窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

北関東営業所を移転しました

2022年10月31日 | リサイクル(しごと)の話


 10月29日、弊社北関東営業所を移転いたしました。前営業所には20年お世話になり、思い出もいっぱいですが、新たな地で新たなスタートを踏み出すことになります。営業所の移転は2017年のいわき営業所以来5年振りです。

 引越し当日は前営業所から社員が応援に駆け付けてくれました。朝9時現地集合というスケジュールだったにもかかわらず、ありがとうございました。僕も二日連続3時間睡眠で、昨日は帰って19時には寝てしまいました。年を取ると短時間睡眠はさほど苦でもないのですが、そのあとのダメージが大きいですね。

 天気は雲一つない快晴、気温も予想に反し暑いくらいで、ほぼ滞りなく移転作業を完了することができました。



 また、多くのお取引先様よりお花などをいただきました。この場を借りて御礼申し上げますと共に、引き続きご愛顧のほどお願い申し上げます。



ナカノ株式会社北関東営業所



栃木県小山市羽川15-8



繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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交渉の男女差研究②-第57回燮(やわらぎ)会

2022年10月14日 | 交渉アナリスト関係


 2022年10月13日、オンラインによる第57回燮会が行われました。燮会は日本交渉協会が主催する交渉アナリスト1級会員のための勉強会です。

 今回は5月12日にお話しした、「交渉の男女差研究」の続編。前回取り上げた交渉の男女差研究から明らかになった、(男性にももちろん役立ちますが)とりわけ女性が抑えておくと良い交渉力アップのポイントについてお話ししました。

 前回もお話ししましたが、前提として全体として見れば交渉結果の男女差は有意ではあるものの、その差は小さいという結論が出ています。しかし、特定の状況によっては交渉行動や結果に男女差がみられる場合があり、この2回の燮会で取り上げているのは、その部分における議論です。また、これらの研究は主としてアメリカで行われたもので、他の文化圏でも当てはまるかのまでの検証はなされていません(一部例外もあります)。さらに、ここで「男女」という場合、それは全ての男女を指しているものではなく、過度な一般化は禁物であるという点に注意が必要です。

 以上の前提を踏まえた上で、今回お話しした交渉力アップのポイントは次のようなものです。

1.交渉力の源泉
・BATNA
・タイミング
・情報収集
・「誰かのため」に交渉する
・地位
・証拠の補強
・共通目標
・好感度
2.感情のマネジメント
・感情への対処(不安・怒り・失望/後悔・幸福)
・相手の感情への対処(二つの戦略)



 さらに補足として、カーネギーメロン大学ハインツ校のリンダ・バブコックが提唱する「交渉ジム」、即ち交渉に苦手意識を持っている人が、交渉や交渉環境に徐々に適応していくための6つのステップについてお話ししました。

 話は1時間半ほどで終わり、残りの30分は自由な意見交換。

(あくまで傾向として)
・看護現場から:習得が早いのは女性、患者に受けがいいのは男性
・クレーム対応:感情の受け止めは女性対応、技術的解決は男性対応
・クレームの目的:感情を受け止めて欲しい女性、問題を解決して欲しい男性
・交渉時の男女の着眼点の相違(女性の感情を察する能力)

といった具合に、初めは皆さんの男女差に関する経験則に始まり、

・女性集団における「外集団」と「内集団」
・「交渉ジム」の文化的相違
・「失望」というネガティブ感情も有効なものとなり得る
・交渉の実質以上に「枠組み」を設計することの大切さ(「3D交渉」がこれにあたります)
・男女差以外に世代差に起因する戸惑いについて
・交渉の地域差(大阪と東京の違い)

次第に今回の内容を起点に様々な方向に意見が展開していきました。みなさん各方面で様々な経験をお持ちなので、非常に勉強になりました。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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山に登れば次の山が見えるー第143回YMS

