大統領選挙の投票日は11月8日の火曜日で
私がアイオワの家で暮らす平日になっているので
イリノイの家がある街で登録をしている私は
アイオワから そこまで行く必要がある。
投票所は午後7時頃まで開いているらしいので
仕事を終えてから
アイオワの町からイリノイの投票場まで
車を走らせよう と
思ってはいたが
”早めに投票できるぞ” と
バッキーに言われた私は
イリノイに帰る 週末に
投票を済ませる事にした。
イリノイの家に寄らず
アイオワの家から直接投票場に行きたかった私が
”登録カードはイリノイの家に置いたままだけど、、、” と
言うと
”運転免許証を見せるようになってるし
そんなものなくても 投票できるやろ、、” と言う。
”午後4時半までだからな” と
バッキーに念を押された私は
大急ぎで車を走らせた。
丁度 その日
クリントン大統領候補がアイオワ州で
スピーチをおこなっており
ライブで放送されていた彼女のスピーチを聞きながら運転
そして FBI が
再び彼女の私用Eメールの捜査を開始した事も
ニュースで報道されていた。
投票日前に彼女が起訴されたら
どうなるのだろう、、、と
そんな事が頭をかすめもした。
投票場は裁判所と市役所が一緒になった古い建物で
私たちが住む家から車で30分ほど先の町にあり
投票日当日に開けられる投票場より遠い。
デスクに置かれたコンピューターの前に座った係りの人に
”写真入りのIDはお持ちですか?” と
聞かれた私は
バッグの中から財布を取り出し
運転免許証を探すが
どこを見ても 見つからない!
少々パニック状態の私を見て
係りの人が
優しい表情で名前を聞いてきた。
私の名前をコンピューターに入れ
有権者登録がされているか
または その町の住民であるか を調べたようで
”じゃあ ここに
日付と名前をサインしてください。” と
一枚の紙を取り出し私の前に置く。
運転免許証の事で
頭が朦朧としていた私は
それが何のためのものであるかも確かめず
サインし彼女に手渡した。
そして 投票用紙をもらって
カーテンで仕切られた隣の部屋に入った。