井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

北海道の花・ヘラオオバコ2

2019年12月24日 | 日記


ヘラオオバコの花穂。オオバコ科オオバコ属。
オオバコに似た穂状花序だが、花序の長さはオオバコよりずっと短い。
これはまだ開花前で蕾の状態。



雌性期の花。
オオバコと同じ「雌雄異熟」で雌しべが先に活性化、機能する「雌性先熟」の花。
下から上へ咲き上がる無限花序である点もオオバコと一緒で、下の方の白い紐状に伸び出しているのが雌しべの柱頭。



雄性期、咲き終わりの花。
雌しべが受粉した後、雌しべの柱頭の代わりに雄しべが伸び出して花粉を飛ばす。風媒花。
下から上へ咲き上がり、下の方の花は受粉済みで果実になりつつある。
ヘラオオバコの種子にはオオバコのような散布のための仕掛けは無いという。
但し、日当たりの良い所から日陰にまで適応し、温度や土壌環境に対する適応力も強く、繁殖力の強さにつながっている。
コメント
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