2022年10月13日 | YMS情報


 YMSはこの10月で丸12年を迎え、13年目に入りました。これまで講師をしていただいた108名の皆さま、ご参加いただいたのべ2,569名の皆さまに心より御礼申し上げます。そして去る10月12日、スマートレンタルスペースbelle関内601にて第143回YMS(ヨコハマ・マネージャーズ・セミナー)を開催いたしました。



 今回の講師は、ローカルパワーエンジン株式会社代表取締役、曽根田太郎様。「主力サービスのピボットと社名変更に至る道のり~地方創生の現状と私たちが目指す地域活性化~」と題してお話しいただきました。

 お話しは今日の事業内容に至る経緯から始まりました。曾根田さんは初め会計系コンサルティング会社に就職され、その後大手不動産ポータルサイト運営会社で新築分譲戸建事業会社向け営業をご経験。さらに、不動産・住宅業界のネット集客のコンサルティング会社で経験を積まれました。2015年に現在の会社の前身となる株式会社追客力を設立、ネット反響の歩留まりを向上させる追客支援ツールの提供を始められました。

 変化のきっかけは、たまたま同時期に親の介護のため退職された女性、介護職を辞め事務職に転職された妹さん、そして奥様のお仕事についてと、3人の女性の転機に遭遇するにあたり、男女の所得格差を痛感されたこと。さらには、大手マーケティング・オートメーションサービスが次々と市場参入する中で、当初は画期的だった追客支援ツールにも陰りが見えていたことから、「このままでいいのか?」という問題意識を持たれたことにあったそうです。

 そこでこれまでの経験からご自身の強みを見直した結果、WEBマーケティングと不動産・住宅業界に対する造詣、ニュースレターの継続力の三つが浮かび上がってきたそうです。これら強みを鍵とすれば、錠である不動産・住宅業界には、全てではないにせよ当時コツコツと積み上げていく地味な仕事が苦手、WEBにはあまり強くない、売上至上主義という特徴がありました。この鍵と錠を掛け合わせた結果、コツコツとした積み上げ型仕事の代行、顧客第一主義の見える化と浸透、女性のスキルアップおよび所得向上支援という可能性が開きました。そうして誕生したのが今日のテーマである「地方創生」に連なる、地元密着型の不動産・住宅会社に代わって地元の魅力を紹介する記事を作成・発信する「地元紹介丸投げパック」です。ここでは地元の女性ライターがブログ形式(一部Instagramも活用)で情報を発信していきます。このサービスの良いところは、クライアントは集客、顧客フォロー、地域活性の姿勢を打ち出したブランディングにつながり、ライターは収入とスキルアップに加えて、地元愛の向上にも寄与し、閲覧者はお店の集客や定住者の増加、おなじく地元愛の向上などが期待できるという点です。

 そしてこれが本日のテーマに繋がる二つ目のきっかけは、3年前、ある人から「これは『地域活性化』そのものではないか?」と言われたことだそうです。ちょうど、2014年に発足した第二次安倍内閣が、東京一極集中の是正、地方の人口減少阻止、日本全体の活力向上を目的とした「地方創生」を政策の柱の一つとして掲げ、数年が経過した頃でした。

 さて、その目玉政策の一つである地方創生ですが、既にさまざまな失敗事例が明るみになっていました。自治体主導の地方創生事業の典型は箱モノづくり、イベント開催、第六次産業化推進、ふるさと納税促進などですが、計画がずさんであったり、効果が限定的か一過性のものであったり、ノウハウがないためコンサルに丸投げであったり、上手くいかない要因は様々です。また、地方創生を掲げる民間企業も数多くありますが、補助金ビジネス化している面も否めません。

