窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

久しぶりの空海、桜懐石-日本料理空海③(弁天通)

2023年04月17日 | 食べ歩きデータベース


 過去2回ほどこのブログでご紹介している弁天通の「日本料理 空海」さんですが、4月14日、久しぶりにお邪魔しました。

【過去の記事】
日本料理 空海
日本料理 空海②

 まだ18時と早い時間だったにもかかわらず、既にお店は個室もカウンターも満席。ひょっとすると我々のお目当てとみなさん同じだったかもしれません。3月、4月限定のお得な四季の懐石、これからご紹介する「桜懐石」です。日本料理は見た目も楽しめるのがいいですね。



<酒菜>
・福、筍絹皮 川藻寄せ
・桜花三味新丈
・からす芋金団(きんとん)
・擬製豆腐(豆腐と野菜入り卵焼き)木の芽田楽
・浸し豆 子持昆布

<お造り>※冒頭写真
・天使の海老
・天然鮪中とろ
・初鰹
・活鮃
・松輪鯖
(妻色々、山葵、自家製土佐醤油)

 旬のお刺身は味が濃く、顔が綻びます。「天使の海老」は、「WORLD KITCHEN(ワールド・キッチン)」や「芦屋 串乃宴-横浜馬車道②」(閉店)でもご紹介したことがありますが、フランス領ニューカレドニアで養殖される高級海老のことで、殻が柔らかく、元は透き通った色をしています。松輪鯖は地元神奈川県三浦市松輪漁港で水揚げされるブランド鯖(「海凪-横浜関内」もご覧ください)。土佐醤油は醤油に鰹節、料理酒やみりんを加えた、好みが分かれますが、刺身に合う甘い醤油です。



<焼肴>
・糸より桜海老菜種焼、杉板重ね
・はじかみ(矢生姜)
・鳥骨鶏半熟玉子雲丹餡掛け

 菜種焼きは、写真のように醤油や酒などを加えた炒り卵にし、菜の花とここでは桜海老を混ぜ、あっさりとした身の糸縒魚(いとより)にのせて焼いたもの。黄身の比重が大きく、しっかりとした烏骨鶏の半熟卵に、良く見るとさらに濃厚な雲丹がのっています。この組み合わせ、「水餃子と楽しい創作料理の数々-路地裏のサニー(鶴見)」を思い出します。



<蒸し物>
・桜鯛青福豆包み
・桜道明寺、桜花、桜葉、筍、春菜、春の芽、金餡

 これまた春らしい一品です。



<台の物>
・もち豚山菜豆乳焼
・もち豚柔らか煮、豆乳、山菜ソース、花びら百合根

 今回の驚きの逸品。旨味の濃いもち豚とほくほくした百合根の組み合わせもさることながら、豆乳焼、山菜ソースという名前からは想像もできない濃厚さと甘みがあります。牛乳の入った西洋料理ではないかと思うほどでした。



<洋皿>
・霜降り和牛サーロイン(A5)
・敷バター蓮根(彩り野菜、卸し、レモン、山葵ドレッシング、空海のポン酢)

 濃厚なお皿が続き、ここで一気にお腹も満足感が高まります。



<揚物>
・筍出土二味揚
・海老真薯、鶏つくね、青唐、桜麩、抹茶塩、レモン

 真薯(しんじょ)。酒菜は「新丈」と表記を変えていましたが、何か理由があるのか聞いておけばよかったです。筍の皮は剥いて食べます。



<お食事>
・五目御飯
・筍、鶏、人参、油揚、椎茸、絹サヤ、金紙玉子

<止椀>
・芋汁(丸十)
・田舎粒味噌、小葱

<香の物>
・三品盛り

 こちらも春らしい五目御飯。



 最後は、桜アイスの抹茶蜜でした。



 その後、吉田町の「ポトフ・ストアー」で軽くワインを飲みましたが、この日はワインも国産で締めました。写真は北海道、池田ワイナリーのヴァン・ルージュ(カベルネソーヴィニヨン+マスカットベリーA)です。

日本料理 空海本店

神奈川県横浜市中区弁天通1-15-1 アコルデ横濱関内B1



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牛をめぐる冒険-うしごろ横浜店(鶴屋町)

