井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

北海道の花・チシマツガザクラ

2021年02月02日 | 日記

チシマツガザクラ1。ツツジ科チシマツガザクラ属。

北海道の高山、雪田、雪渓脇の礫地、岩場に生える常緑小低木。

ツガザクラの名をもつがツガザクラ属ではなくチシマツガザクラ。ツガザクラ属の花冠が壷形であるのに対して、チシマツガザクラ属の花冠は壷形にならない。

この株は大雪山・赤岳産。

チシマツガザクラ2.

北海道から千島、カムチャツカに分布するところから「千島ツガザクラ」と名付けられる。

寒冷地に適応した種で、氷河期に本州方面へ南下したが、温暖化に伴い北へ退いている。岩手県・早池峰山で見られるものは、その生き残りと言われる。

この株は大雪山・黒岳産。

チシマツガザクラの花。

花冠はエゾノツガザクラのように壷形にならず、4数性の花で花冠は基部まで4裂する。

雄しべは8個、葯は楕円形で、上部に裂け目ができて花粉をだす。

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