 一方で成功している事例もあります。成功事例の特徴をまとめると次のようなことが浮かび上がってきました。

1.民間主導の場合が多いこと
2.地元のリーダーが推進役を担っていること
3.地域独自の資源を活用していること

 一言で言えば、地元の人間が当事者となり自らを活かしているということです。

 それならば、地元のリソースを結び付け地域活性化するために「地元紹介丸投げパック」が活かせるのではないか?そこから、社名を現在のローカルパワーエンジン株式会社に変更するに至りました。今年4月のことです。新しい会社のロゴは、地元企業、地域住民を結び付け地域活性する意味を象徴しています。つまり、地元紹介丸投げパックを媒介にして、地域内発的に新事業創生、既存事業活性、雇用創出へとつなげていこうというモデルです。さらに最近では、自社で培った採用ノウハウを活かし、採用オウンドメディア運用代行へとサービスを広げています。

 今回のお話をまとめると、全ては「このままでいいのか…」という問題意識から始まりました。その上で、自らの強みとそれを活かせる市場について、広く深く洞察していきます。そしてやるべきことが見えたなら、不確実な要素が残っていても動くこと。「山を登ると次の山が見える」とおっしゃっていましたが、最初は行く先が見えていなくても一歩を踏み出すということです。こうしたことは、いかなる業種に身をおく者であっても当てはまるのではないかと思いました。


 
 我々YMSも12年で143回を数え、紹介のリレーで繋いできた講師だけでも108名になります。この蓄積をまだまだ活かしきっていないように思います。そこで、あらためて12年前の設立趣旨を振り返ってみましょう。

<YMSの価値観>

 1859年に開港する前、横浜はわずか100軒足らずの小さな漁村に過ぎませんでした。しかし、それから150年を経て、現在では350万都市にまで成長しています。その原動力をわたしたちは、横浜が未知なる世界に進んで飛び込む自立心と好奇心をもち、常に流れ込んでくる新しい文化や人に対して心を開きつつも、地域に人一倍の愛着を持ってつながりを大切にする気風をもった人々が集い、和洋折衷した独自の文化を創造してきたことにあったのではないかと考えています。

 わたしたちは、20年の長きにわたって閉塞感漂うわが国を再び前向きにするものこそ、この横浜が育んだ気風であると考え、こうした気風をもつ人を出自によることなく”濱っ子”と呼び、特に事業活動に携わる”濱っ子”を”濱っ子マネージャー”と呼ぶことにしました。

 ヨコハマ・マネージャーズ・セミナー(YMS)は、”濱っ子マネージャー”が集い、切磋琢磨できる場を提供することで、”濱っ子”の気風を広め、社会に貢献することを目指します。

<YMSの活動内容>

・YMSは、”濱っ子マネージャー”や”濱っ子マネージャー”を志す人が低負担で、頻繁に交流できる「活力ある場」を提供します。
・YMSは、”濱っ子経営”注)を学ぶ勉強会を主催します。参加者は各々の嗜好に応じ、参加を自発的に選択することができます。
・YMSは、これら交流の場や勉強会を参加者の主体性によってつくりあげます。

注)”濱っ子経営”とは、上記の価値観に基づき、社会の活性化を志す経営のことです。

過去のセミナーレポートはこちら

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最少得点を投手力で守り切る-CS1stステージ 横浜vs阪神 第2戦

2022年10月10日 | スポーツ観戦記


 10月9日、セリーグ・クライマックスシリーズ1stステージ、第2戦の観戦に行ってきました。



 今回は一塁側ベンチ上の席を確保していただいたので、選手を非常に近くで観ることができました。前日の第1戦を3vs0で落とし、後がないベイスターズ。球場には44年の歴史で最多を記録した昨日をさらに4人上回る33,037人が詰めかけ、立ち見も出る超満員。



 横浜は絶対に負けられない1戦を、地元横浜出身、チーム最多となる11勝を挙げた大貫投手に託します。しかし、直近の2戦では前回5回1失点(勝敗つかず)、前々回2回1/3、4失点(敗戦投手)と結果が思わしくありませんでした。



