熨斗(のし)

のし(熨斗)について、趣味について、色々なことを綴っていきます

茂来山(1717m)

2019-06-30 23:12:42 | 

梅雨の合間を縫って佐久穂町にある茂来山(もらいさん)へ。

御座山(おぐらさん)と並ぶ佐久の名山だけれど、山の名前が読みにくい。

この際きちんと覚えておこう・・御座山(おぐらさん)と茂来山(もらいさん)ーなどと、友人と話しながら高原野菜の収穫真っ盛りの野辺山高原を佐久穂町に向かう。

茂来山は皇太子時代の浩宮様も登った事があるという美しい山で、渓谷と美しい樹林を併わせ持つ・・と書かれていたから期待が大きい。

登山口は霧久保コースと槙沢コースとあり、霧久保コースには「トチノキ・コブ太郎」があるので、霧久保コースを登る事にした。

 

よく整備された登山道を、渓流沿いに沢の音と鳥の声を聞きながら緑一色に彩られた山道を歩く事は、

ある意味贅沢な時間で、日々の絡まり縺れた思考がきれいに整って行くのを感じる。

汗が額に滲んできた頃「トチノキ・コブ太郎」の案内板が見えてきた。

  

「森の巨人たち100選」に選ばれたトチノキ。

樹齢250年、樹高22m、幹回り531cmー愛され続けているコブ太郎の傍に立つと何とも言えない安心感に包まれて、

いつまでもその吐息を感じていたいのか、思わず近くに歩み寄りたくなる何とも不思議な感覚になったのは、

やっぱり木々が生きている証拠。

   

コブ太郎から先は徐々に急登になるが、霧の中の林立するブナの木の中を歩いていると呼吸にも優しく、疲れを感じる事はない。

改めて美しい山だと思う。

 

友人のザックに付けられたちっちゃなまる子がゆらゆらと揺れ、一緒にこの景色を楽しんでいるようだった。

  

約2時間、山頂に着くと視界が開け石祠と浩宮様登山記念碑が並んでいた。

この梅雨の時期、午後から雨の予報だったのに山頂で昼食が食べられただけでもラッキーだったし、

 

眼下にはうっすらと佐久平や高原野菜が畑が見え、八ヶ岳は雲の中だったけれど、

 

登山道の緑は眩しいほどで、今年に入って一番の森林浴を満喫した。

 

 

 

 

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坊主岳(1960m)

2019-06-07 17:36:04 | 

旧楢川村、現塩尻市に坊主岳という名の山がある。

坊主山は、春先、日帰り登山の本の中に見つけたまだ登っていない山の一つだった。

 朝、雲一つない久しぶりの好天に

「急登の後の眺望は素晴らしい」らしい、坊主岳への期待が膨らんだ。

伊那側から権兵衛トンネルを抜けて奈良井ダムの方向へ下って行くと、坊主岳登山道という看板が目に留まり、奥に駐車できるスペースがありそうだけれど・・・・

せいぜい4~5台かな?

一足先に来ていた登山者の方が「方向転換ができないのでバックで入った方がいいですよ」と教えてくれた。

登山者は初対面でも友達のような気がするのは不思議なもので、きっと、同じ苦しさと喜びを共有するからだと思う。

   

すぐ近くに登山口があり、

登り始めるとすぐに祠があった。

どこ様の神様か良くは分からないけれど、無事に下山する事をお願いして本格的に歩き始める。

ここからは、直登。

 

まさに直登ー真っすぐに上って約1時間弱、ちょっと休憩。

「標高差900mの急登は苦しいが、手つかずの自然が残っていて静かな登山が楽しめる」

とガイドブックにはあったが、最近は登山者が増えているようで、

この日も愛知県方面からバスで来たという団体登山者と一緒だった。

 

急登の後、一休みさせてくれるかのようにミズナラ林が続く。

背の低い笹が広がっているが、今は整備されていて登山道に迷うことはなく藪漕ぎは必要ない。

  

