あかまど(仮)

net初心者で自称ソフト技術者。Gamer属性。netは人の望み?それとも?

ブラウザと安全性の関係。

2005-05-31 18:52:19 | Opera
"Many Unaware of Browser-Security Link"という記事がwashingtonpost.comに掲載されました。
タイトルのとおり、「多くの人はブラウザと安全性の関係に気付いていない」という話です。

細かいニュアンスは、ちょっと自信がないので訳しませんが、
・ノルウェーの研究者がアメリカの成人ネットユーザ2835人に調査。
で、
・ブラウザによってウィルス等に感染する可能性が違うと考えてる人、考えてない人がほぼ50%ずつ。
・セキュリティ向上のためならブラウザを換えたいと思う人が2/3いるけど実際に換えたのはわずか。
とかいう結果が出てるそうです。

わたしだと、「やっぱり○○ブラウザはプリインストールなのが強いからひっくり返しようがない」とか、「○○ブラウザに起因する破滅的な事態がが起こるまで状況は変わらない」とか、「○○ユーザはこの調査を引いて『機能的に劣る弱小ブラウザには乗り換えられないのだ』とか言い出すだろうなぁ」とか、「△△事件でウィルス感染して騒いでるような○○ユーザーって○△×過ぎ(ちょっと公言できないような悪口雑言)」とか、悲観的な方向で読んじゃうのですが、このニュースを知るきっかけになった「A blog? with Σαιτω:Washingtonpost 07:15」では、
危険性を知りつつ使い続ける人たち、そしてブラウザの切り替えによってその危険性を減らせる事を知りながら使い続ける人達、そういう層が未だ未だ一杯居るのだから、Opera にとってデスクトップ市場は決して暗くはない。
と結論付けてます。かっこいいなぁ。
まぁ、調査に関与してるであろうOpera社の意図もそこにあるのでしょうけど。
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参照記事:
A blog? with Σαιτω:Washingtonpost 07:15
wahingtonpost.com:Many Unaware of Browser-Security Link
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追記(2005/05/31 21:10):
関連記事:
Opera Press Release:Security concerns propel Web browser switch - but many users still unaware of risks。微妙にデータが違うような…。
(ITmedia)

Diska

「過失はなかった」には共感する。

2005-05-31 04:07:15 | web
あるBLOGでコメントの応酬をしてたのですが、とても長くなってきたので記事にしました。
妙なエントリになります。
どうなるかわかりませんし立ち消えかも知れませんが、まぁ、BLOG初心者ですし。実験です。

あ。
言葉尻じゃなくて、わたしの考えてるストーリーの矛盾とか、その前提を否定する意見、見解が得られると個人的にはとてもうれしいです。
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あらすじ:
カカクコム、Ozmall事件についてのお話です。
2社が、「セキュリティに関する情報を開示しない」と発言していることについて、
・IT-Expさんは「不誠実だ」、「開示しないのは日本のITに害だ」と主張されているようです。
・わたしは「この上なく誠実である可能性が高い」、「開示こそITに害である可能性が高い」と思っています。
<ins>(2005/06/01 23:00追記:IT-Expさんの主張はこうじゃないと指摘されたけど、修正案がもらえなかったので放置。どこが違うんだろう)</ins>

noharmさんの、BLOG、「noharmのおうち:OZmall(オズモール)不正アクセス事件」...のコメント欄
IT-Expさんの、BLOG、「IT技術者のつぶやき: OZmall お前もか!」の記事とコメント
が舞台でした。