 その立ち上がり。先頭の中野選手を三振、つづく糸原選手をレフトフライに討ち取りますが、3番、対ベイスターズ.289の打率(シーズン打率.293)を残している近本選手に打たれます。センターの桑原選手が良く前進して飛びつきましたが、捕球できず。しかし、二塁を狙ったシーズン30盗塁を誇る俊足近本選手を二塁で刺し、ピンチを切り抜けます。この桑原選手の好プレーは大きかったと思います。



 一方、阪神の先発はこちらも地元横浜高校出身の伊藤(将)投手。対ベイスターズ戦は2勝2敗ながら、2完投、防御率1.58。この数字が示す通り、我々見ている側からしても厄介な相手です。



 横浜はこの日、1番に大田選手、2番に桑原選手という積極的な選手二人を頭に配置するという布陣。その大田選手はわずか3球でショートゴロ、桑原選手も2球で1塁ファウルフライに終わってしまいましたが、彼らの持ち味なのでこれは仕方ないかと。3番佐野選手は7球粘りましたが、最後は三振。



 2回表。先頭の大山選手の強烈なライナーを一塁ソト選手がジャンプして好捕。これも阪神打線を目覚めさせない上で非常に大きなプレーだったと思います。上位に俊足好打の打者、後ろには大砲を配置した阪神打線は、結構見ていて怖いものです。ここから大貫投手が調子を上げていきます。

 大貫投手はその後6回まで一人の走者も許さず、最終的には6回1/3で2安打10奪三振という圧巻の投球。二桁奪三振は大貫投手、プロ入り後初だそうです。この大一番で大したものです。



 さて、一方の横浜打線も伊藤投手の前に4回までソト選手の内野安打1本に抑えられていたのですが、5回裏、ついに試合が動きます。先頭の宮崎選手が三遊間を抜く待望のヒットで出塁。



 そして続くソト選手が、右翼手を抜く二塁打。ソト選手は塁上でガッツポーズを見せ、チームを鼓舞します。今回、一塁側ベンチ上の席にいたのですが、ベイスターズの一体感、士気の高さがよく感じられました。



 ようやく伊藤投手を捉えた無死三塁・二塁のチャンス。ここで得点圏打率.290という数字以上に頼れる印象のある大和選手に打席が回ってきます。ただし、ここまで3打数無安打。その大和選手、フルカウントまで粘っての6球目でした。低めのストレートをセンター前へ弾き返し、宮崎選手が生還。ほぼベイスターズファンで埋め尽くされた球場の期待を一身に背負った中で、大仕事をしてくれました。



 ただ、二塁から本塁を狙ったソト選手は、中堅手近本選手の好返球でタッチアウト。本塁を空けなければならないコリジョン・ルールに抵触するのではないかということでリプレイ検証となりましたが、判定は覆らず(上の写真の通り、きちんと空いています)。無死だったことを考えると、無理しなくてもよかったのかなとは思います。いずれにせよ、これで均衡が破れ、0vs1。



 7回表。阪神は先頭の中野選手が、初回の近本選手以来となる2安打目を放ち、出塁。すかさず盗塁を決め、無死二塁のチャンスを作ります。さらに糸原選手の犠打で、三塁に。犠飛でも同点に追いつける場面で3番以降の中軸に打順が回ります。



 終盤で追いつかれれば、阪神の強力な中継ぎ投手陣が待っています。この絶体絶命の場面で火消しができる男と言えば、9月22日の対巨人戦で無死満塁の場面で登板、無失点に抑えた伊勢投手をおいて他にありません。また、好投を続けていた大貫投手も97球、シーズン中も6回、7回あたりで急変する印象もあるので、まさにこれしかないという判断だったでしょう。

 その伊勢投手、近本選手を三塁ファウルフライ、大山選手をセンターフライに討ち取り、見事にピンチを切り抜けます。そして回跨ぎとなった8回表には、原口選手、佐藤(輝)選手、ロハス・ジュニア選手という居並ぶ強打者を三者連続三振に切って取るという圧巻の投球。息詰まる投手戦にあって、試合の流れをついに横浜側に引き寄せました。