2023年04月14日 | 食べ歩きデータベース


 4月12日、お招きいただいて鶴屋町にある焼肉店「うしごろ」へ行ってきました。以前ご紹介した、「串羊 羊サンライズ」のような高級感ある店構え。あまりにもお洒落なので最初店を間違えたのかと思い、せっかく5階まで上がったエレベーターを降りてしまいました。



 この時は「横浜店限定極みコース」、早速参りましょう。初めに、季節のナムル盛り合わせ。



 富山産白海老の和牛ユッケ。上に乗っているのは玉ネギではありません、「富山湾の宝石」、白海老です。



 サラダは二種類選べます。僕が選んだのは韓国海苔のサラダ。



 龍王(ドラゴン)カルビ。梅青唐辛子、特製コチュジャン、二種類のソースで。



 焼いたらこんな感じ。一つ一つ焼いていただけるので、素人が台無しにせずに済みます。



 極みのタンと厳選厚切りハラミ。冒頭の写真はその焼く前のものです。



 テールスープ。一つ一つ詳しい説明が出てくるメニューですが、これだけは普通に供されました。



 自家製デミグラスソースという、食べ応えのある牛ヒレカツサンド。



 特選サーロイン(タレ)とザブトンのすき焼き。



 サブトンのすき焼きは、卵につけ、ご飯を巻いて食します。



 最後は、その場で白トリュフと黒トリュフを削ってくれる、石焼トリュフビビンバ。正直、今までトリュフが出てきた料理で肝心のトリュフの香りが感じられたことはあまりなかったのですが、これはしっかりとトリュフの香りが口に入れても出ていました。

うしごろ 横浜店

神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町2丁目15 5F-E CRANE YOKOHAMA



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世界で愛されるベリーダンスとその魅力-第149回YMS

2023年04月13日 | YMS情報


 4月12日、「夢・あいホール」にて第149回YMS(ヨコハマ・マネージャーズ・セミナー)を開催しました。今回の講師は「ずっと行きたかったトルコ・ディナー-ニューアリババ②(関内・相生町)」でもご紹介した、ベリーダンサーのヤヤ・ジャスミン様。「世界中の女性から愛されるベリーダンスとその魅力」と題してお話しいただきました。

 ジャスミンさんのプロフィールを簡単にご紹介します。ジャスミンさんは中国西安出身。幼い頃から中国舞踊に親しみ、留学をきっかけに来日してからは研究者、会社員として活躍しておられましたが、2021年にプロのベリーダンサーに転身されました。



 ここからは当日参加されたZOOM聴講者の方からいただいた感想を元にご紹介したいと思います(残念ながら、今回僕は出席することができませんでした)。

<ZOOM聴講者の方より>

スライドを事前にシェアしていただいたので、特にZOOM参加者は助かりました。ありがとうございます。

YayaJasmine(ヤヤ・ジャスミン)
中国出身
チャイナベリー®︎(注:中国舞踊×ベリーダンスの融合スタイル)創始者
(今年1月商標登録、おめでとうございます)

Ⅰ自己紹介

中国西安出身で、大学で日本語を専攻し、留学で日本に来てから、日本での生活は15年になります。
Q:チャイナベリー®︎のお弟子さんは育成していますか?

Ⅱダンスとの出会い

自分自身も綺麗になりながらのお仕事だったら最高だなと思い、研究者から会社員のキャリアを渡って、ダンサーのお仕事ができるように道を作ってきました。
Q:日本の会社の印象は?特に高学歴の女性として。

Ⅲベリーダンスについて

出典:一般社団法人 日本ベリーダンス連盟など
研究者出身らしく、事実にもとづいた、詳しいご説明でした。

ベリーダンスはアラブ文化圏で発展した踊り

世界最古の踊りと言われるベリーダンスは、女神崇拝のための儀式として巫女たちが踊ったのがそのはじまりだと言われています。そして、豊穣を祝うための踊りとして、脈々とアラブの女性たちに受け継がれていきました。現在の洗練されたショー・スタイルはインドから西へと旅を続けたジプシーたちが作り上げたと言われています。その土地土地の踊りを自分のスタイルに取り入れる才に長けていたジプシーたちは、アラブの民族舞踊を自分たちの踊りに取り入れ、ストリートパフォーマンスを行うことで、生計を立てていました。