まぁ、セキュリティの文脈において「過失」とは、尺度によって変わって来ますし、わたしの尺度でどうなのかも、想像するしかないのですけど。


IT技術者のつぶやき: OZmall お前もか!」の記事

(KimI(diska))
>それなら、秘密保持契約付きでも情報を公開する
>リスクを冒す意味がない。
>さらに、情報提供を受けた当事者が、BLOGで公開
>とか匿名掲示板とか、足の付きにくい場所がいくら
>もあるのに、こんなキャッチーな情報を流さない
>動機として「価格.comに都合が悪い情報を隠蔽す
>るため」だけというのはあまりに不十分で不自然。
>それなりな情報がリークされれば、メディアなり
>BLOGなりが取り上げるのが必然だが、それもまだ
>観測されてない。
(IT-Exp)
そんな事されたら、秘密保持契約も何もあったもんじゃないですね。
何でも有りですか。法治国家の崩壊かな?
(KimI(diska))
>それなりな情報がリークされれば、メディアなりBLOGなりが取り上げるのが必然だが、それもまだ観測されてない。
(IT-Exp)
まるで情報の提供が始まったら、リークされて当たり前みたいな書き方ですね。
少なくとも、5/26の時点では情報提供の時期はまだ決まっていないですよ。
(http://memo.st.ryukoku.ac.jp/archive/200505.month/8469.html 参照)
情報の提供はもう始まっているのでしょうか?

<ins>(2005/06/01 23:00追記:引用がおかしかったのを指摘されたので修正。これであってるかな)</ins>

逆です。
人に絶望してるのでなく、人を信じてるからそう思います。
私の前提は、基本的に人間は良心に基づいて行動しているということです。
カカクコムが現在不誠実な事をしているならば、秘密保持契約を情報を得た人が増えた時点で、契約破棄によるリスクより、良心を取る人が出てくるだろう、と考えています。
まだ情報が提供されていないというのは知りませんでした。
当該サイトは認証が必要で、信用度を判断する術がないので、わたしは参照しません。

また、わたしの認識では、警察は情報を得ています。
カカクコムの利害だけで情報を隠蔽していると考えた場合、
1)警察がカカクコムの情報隠蔽を黙認している
2)警察がカカクコムの情報隠蔽を示唆している
3)警察が情報を得ているという前提が間違っている=価格コムが捜査妨害していて、且つ、警察が怠慢である
以外のシナリオを思いつかないのですが、他の可能性があるでしょうか?
私は2だと思っています。


IT技術者のつぶやき: OZmall お前もか!」の記事
> 「公表しないことをセキュリティ会社の他の顧客が納得するだけの理由」
申し訳ありませんが、これの意味が分かりません。
何故、他の顧客が納得しなければいけないのでしょう?

IT-Expさんの考えるストーリーが見えないので説明しがたいのですが、「他の顧客」に情報が廻っていないと考えるのは不自然に思えます。
少なくとも、セキュリティ会社は、自分がかかえる他の顧客に対し、説得できる程度の正当性のある理由は示す必要があります。さもないと、「他の顧客」周辺で、メディアが喜びそうな動きがあるはずです。
カカクコムが単独で情報隠蔽しているとしたら、セキュリティ会社が正当性を主張できるとは思えません。
なので、カカクコムが単独で情報隠蔽しているとは考えられません。
セキュリティ会社は情報を持っていて、必要に応じて「他の顧客」に説明していると考えます。
その説明を全ての「他の顧客」が納得していなければ、情報隠蔽は失敗すると思います。
そして、今、情報隠蔽は成功しているように見えます。


IT技術者のつぶやき: OZmall お前もか!」の記事

> 「刑事裁判?を起こされないだけの正当性を主張する自信」
サービス提供側のセキュリティ対策が適切でなかった場合って、
どのような罪(法律)に問われるんでしょうね。
教えていただけないでしょうか。


法律に詳しくないことは「?」をつけたところで察していただけると思いますが、上記の私のシナリオに沿って考えれば、罪に問われるなら3の状況「警察が情報を得ているという前提が間違っている=価格コムが捜査妨害していて、且つ、警察が怠慢である」が前提になります。
3の場合は警察が捜査している前提で、カカクコムが情報隠蔽しているということですから、公務執行妨害は確実でしょう。裁判になるかどうかは知りません。
セキュリティ対策が酷い様なら、顧客に対して不誠実であるというニュアンスの、恐らくは商法関係の問題が起こるでしょうし、踏み台にされていることを承知して原因究明を優先したということが立証されれば、いわゆるサイバーテロに荷担したという解釈も可能と思います。
刑事裁判で語弊があるなら、「警察が黙っているのはなぜか、黙らせている方法は何か」でもいいです。