 そして9回、球場全体が一つとなって抑えの山崎投手を送り出します。



 近くだったので、山崎投手の気合の雄叫びがよく聞こえてきました。阪神も下位打線のため代打攻勢をかけてきましたが、マルテ選手三塁ゴロ、島田選手三振、そして中野選手も二塁ゴロに討ち取り、ゲームセット。



 第1戦、第2戦とも、王者への挑戦権を賭けた戦いにふさわしい内容でした。そして勝敗の行方は、いよいよこれから3時間後に行われる第3戦へと持ち越されます。

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2位確定も…-日本プロ野球2022 横浜vs中日22回戦

2022年10月09日 | スポーツ観戦記


 投稿が遅くなってしまいましたが9月27日、横浜スタジアムに横浜vs阪神17回戦の観戦に行ってきました。やはり前回観戦の8月30日が勢いのピークであり、そこへ追い打ちをかけるように僅か2日しか休みがないという9月の過密日程へと突入したベイスターズ。恐らく疲労の極みにある中、それでもその9月をこの試合が始まる前まで10勝13敗で持ちこたえたのは立派だったと思います。

 実は前の試合、25日のヤクルト戦で横浜は敗れ、二年連続でヤクルトの優勝に立ち会うことになりました。しかし、まだ2位となり、CS第1ステージを本拠地で行うという大事な目標が残っています。



 その重要な試合の先発を託されたのは、今季3勝6敗と不本意な成績に終わった2018年ドラフト1位上茶谷投手。先発の枚数が足りない現状において、ローテーションの一角を担ってもらわなければ困る投手です。来期以前に、ポストシーズンに繋がる復活の投球を期待したいところです。

 その上茶谷投手ですが、立ち上がりの2回は見違えるような投球を見せます。初回などわずか5球でした。2回も中日打線の中軸相手に2三振を含む13球で終了(三振を二つとるには最低でも6球必要です)



 ところが3回表。一死から8番の土田選手に死球を与え出塁を許すと、



 勝野投手の犠打で二死二塁となったところで、1番の岡林選手にレフト線ギリギリ、先制の二塁打を浴びてしまいます。



 続く首位打者を争う大島選手にも低めの球を上手くセンター前に持っていかれ2点目。



 3回裏。横浜は先頭の7番伊藤選手がセンターヒットで出塁。



 8番、9番が倒れ二死となりますが、何とそこから桑原選手、楠本選手、佐野選手と三者連続四球で押し出しの1点。ただ、この回はその1点止まり。得点を許した後、すぐに返せたのは良かったですが、このような相手が自滅している状況に付け込んで攻めきれないところが、実は勢いのあった8月から下降気味だった現在の横浜打線を象徴しているように思えました。



 さらにいけないのが上茶谷投手。二死とはいえ満塁で四番の場面で攻めきれなかったところに、直後の4回表、先頭のビシエド選手にホームランを浴びます。真ん中高めのストレート、そりゃ打ちますよという球。失点はこれだけでしたが、その後も下位打線に2安打を許し、次回はまた1番からという巡りあわせ。



 この嫌な流れを救ったのが4回裏の宮崎選手。ど真ん中のストレートを捕らえた打球は高々と舞い上がり、放物線を描いてレフトスタンドへ。



 さらに続くソト選手までもが初球、これもほぼど真ん中のストレートを弾丸ライナーでレフトスタンドへ。これで3vs3の同点。上茶谷投手以上に、一体何を考えているのかという投球でした。勝野投手はこの後の伊藤選手にも四球を与え、3回79球で降板。



