マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

蓼科秋景

2013年11月13日 | 信濃紀行

 11月初旬に出掛けた蓼科の山小屋。3日~4日は郡上八幡へと遠出したが、それ以外の日々は、蓼科周辺をドライブした。紅葉の盛りに出向いたことは意外に少なく、初めて行った場所や、初めて出会えた風景が幾つかあった。

 ①車山観測所・・・2日は快晴との予報だったので、霧ヶ峰方面へ車をはしらせ、富士見平からの、富士山や南アルプスの撮影を狙ったが、遠景は靄っていて、撮影を断念した。ただビーナスラインからは、八ヶ岳や蓼科山の黄葉が見てとれ、青空を背景に車山の
気象レーダー観測所がくっきりと見渡せた。ぱっと見には満月の様に見える。







          (黄葉する蓼科)

 ②御射鹿池(みしゃがいけ)・・・湯みち街道を茅野方面へと下る途中の道沿いにかなり多くの車が駐車しているので、何事かと車を降りて、少し歩き下ると大きな溜池があり、撮影をする多数の人・人。掲示版には「御射鹿池」と書かれ、この池のいわれが述べられている。何と、東山魁夷の1972年の作品「緑響く」のモチーフとして有名な池とある。蓼科に通い出して18年になり、この池の前を何度か通ったはずだが、この池の記憶は全くなかった。奥蓼科の、黄色く色づいた、低い山並みを反射させるこの池に、カメラを向けた。(写真:色づく御射鹿池周辺)

 御射鹿池は、1933年にため池として完成され、流れ込む冷たい水を溜め、温めることによって農業用水として使用できるようになったそうで、酸性が強いため魚などは生息出来ない。
 帰京してから調べたのが、下の「緑響く」の作品。雰囲気はやや似ているようにも思えるが・・・。



 ③横谷観音遊歩道・・・横谷渓谷は、奥蓼科温泉郷を流れる横谷川が造る渓谷だが、滝が多く、紅葉の見どころも多い。湯みち街道から、渓谷脇の横谷観音への道を、初めて家人と散策した。ここに紅葉する木々は自然林ではないが、紅葉の盛り、見事に色付いていた。
 

 ④自宅階段・・・中古別荘を購入して18年になる。買った時が既に築15年と聞いていたから、建築後30年以上経ち、いたるところにガタがきている。売ろうにも売れない状況で、最近はここを中継基地的に利用することも多い。先日の台風の影響により、階段への倒木があり、ノコギリを持ち出してきて切ったほどだ。その時、階段の枯れ木を取り除いたが、枯葉はそのままにしておいた。その風景をよく見ると、相当傷んでいる段階を超えて、何やら侘寂の風情さえ感じられる。この感情は手前味噌かはたまた身贔屓か。

 山小屋の清掃と水抜きは管理センターに依頼し、私たちは、小屋の冬支度は何もせずに帰京した。来年は4月20日からここを訪れる予定だ。