IT技術者のつぶやき: OZmall お前もか!」の記事

> 情報隠しをして、それを非難する当事者が現れないのは、背後に市民的な
>正義があるからとしか思えない。
当事者とは誰のことを指しているのか分かりませんが、非難の声は出ていますよね。
例えば、IT Pro の以下の記事
カカクコムは情報をきちんと公開すべきだ
(http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/OPINION/20050525/161530/)

当事者とは「IT Proの記者」とかBLOGGERとかの外野に対して、情報を得ている人間、具体的にはカカクコム社員や、情報提供を受けているであろう人間、警察、セキュリティ会社、という意味で使いました。ITPro記事によればIPAもその意味で情報を得ている当事者ように見えます。
そういった意味での、全ての当事者が、口裏を合わせてカカクコム一社の利害のために動いているということが考えられるでしょうか?それとも、カカクコム一社がセキュリティ会社や警察の調査を妨害している(それだけの悪意と能力がある)と考えるべきでしょうか?


わたしの主観でしか言えないのですが、IT技術者は、「失敗する可能性のあるものは、失敗する」というマーフィの法則に敬意を払い、万全などという者は有り得ないと考え、また、その考えは非技術者に理解されないものであり、有り得ない万全に近く見えるものを作る努力をするものだと考えます。

カカクコムが「過失はなかった」という文言を選んで説明したことは、システムズエンジニアであれば察するものがあると信じます。

世間的に見て充分過ぎるほどのセキュリティを確保していた上で「過失があった」と発言して、それが市民に受け入れられるようなことになれば、同等のセキュリティレベルの商用サイトが対策を迫られ予算が膨らんで軒並み潰れたりすることや、それに伴うセキュリティ企業のダメージ、セキュリティ企業の現象によるシステムの画一化、それによる免疫力の低下、もっと言えば、ネット上に経済を持つ全ての国へのダメージなどなど、無理なく想像できます。ネットのない世界も一興ではあります。おもしろいかも、幸せかも知れませんが、文字通りの意味でテロに屈したという図式に見えます。いえ、ほんとにそれがいいかも知れませんが。

本当に重大な過失があって「過失がなかった」と言っていて、セキュリティ会社も警察も事実の隠蔽に加担している、というのも想像できますが、あんまりうれしくありません。否定する理由は特に上げられませんが、そこまで疑り深くないです。それが可能な組織の統制は信じませんし、それを不可能にする個人を信じます。

本当に重大な過失があって「過失があった」といっていて、セキュリティ会社も警察もセキュリティ情報の隠蔽を黙認して何も動きがないという状況は理解できませんし、そのストーリーのバックグラウンド設定は想像できません。ムリヤリこじつけるなら、警察もセキュリティ会社も無能だという設定でしょうか?恐ろしい資本がバックにあって買収や暗殺で処理したとかでしょうか?

重大な過失がなくて、「過失がなかった」という言葉が選ばれたのなら、本当に情報を隠蔽する必要がセキュリティ会社にも警察にも、他の顧客たちにも感じられて当然と思います。これが一番自然に見えます。


ところで。
FFXIプレイヤーとしては、BOTNETによる特定企業の攻撃というのは、2ヶ月ほど前から極めて現実的なものと感じられます。カカクコム事件は、情報が少ないですし、具体的なことは不明ですが、侵食の規模や速度はこれまでにないレベルだったことは想像できますし、断片的に、BOTNETを匂わせる情報を目にした気がします。インジェクション等で必要とするいわゆる「HACK」、何度も叩いてみて穴を探す作業や、穴を見つけたら時間差をつけた複数のマシンからフィルタしにくい攻撃、人手を上回る執拗な改ざん、などをするためには、BOTNETは最適のように思えます。まぁ、今回の件とは関係ないかも知れませんね。想像です。