 上茶谷投手は、その後も3安打許しながら無失点で切り抜け、6回81球3失点と試合を作り(ただ、現状の横浜打線では3点は結構重いです)、ある程度役割を果たしました。しかし、5回以降の打たれた場面を見ていると、何となく単調というか、投げたらリズムよく弾き返されているというか、シート打撃を見ているかのようでした。これだとポストシーズンには正直不安です。2回までのような見事な投球を最低6回までできるようになればエース格、そのポテンシャルはあると思うので、ぜひ僕のネガティブ評を裏切ってもらいたいなと思います。



 中盤の膠着状態の中、中日は山本投手、藤嶋投手、祖父江投手、ロドリゲス投手と勝ちバターンの継投で8回裏は清水投手が登板。一方、横浜も伊勢投手、入江投手をつぎ込み必勝の構えを見せます。ただ、結果的にこの日は清水投手が大誤算でした。



 まず先頭の神里選手は討ち取ったのですが、つづく代打関根選手にセンターへの二塁打。



 森選手、四球。



 戸柱選手、ショートのフィールダーズ・チョイスで一死満塁。



 そして桑原選手が、桑原選手らしい積極的な初球打ち。ど真ん中に甘く入ってしまったフォークボールをレフトオーバーの二塁打。これで3vs5と勝ち越し。



 中日は清水投手から森投手に交替しますが、楠本選手がライト前ヒットで再び満塁。



 そして佐野選手がこの試合二度目となる押し出しの四球。3vs6。



 さらに牧選手の三塁側に叩きつけた打球は、バウンドが高く三塁手の頭を超えレフト前へ。これが2点タイムリーとなって試合が決まりました。3vs8。

 9回は点差もあって、ロメロ投手が2三振を含む三者凡退で締め。この日、追う阪神も勝ったのですが、横浜が勝利したことにより2位が確定。2022年のレギュラーシーズン、僕の観戦成績は3勝4敗。シーズン中盤から本拠地17連勝もあり、横浜はこの試合終了時点で本拠地38勝27敗1分でした。

 さて、この記事を書いている前日から、クライマックスシリーズ第1ステージが始まり、横浜は阪神に0vs2で敗れ初戦を落としました。あまりにも過酷だったシーズン終盤。2位確定後も7連戦が続き、しかも主力をあまり休ませることなく最後まで全力で臨んだ様子が伺えました。これには賛否あると思いますが、モチベーションも含め現場が判断してのことですから、それが正しいのだと思います。しかし、昨日の1戦を見る限り、つながりのない打線は相変わらずで、得点力を欠いたままCSに突入してしまったようでした。投手陣はそれなりに堪えているので、勝ち抜けるか否かは偏に打線にかかっていると思います。

 これから、その第2戦を観に横浜スタジアムへ馳せ参じます。

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第6回燮読書会に参加しました

2022年10月05日 | 交渉アナリスト関係


 10月4日、第6回燮読書会に参加しました。取り上げるのは前回に続き「世界標準のビジネス交渉」(現代産業選書、2022年)、今回の範囲は第3章~第4章です。





 いつものように、ファシリテーターの波戸岡のサマリーから始まります。今回も本を読んでくる時間がなかったという方からの飛び入り参加がありましたが、サマリーのおかげで無理なく議論に参加できていました。また、事前に本に目を通してきた皆さんにとっても、議論の前のよいおさらいになります。

第3章 交渉戦術の基礎知識
3-1.アンカー効果(船の錨効果)
3-2.留保値(最低の合意点、踏みとどまるポイント)
3-3.BATNA(不調時対策案)
3-4.原則立脚型交渉
3-5.ゲーム理論
3-6.戦術の極意(相手の真の関心事項と目的を正しく知る)

第4章 ビジネス交渉の計画と立案
4-1.交渉開始の二つのアプローチ
4-2.交渉開始時の最適な順序とアプローチ法(信頼関係を育てるには)
4-3.ハーバード流3D交渉術
4-4.交渉戦術のプランニング
4-5.利害を特定する
4-6.逆算マッピング(ゴールからの引き算プランニング。バックキャスト)
4-7.交渉結果の評価法
4-8.交渉テーブルにおける対話の順序