もう一度、最後の直登にかかると、木々の枝の隙間からまだ雪の残る御嶽山が見え、

体に感じる風も爽やかになってきた。

  

視界を遮る木々がなくなるとすぐに中央アルプスが近くに見えてきた。

真っ青い空の下に坊主頭のような山頂が見え(それで坊主岳というのかはしらないけれど)

急登を歩きなれていれば2時間、ゆっくり登っても3時間くらいで山頂に着く。

 

山頂には石仏や祠があり

近くに中央アルプス

御岳山

乗鞍岳

御岳山と乗鞍岳(雪の残る山はきれい!)

鉢盛山の向こうに北アルプスが見え、穂高連峰や槍ヶ岳も見える。

 

そして遠くに八ヶ岳連峰から美ケ原のあたりまで、360度の展望が楽しめる。

天気が良ければ最高、ガスや小雨の日はやめた方がいいかも・・と、一緒に登った登山者の人と話しながら下山したが、

雨で濡れていると登山道が急なだけに下山は大変で、展望がなければ何のために登ったのか分からなくなってるかもしれない。

天気のいい日には「手つかずの自然、急登の後の眺望」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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熊伏山(1653m)

2019-06-02 01:12:47 | 

数年前に一度登った事のある熊伏山は長野県の最南端に位置している。

熊伏山の登山口は、信州諏訪大社と遠州秋葉神社を繋ぐ秋葉街道の随一の難所がある青崩峠で、崩落が絶えない事から現在国道152号線は兵越峠へ迂回している。

この兵越峠は静岡県と長野県の県境にあり、遠州軍と信州軍とが綱引きをして領地を広げる「峠の国盗り合戦」が毎年行われている。

遠州軍は静岡県浜松市天竜区水窪町、信州軍は長野県飯田市南信濃の商工会の青年部の強者が対戦するイベントで、勝った方が相手側に1mの領地を拡げるというもの。

兵越峠には峠の国盗り合戦により定められた国境が示されていた。

(兵越峠の名前の由来は武田信玄が兵を連れて越えたと言われている)

ここから静岡県ー 

  

152号線の草木トンネルを過ぎてすぐ林道に入り、水窪側登山口から入る。

   

登山口を入るとすぐに武田信玄公腰掛岩という岩があった。

1572年、京を目指し甲府を出発した武田信玄は、27000の兵を率い青崩峠を越えて徳川家康との「三方ヶ原のたたかい」に挑む際の遠征の途中、この岩に腰かけたと書かれている。    

信州は海がないので海のある遠州から塩が運ばれた。

石畳の残るその塩の道は歴史を感じさせてくれる道で、塩の道を通って青崩峠まで行く人も多い。

約15分、

 

青崩峠に到着。

青崩峠は標高1082m。長野県と静岡県の県境にあり、地蔵などが立ち並んでいて、

今は休憩できるスペースも設けられている。

 

こちら側が長野県側ー熊伏山登山口にもなっている。

青崩峠付近は中央構造線上にあり、山腹に広がるむき出しになった砂の様にざらざらと落ちて行く青白い岩盤から青崩峠と呼ばれている。

この険しい岩が露出する崖が熊も容易に寄せ付けない事から、熊伏谷と呼ばれ、それが山の名前になったらしい。

  

青崩峠から青崩の頭・前熊伏山を経て 

   

登山開始から約2時間で山頂到着。

登山道に迷うことはないが、途中急斜面の直登やロープやワイヤーのかかった滑り易い場所もあり、

特に下山時には注意が必要。

 

山頂には休憩に適した場所があり、南アルプスの山々が見渡せる。

今回はヤマビルに遭遇しないで帰って来れたけれど、前回の登山の時にはヤマビルに数か所刺された事を思い出す。

熊は寄せ付けないかもしれないが、ヒルはいるのでご注意を!

 

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