ITPro記事中、

 もちろん詳細について公表する必要はないが,「対策を施すべきポイント」(例えば,「セキュリティ・ホールはきちんとふさいでおく」「アクセス制御を見直す」)ぐらいは公表してもよいのではないだろうか。それすらも言えないような“恐ろしい”攻撃なのだろうか。

とありますが、個人的には、誇張なしにそれくらい恐ろしい攻撃だったと考えています(この記事の「対策を施すべきポイント」の例は、文字通りなら、言われるまでもないので全くムダなような気はしますがそれはおいときます)。

また、個人的には、今後も、今回のアタッカー以外のアタッカーが、容易に再現可能な状況にあると考えています。
そうじゃなかったら、わたしの妄想なら、とっても幸せだなぁ、とも思うのですが。


参照記事:
noharmのおうち:OZmall(オズモール)不正アクセス事件...のコメント欄...発端。
IT技術者のつぶやき:OZmall お前もか!のコメント欄...続き。


ITPro:カカクコムは情報をきちんと公開すべきだ
あかまど(仮):朝日1面にBOTNET記事。
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Diska

朝日1面にBOTNET記事。

2005-05-29 19:10:31 | web
2005/05/28付の朝日新聞夕刊の一面でボットネットのことが記事になってました。
タイトルは「PC乗っ取り 兵器化も」。
ASAHI.comの方ではちょっと発見できてないです。

記事中「ボット」という言葉が盛んに出てきます。
セキュリティ用語は専門じゃないですし、多分、人によって用法が違うのですが、記事中の「ボット」は「ボットネット」の構成要素という意味でのみ使われてると考えるのがよさそうです。
「ボットネット」は、おおざっぱな(やや語弊がある)言い方をすれば、ネットワーク上のPCに専用ソフトをインストールしてて、それをたくさん集めて一つのコンピュータのように使う技術です。宇宙からの電波の解析とか、遺伝子の解析とか、でも使われてた、ちょっと技術的にかっこいいコンピュータ資源の有効活用です。分散コンピューティングとかクラスターとか、そういう感じで呼ばれることもあります。ハリウッド特撮映画のCG作成とかも同じような技術で作られてるはずです。

分散コンピューティングとかクラスターじゃなく、「ボットネット」と呼ぶ場合は、ちょっとだけ偏った意味が追加されます。
ボットネットは、黙って「ネットワーク上のPCに専用ソフトをインストール」します。持ち主の意図と関係なくインストールします。通常は「のっとる」とか言います。
平和利用だとそれはそれでハッカー的正義というかかっこいいとか思うのはナイショにしときますが、「ボットネット」と呼ばれるものは、主に「やなやつのコンピュータの回線にアクセスして重くしたり」、「『※未承諾広告』とか『メアド変更しました』とかいうメールをたくさん送る」のによく使われてるようです。
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記事は、朝日新聞の記者が警察庁(ここ?)とかセキュアブレイン社とかラックに取材したという記事のようです。

記事によると、2004/03に、
イギリスの賭博サイトが「ボットで一斉攻撃する」と脅され、日本円で現金400万円余り相当を要求されたという
ということなので、そのころから、ボットネットの存在は、そういうとこでは知られてたと思われます。

