勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

はやぶさ 遥かなる帰還

2012年02月12日 | 邦画
2010年6月13日地球帰還を果たした工学技術実証衛星「はやぶさ(MUSES-C)」を描いた実写映画。第一弾は、2011年に竹内結子主演で『はやぶさ/HAYABUSA』。これは、第二弾映画となります。はやぶさを描いた映画はもう一作『おかえり、はやぶさ』が予定されています。

第一弾『はやぶさ/HAYABUSA』は、どちらかと言うと、はやぶさそのものに焦点を当てていたのに対して、こちらの『はやぶさ 遥かなる帰還』は、はやぶさを開発した科学者・技術者たちに焦点が当てられています。そういう意味では、『はやぶさ/HAYABUSA』がモデルとなった人物たちの完全コピーを目指したと言われておりますが、むしろこちらの『はやぶさ 遥かなる帰還』が完全コピーを目指すべきだったのでは無いかなと思います。

原作は、山根一眞氏の『小惑星探査機 はやぶさの大冒険』。原作本は、開発関係者におこなったインタビューを中心に構成されており、開発関係者の苦労話をわかりやすく読むことができます。ですがねぇ、脚本が良くないんですかね。映像にすると、リズムが悪い。一つ一つの断片的なエピソードの連続なんですよね。なので、見ていて疲れる。

また、正確に描写を行おうとするあまり、ちょっと細かすぎる演出・描写が多いかなと。だって、始まった瞬間の冒頭の画が、コンデンサーですからねぇ。これが、クライマックスのイオンエンジンのクロス運転の伏線だなんてね・・・。それと、リアクションホイールに、バッチリと“made in USA”と書いてあったり・・・。はっきり言って、楽屋落ちが沢山あります。私は、はやぶさプロジェクトマネージャー川口淳一郎教授の講演を何度が聞いたことがありますし、関連の書物をいくつか読んでいたので、起こっていることが理解できましたが、初めて見たり、聞いたりした人はわからなかったのでは? もっとも、その細かすぎる演出・描写が、物事を正確に描いていると思わせたのは事実。正確性を取るか、娯楽性を取るか、中々バランスは難しいようです。

厳しいことを言っていますが、劇映画としては、『はやぶさ/HAYABUSA』の方が上ですね。この作品は、どちらかと言うと、劇映画風科学記録映画(ドキュメンタリー)として見た方が良いかも。それと、話題になったはやぶさを描いた映画なので、子供連れの姿を複数見ましたが、はっきり言って子供には難しいと思います。

出演者の欄で【 】表記しているのは、モデルとなったと思われる人物です。でも、はやぶさを追っていた女性の新聞記者は、毎日新聞の永山悦子記者じゃ無いんですかね? この映画の制作が、朝日系になってしまったので、さすがに毎日新聞ではアサイン出来なかったのかな。間違えていたら、申し訳ありません。

映画の最後に、『この映画を宇宙開発に携わる人々に捧げる』と言う様なメッセージが出ます。たしかに、そう言う作りになっている映画だと思いました。

タイトル はやぶさ 遥かなる帰還
日本公開年 2012年
製作年/製作国 2012年/日本
原作 山根一眞『小惑星探査機 はやぶさの大冒険』
監督 瀧本智行
プロジェクトマネージャー 渡辺謙
出演 渡辺謙(山口駿一郎【川口淳一郎氏】)、江口洋介(藤中仁志【國中均氏】)、夏川結衣(井上真理/朝日新聞記者)、小澤征悦(鎌田悦也【山田哲哉氏】)、中村ゆり(松本夏子【森本睦子氏?】)、吉岡秀隆(森内安夫【堀内康男(NEC)氏?】)、石橋蓮司(大下治夫/JAXA幹部)、藤竜也(丸川靖信【的川泰宣氏】)、山崎努(東出博)

[2012/02/12]鑑賞・投稿
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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (おくやぷ)
2012-02-16 14:00:53
エンタメ性は低めでしたが、好きなつくりでした
子供には3月のおかえりはやぶさがわかかりやすいのかな?
実際の講演聴きにいかれてるのですね、羨ましいです~

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