山頂まであと一歩。
登山口6時発、山頂到着は10時。コースタイム約4時間です。
山頂は南北に二つの頂がある双耳峰で、北峰には石仏が祭られていてちょっと厳かな気分になりました。
北アルプス白馬連邦が間近に見え、北の方向には日本海。
三角点のある南峰からは今まで歩いて来た登山道がくっきりと見え、満足な気分を味わいながら昼食にしようとしていた時、
山頂はたちまち霧に包まれ、小雨が降って来ました。
慌てて昼食を片付け、下山の準備です。
沢や急な岩場、滑り安い場所もあるだけに、下山は登り以上に慎重に歩かなければなりません。
山全体があっという間に雲に覆われ、振り返ると山頂も見えなくなってしまいました。
若い頃、山に登りながらこんな事を考えていました。
「山はいいなぁ・・・・。一歩一歩歩けば必ず頂上が見えて来る。」
でも、年を重ねて思う事は
「一歩一歩歩いても、山頂が見えて来る前に歩けなくなってしまう事もある。」
そして、若い頃、こんな言葉に励まされていました。
「止まない雨はない。」
でも、年を重ねるという事は
「止まない雨はないけれど、雨が止まないうちに流されてしまう事も動けなくなってしまう事もある。」
という事を知らされる事でもあります。
年を取っても山に行きたいと願う事は、
判断力と持久力を持つことは勿論の事、
日々自分を鍛えていなくてはいけないという事に他なりません。