オリエンタルスタイルの3大スタイル<動画を紹介していただきました>

・優雅なエジプシャンスタイル
エジプトが発祥のエジプシャンスタイル。このスタイルは、優雅で細かい仕草が多く、あまり激しい動きはありません。衣装も露出が少なめで、基本素足で踊ります。

・ダイナミックなターキッシュスタイル
ターキッシュスタイル。大きな動作が多く、寝転がったり膝をついたりします。大胆な衣装が多く、ハイヒールで踊ることも。

・生活に根差したジプシースタイル
料理を作ったり、子供をあやすなどの生活動作が入るスタイルです。衣装はひらひらの裾や袖で、フリンジなどで飾ります。

米国のトライアルは、ヒップホップなどとのフュージョンで、恰好よいのですが難易度が高いです。

<ベリーダンスの基本の動きを実演していただきました>



ベリーダンスが日本で定着するまではスペインのフラメンコやハワイのフラダンスが主流でしたが、最近は習い事として始める人が増加してきました。東京を始めとする地方都市でも大きなダンスショーが開催されていることから今後もベリーダンスに注目が集まると思われます。現在、日本におけるベリーダンス人口は10万人を超えるともいわれているほど、人気を集めているダンスです。

‍ 日本では、中東の料理店でもベリーダンスショーを開催しているところがあるので、料理を楽しみながら目の前でダンスを披露してもらえるので、興味のある人は行ってみてください(注:このブログでもご紹介しました。冒頭のリンク、「ずっと行きたかったトルコ・ディナー-ニューアリババ②(関内・相生町)」をご覧ください)。

<スタイルアップ>

一見優雅に見える踊りですが、全身を使って動くので、インナーマッスルが鍛えられ、ボディラインが整うのです。

<体質改善や美容にも効果的>

正しい姿勢を保ちながら体を動かすことは、血液やリンパの流れを正常にし、活性化させることにつながります。 女性ホルモンのバランスもよくなり、女性特有の体調不良、月経不順、更年期障害などの改善にも! またリンパの流れを活性化することで、お肌の新陳代謝を促し、美肌効果も期待できますね。

<女磨き>

ベリーダンスの動きは、女性の曲線的なラインを強調し、上品かつしなやかなので、柔らかな女性らしいしぐさが自然に身についていきます。長い髪が女性的で、きれいです。

男性のベリーダンスは、男性らしく表現します。スケートの羽生選手を思い出します。

Ⅳこれからの活動について

チャイナベリー®︎を今後イベントだけではなく、文化プロジェクトとして進めていきたいとのことです。イベントでの活動は、年末まで非常に多く多忙に予定されています。
Q:女性がつなぐ世界の文化プロジェクトになれば素敵ですね。



懇親会でのQ&A続きに参加できなくて残念です。

<ご感想ありがとうございました>

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過去のセミナーレポートはこちら
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重厚感のあるカウンターで京都の夜をーBAR K6(京都)

2023年04月13日 | BAR&WHISKY etc.


 4月4日の夜も更けて。この日出会ったどなたの口からも出てきたバーが、こちらのK6。開店して今年で29年、地元では知る人ぞ知るお店のようです。

 冒頭からいきなり変わったエチケットのボトルを挙げましたが、こちらは小学館との共同で生まれた、漫画のキャラクターをテーマにしたウィスキーです。



 時間もだいぶ遅かったのと、既に相当飲んでいたのでウィスキーを軽く。まずは、グレンアラヒー(GLENALLACHIE、ゲール語で「岩の谷」)200Sシングルカスク。アルコール度数56.9%、珍しい栗の樽を使っているそうです。クリームのようなまろやかさとワインを思わせる甘みがあります。



 一転してピーティーなアートセッション・アンリミテッド シークレットアイラ14年へ。絵画のようなエチケットが美しい。アルコール度数は53.3%。モルト由来の甘みとカリラらしいピート香。樽のチャー由来なのか若干の焦げ臭さを感じます。空気を含ませるにつれて落ち着きが出、甘味と塩味のバランスが良くなります。



