の意匠の特徴などについてたくさん説明をいただいたが、印象的だったのは正面二階に見えるバラ窓と呼ばれるステンドグラスである。非常な鮮やかな色彩が瞼に残った。

        
        ※ 鮮やかな色彩が目を惹くバラ窓のステンドグラスです。

 驚いたことは礼拝堂の内部の聖壇や説教壇、聖餐卓、そして信者が座る椅子などは建設当時と変わらないということだ。つまり100年以上使い続けているということである。磨きぬかれ黒光りするそれらは一つひとつが歴史の重さを感じさせてくれた。

        
        ※ 説教壇、聖餐壇など磨きぬかれ黒光りしています。

        
        ※ 信者が座る椅子も100年以上の歴史を経ています。

 「日本基督教団札幌教会礼拝堂」…。多くのことを教わり、これからはこれまでとまた違った目で眺めることになるだろう…。
 なお、先日も記したが日本基督教団札幌教会の礼拝堂は1998年、国の「登録有形文化財」に指定されている。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
100年以上活用されている椅子 (三四五白のヨン    )
2011-05-06 07:52:26
 すごいですね、100年間以上も現役の椅子とは。いろいろな人が座ってお祈りをして説教を聞いてきたのですね。壇の柱などが黒く光っているのがまたすごいですね。1904年といえば、時代は明治のころの椅子ですよね。ところで、この教会の建て方は、中世ヨーロッパのロマネスク風ということですが、自分はちょっと変かもしれませんが、なんとなくバラ窓のステンドグラスの曼荼羅的な感じから東洋的なものを少し感じてしまいましたね。
返信する
Re:100年以上活用されている椅子 (田舎おじさん)
2011-05-06 22:52:47
 またまた写真を見てのコメントをいただきました。
 なるほど~。そう言われてみると曼荼羅的にも見えないこともないですね。曼荼羅という仏教の教えを導入することはないとしても、そうした影響を受けたのでは、ということは考えられます。
 というのも、聖壇の上部に書かれていた言葉が何故か中国語だったのです。(何と書いてあったかは失念しました)ですから建物は洋風でも、内部や造りには日本的な文化が反映されていたということが言えそうですね。
 
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。