 その後、2回のグループアウトセッションでディスカッション。

・都合よくBATNAが探せない場合について。
・倫理的観点から、腹に落としどころを描いて交渉に臨むことの是非について。
・“Divide and Conquer(分割統治)”は分かるが、過去に経験した国際交渉だと、一部の議題で合意に達することができたとしても、結局トータルで合意できずご破算を選択するケースが多かった。部分合意で上手くいった事例はないか?
・部分合意の場合でも、交渉当事者のトップ間、組織内で大枠のベクトルを合わせておくことが不可欠。
・交渉の評価は何をもってなされるべきか?(例えば、今回取り上げたベトナム戦争停戦協定(パリ和平協定)も、合意時点ではアメリカにとって優れた交渉成果だったといえますが、そのわずか2年後に合意は崩壊し、北ベトナムによるベトナム統一という結果となったのは周知の事実です)

 「世界標準のビジネス交渉」は事例も豊富なので、理論部分だけでなく事例についての考察にもいろいろと議論が及びました。



 最後に、今回の範囲に関連する交渉理論面の補足を行いました。今回のトピックは、

① 繰り返し囚人のジレンマゲームについて
② 3D交渉:セットアップ(相手のBATNAを弱めた交渉事例について)
③ ハワード・ライファのスコアカードについて

 ①は第37回燮会(第2回交渉理論研究)、②は第48回燮会(第13回交渉理論研究)で取り上げたテーマですが、②については上記の「パリ和平協定」の事例を改めてお話ししました。③はライファの”Negotiation Analysis”では「テンプレート」と呼ばれているもので、第59回燮会(第21回交渉理論研究)「統合型交渉の理論」で詳しくお話しする予定ですが、読書会の皆さんには先取りして、テンプレートの採点方法と複数課題交渉の留保価値をどのようにして定量的に設定するかについてお話ししました。



 次回は12月第1火曜日の開催となります。

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2022年9月アクセスランキング

2022年10月03日 | 人気記事ランキング


 10月に入りました。未だに日中は30度近くまで気温が上がっていますが、今週末からいよいよ急激に気温が下がるようです。季節の変わり目、体調管理に十分ご注意ください。

 さて、2022年9月にアクセスの多かった記事、トップ10です。

 9月は更新が少なかったためか、定番記事が上位(2位~6位)を独占する結果となりました。10月はもう少し更新頑張りたいと思います。

2位:「エコノミーとエコロジーの語源」(93ヶ月連続)
3位:「久村俊英さんの超能力を目撃してきました」(28ヶ月連続)
4位:「Yema(イェマ)-フィリピンのお菓子」(12ヶ月連続)
5位:「初めてのスカイバーカウンター-日本プロ野球2019 横浜vs中日10回戦」(5ヶ月連続)
6位:「『上田和男さんバーテンダー歴50年を祝う会』に参加してきました」(3ヶ月連続)

 一方、10位:「豪快立ち寿司」は2015年1月の投稿以来のランクインです。2022年3月に本店情報も投稿しておりますので、よろしければそちらもご覧ください。

 8位:「産学連携による新たな価値創造-第56回燮(やわらぎ)会」と9位:「寛恕の心と無意識のバイアスー第142回YMS」は、投稿が土日の昼だったことが影響したかもしれません。

1 トップページ
2 エコノミーとエコロジーの語源
3 久村俊英さんの超能力を目撃してきました
4 Yema(イェマ)-フィリピンのお菓子
5 初めてのスカイバーカウンター-日本プロ野球2019 横浜vs中日10回戦
6 「上田和男さんバーテンダー歴50年を祝う会」に参加してきました
7 大阪のお酒-大阪産(もん)料理 空(四ツ橋)
8 産学連携による新たな価値創造-第56回燮(やわらぎ)会
9 寛恕の心と無意識のバイアスー第142回YMS
10 豪快立ち寿司

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