 注目の厚岸蒸留所から、厚岸-啓蟄。厚岸はウィスキーとしてリリースされる前のニュースピリッツしか飲んだことがなく、この度初になります。飲んだ順番が悪かったのかもしれませんが、「日本で本格的なアイラモルトを」ということで始まったにしては、肝心のピート香や塩味が大人しかったように思います。むしろ、時間が経つにつれてどんどん甘みが強くなっていったような。アルコール度数55%、バランスの良いジャパニーズウィスキーという印象。尤も相当飲んでいたので、舌がバカになっていた可能性も否めません。

 最後はフローズン・アレクサンダーで締めたのですが、写真を撮り忘れてしまいました。京都でゆったりとした時間を過ごすことができました。

BAR K6

京都府京都市中京区東生洲町481 ヴァルズビル2階



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思いがけないご縁と京都の夜とー割烹佐楽(京都)

2023年04月12日 | 食べ歩きデータベース


 4月4日、京都御所南にある割烹佐楽さんにお邪魔しました。店主の佐藤俊介さんは、何と前職でしかも25年前の同じ時期に同じプロジェクトで共に仕事をしていたという方です。当時は面識ありませんでしたが、年齢も同じであまりの偶然に驚くばかり。元々多方面に散っていくことの多い職業でしたが、和食の料理人に転じたという話は聞いたことがありません。



 さて、そんな驚きの出会いで盛り上がった後、お料理は店主のお任せで。上の写真はもちもちした雲竜豆腐。写真を取り損ねてしまったのですが、その後

●氷魚(ひうお:アユの稚魚)とうるい(オオバギボウシの若葉)と菜の花。
●イイダコの黄身酢がけ

と京風のお鉢が出てきました。



 お酒もお任せで。店主が焼いた猪口で吞むこともできます。今回のお酒は、

●風の森(奈良)
●上喜元(山形)
●初亀(静岡)



 つづいてスッポンの小鍋仕立て。旨味の詰まった薬膳鍋のようで体が温まります。



 お刺身はシマアジ、タイ、ミルガイ。良いお魚は味が濃い。



 ホンモロコの漬焼きと自家製からすみ、バイガイ、赤ナマコ。ホンモロコというのは琵琶湖に棲むコイ科の淡水魚で高級魚だそうです。甘露煮のように甘く焼いてありますが、パリッとした皮に身がまるまると太って柔らかく、とても美味しかったです。



 若竹煮。



 鰤のご飯。鰤の炊き込みご飯というのはあまり聞いたことがありませんが、それ以上に西洋料理ではないかと思うほど濃厚な味わいが驚きでした。鰤は大好きな魚ですが、こんな深みが出せるとは…。



 デザートは作り立てのくずきり(桜の蜜)でした。

 静かにお酒と京都らしいお料理を楽しめるお店。次回はカウンターでいろいろとお話をうかがいたいです。

割烹佐楽



京都府京都市中京区五丁目239-1



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屋久島の大自然に育まれる伝統的製法の焼酎-屋久島伝承蔵(本坊酒造)

2023年04月05日 | BAR&WHISKY etc.


 昨年11月13日、屋久島にある本坊酒造さんの屋久島伝承蔵へ行きました。焼酎の蒸留所はこれで霧島町蒸留所、霧島蒸留所につづき3軒目です。

 開所は1960年、まだ屋久島で林業が盛んにおこなわれていた頃ですね。明治20年からあるという古甕を含む、手造り甕仕込みという伝統的な製法で、屋久島産の芋と屋久島の超軟水を使った、まさに「屋久島の焼酎」を製造しています。



 硬度120mg/ℓ未満であれば軟水と呼ばれる中、屋久島の水の硬度は驚きの10mg/ℓ。飲めばその違いが誰でもすぐに分かるほどです。



 宿ではその軟水で炊いたご飯が出てきたのですが、本当に驚くほど美味しいのです。



 さて、話を戻して焼酎造りを工程順にみていきましょう。まずは原料の薩摩芋(黄金千貫)。最近は薩摩芋が腐る病気、「サツマイモ基腐病(もとぐされびょう)」が全国で流行しており大変なのだとか。



 芋は機械で水洗いし、一つ一つ人の手によって皮をむきます。皮ごと蒸している蒸留所も多い中、ここでは皮をむいています。



 酒蔵の軒下に黒っぽいものが見えます。これが酒蔵に棲みついている酵母です。日本酒もそうですが、酒蔵ごとに棲みついている酵母がその酒蔵で作られるお酒の個性を生みます。



 仕込み。この蔵の手作り麹を和甕に移し仕込みを行います。全部で56個の和甕がありますが、現在和甕を作る業者はもういないそうです。この和甕を地中に埋めることで、温度管理を一定に保ちます。和甕による仕込みで、ステンレスタンクでは出せない独特の風味が出るそうです。



 蒸留器。米麹とふかした薩摩芋を混ぜ、発酵してできたモロミを蒸留させれば焼酎の原液(ハツダレ)ができます。加水してアルコール度数を調整すれば焼酎の出来上がりです。



 ここには焼酎の他、ウィスキーを熟成させる蔵もあります。本坊酒造さんのマルスウィスキーは、「駒ヶ岳」や「薩摩」など僕も大好きな美味しいウィスキーを作っていらっしゃいますが、ここでは長野県の信州蒸留所と鹿児島県の津貫蒸溜所で蒸留した原酒を熟成させています。屋久島の気候を活かし熟成されたウィスキーは、「シングルモルト駒ヶ岳 屋久島エイジング」など、数量限定で販売されています。



 熟成庫はオーク樽とモルトの香りで本当に癒されます。

屋久島伝承蔵 本坊酒造



鹿児島県熊毛郡屋久島町安房2384



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初めての屋久島-ヤクスギランド/屋久杉自然館②

2023年04月04日 | その他
<つづき>



 切株更新。今度は人間が伐採した後の切株の上に幼木が育つ、切株更新です。江戸時代、材木として価値のある部分だけを切り出すため、根からかなり上の部分を伐採していました。そのため、このような大きな切株が数多く残っています。



 土埋木。江戸時代、屋久杉の用途は屋根に用いる平木であったため、加工しやすい部分のみを利用し、利用されなかった部分はそのまま放置されました。そうした木を土埋木と言います。屋久杉は非常に脂分を多く含むため、300年経った今でも朽ちることなく木の形をとどめて残っています。こうした土埋木の上にも倒木更新が起こっていますね。



 栂の木。



 杉にヤマグルマという木が着生しています。このヤマグルマ、大きくなると杉を絞め殺すこともあるのだとか。ヤマグルマの樹皮からはトリモチが採れます。



 荒川橋という吊り橋から、真っ二つに割れた巨石が見えます。その手前には井戸のような穴も見えますが、いずれも自然の働きによってできたものです。



 仏陀杉。高さ21.5m、胸高周囲8m。樹齢1,800年と推定されます。幹に無数のコブがあり、幹の左下が菩提樹の下で瞑想する仏陀のように見えます。



 屋久杉とは屋久島の標高500m以上の山地に自生し、樹齢が1,000年以上の杉を言います。上の写真は、屋久杉自然館に展示されていた樹齢1,660年の屋久杉の輪切りです。年輪の一番外側の赤い部分が、明治以降の150年で育った部分です。仏陀杉はさらに古いわけですから驚きです。



 こちらは杉にヒメシャラが着生しています。



 これは道を塞ぐ倒木を切って階段にしたものです。



 最後はくぐり杉。こちらの方がくぐり栂より分かりやすいですね。

ヤクスギランド

鹿児島県熊毛郡屋久島町安房0

屋久杉自然館

鹿児島県熊毛郡屋久島町安房2739-343



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初めての屋久島-ヤクスギランド/屋久杉自然館①

2023年04月03日 | その他


 これも随分前になってしまいましたが、昨年11月12日、初めて屋久島を訪れました。



 鹿児島空港からカンボジア以来のプロペラ機に乗って屋久島へ。窓から見えるのは隣の種子島です。


※屋久杉自然館の掲示より。

 屋久島は花崗岩が隆起してできた島。その高さは中心部の宮之浦岳で1,936mにもなります。すぐ近くにあるにもかかわらず、砂岩でできた平坦な種子島とは全く地質が異なります。南の島でありながら、2,000mも上に上がれば気温は北海道と同じくらいまで下がります。ヤクスギランドも標高1,100mのところにあるのですが、この日地上の気温は11月にもかかわらず24度。それでつい上着を置いていってしまったのが失敗でした。標高100mにつき気温は0.6度下がると言われていますので、この日のヤクスギランドの気温は単純計算で17.4度。実際には雨が降っていたので体感温度ははるかに低いものでした。



 そしてこの断面で見ればとんがり帽子のような地形が屋久島に独特の複雑な気候を生み出しています。話を聞くほど、奇跡の島、神秘の島です。例えば、上の写真は屋久島の地杉(標高160m)の年輪です(屋久杉自然館の展示より)。年輪の幅は気温が高い程広くなります。



 これを標高1,050m、ヤクスギランドと同じくらいのところにある屋久杉と比べてみましょう(屋久杉自然館の展示より)。年輪の幅が全く異なることが分かると思います。


 
 しかもその緻密さは標高520mの秋田杉にも劣らないほど(屋久杉自然館の展示より)。



 また、島の南を流れる黒潮の影響により漁獲資源が豊富。トビウオや首折れサバなどが有名です。上の写真は宿で出てきたトビウオの押し寿司(左)と首折れサバの刺身(右)です。首折れサバはゴマサバですが、鮮度を保つため、水揚げ直後に首を折り、血抜きをすることから首折れサバと呼ばれています。



 さて、車に乗ってヤクスギランドへと向かいます。途中、南の島にもかかわらず紅葉が見られました。標高が高いためですね。



 痛々しい地滑りの跡は、2019年の豪雨災害によるものです。花崗岩に堆積物が覆いかぶさった島ですので、土砂災害に対しては脆弱だとも言えます。



 ヤクスギランドに到着。屋久杉ばかりでなく、檜、栂(つが)など多くの植物が見られます。例えば、写真の百日紅(サルスベリ)のような木は、ヒメシャラ。尤も、ヒメシャラをサルスベリと呼ぶ地方もあるようです。地盤が花崗岩のため根が浅く広がらざるを得ず、このように倒れてしまったのですね。



 くぐり栂。根の下をくぐって遊歩道が通っていることから「くぐり栂」と呼ばれているらしいです。



 倒木更新。倒木更新とは、倒れた木の上に新たな幼木が育つ現象をいい、ヤクスギランドではこのような倒木更新が数多く見られます。



 林泉橋という吊り橋から見た川の上流と下流の様子。橋を挟み、片や巨石、片や砂地の浅瀬という全く異なる風景が見られます。

<つづく>

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2023年3月アクセスランキング

2023年04月01日 | 人気記事ランキング


今年は桜の開花が早かった代わりに、いつもより少し長く観られた気がします。あっという間に4月、我々ナカノ株式会社も新年度を迎えました。

 さて、2023年3月にアクセスの多かった記事トップ10です。昨年12月以来、久しぶりにそこそこ更新した月となりました。

 他を圧し、個別記事でトップだったのは第148回YMS(ヨコハマ・マネージャーズ・セミナー)の記事。4位:「初めてのスカイバーカウンター-日本プロ野球2019 横浜vs中日10回戦」は昨年10月以来のランクインで、球春到来を告げるかのようです。今シーズンからいよいよ応援も元通り、楽しみです。

 そこそこ更新したものの、やはり定番の4記事は健在。根強いアクセスがあります。「エコノミーとエコロジーの語源」はついに99ヶ月連続のランクインとなりました。

3位:「Yema(イェマ)-フィリピンのお菓子」(18ヶ月連続)
5位:「久村俊英さんの超能力を目撃してきました」(34ヶ月連続)
8位:「エコノミーとエコロジーの語源」(99ヶ月連続)
9位:「『上田和男さんバーテンダー歴50年を祝う会』に参加してきました」(5ヶ月連続)

1 トップページ
2 運動発達をさかのぼることで身心を整える-第148回YMS
3 Yema(イェマ)-フィリピンのお菓子
4 初めてのスカイバーカウンター-日本プロ野球2019 横浜vs中日10回戦
5 久村俊英さんの超能力を目撃してきました
6 初めての浦和と天ぷらー新宿つな八・浦和店
7 2023年2月アクセスランキング
8 エコノミーとエコロジーの語源
9 「上田和男さんバーテンダー歴50年を祝う会」に参加してきました
10 ずっと行きたかったトルコ・ディナー-ニューアリババ②(関内・相生町)

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