読んでも、「だからどうしたらいいの?」という疑問はまったく解決されないのですが、内容的にまともっぽいですし、ムダに煽ったりもしてなくて、コンピュータが専門じゃないカイシャインとかの啓蒙という意味では、有効な記事な気がしました。
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個人的には、これだけ騒がれて明らかに原因の一つというか温床として認識されてるんだからIE使うならせめてパッチ当ててよねそうしないとPCが「オマエ ノ プログラム ハ トリケサレタ」とか言い出すから(これの比喩)とか、それが原因で病院とかで死ぬ人もいるかも知れないなぁとか、会社ってWeb麻痺したらお仕事しなくて済むようにできてるからそれもいいかなとみんな思ってるんだろうなぁとか言いたいとこなんですけど、朝日新聞の読者はきっと善意の第三者という想定があるから逆切れして怒り出す人がいて書きにくかったりするのかなぁとかいろいろむだに考えがぐるぐるまわったり、赤信号みんなでわたれば恐くないというのは主観的に真実であって道徳について言及するものではないというのが世間的な常識なんだなぁ、とかいえいいですひとりごとです「謂わば対岸の火事。燃えるまでは熱さ解らず、燃えてからでは遅すぎる…(澪音の世界, Sound Horizon)」ですもうちょっと惨事が起こってからじゃないとヒトが動かないのは電車とかでよくわかってます。

さて。
ボットネットによる攻撃という「お話」は、多分フィクションだと思ってる人がいると思うのですけど、「ヴァナ・ディール」などに暮らしてる人は、「現在進行中」なこととして実感してます。
自分に経済効果もないであろう「たかだかゲーム」にお手軽にDDoSアタックができるインフラがあると考えるのが自然。同じ攻撃はネット上のどのサーバにも可能(追記:スクエアも400万円でキョーハクされてるのかも?)。と言えば世間の善意の第三者の心に届くでしょうか?
多分、それ以外のWeb世界にも、近い将来何度か波が押し寄せるでしょうけど、そのときに朝日新聞の1面に掲載された記事は、予備知識として役に立つこともあると思いますし、セキュリティ会社のセールスもやりやすくなりそうな気もします。波は既に来てて、サーバ持ち以外の一般人が気が付いてないだけな気もするのです。

IE使うならせめてWindowsUpdateしてくださいね。あと、ActiveXは使わない方向で。
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関連記事:
あかまど(仮)内「キョンシークラスター
Cnet「ウイルスよりもゾンビPC--「サイバー攻撃の戦術に変化」と専門家
ITmedia「知られざる「ボット」の脅威――オープンソース型手法で進化
ヴァナ・ディールの日常(記事中、DDoS==BOTNETの仕業と考えるのが自然と思ってます):
(2005/04/15, 2005/04/28, 2005/05/17)

Diska

「Cnetが」NS8はダメだと言ってるらしい。

2005-05-27 20:45:29 | Weblog
IE開発者がBLOGに「Netscape8をインストールするとIEのXML関係のレジストリ書き換えるんだけど、そのせいでIEのXML機能がツブされちゃうのね。さらに、レジストリ戻してもNS8起動の度に更新されちゃうみたいなのでイヤなら削除するしかないね困った困った。NS開発者側と折衝中」と書いたという話。

CNET:マイクロソフト:「IEユーザーは、Netscape 8を削除して」

元記事もそういうタイトルだし、IEBlogの意訳として間違ってはいないと思うんだけど、なんかこの記事のタイトルは、毒というか悪意というか、筆者の意図が入りすぎてる気がする。自称ソフト技術者のBLOG記事のタイトルみたいだ。
日本語版は特に(リンクポリシーとかあるんだろうけど)、原文にある「IEBlogのURL」を探すのが手間な分、読者の想像力をミスリードしようとしてるように見えてしまう。
ぼくの感覚でしかいえないけど、Cnetの記事タイトルから受ける「悪意」は、IEBlogの記事には感じられない。

ぼくは、Cnetの記事は、
・NS8にはFUDダメージを
・MSにはイメージダウンによるダメージを
・読者には対応しようのない恐怖によるダメージを
・ついでにCnetには非中立性イメージのダメージを
与える効果が期待できると思うのだけど、どう良心的に読むことが可能だろうか。
「MSってやーねー」と溜飲を下げるのが正しい読みかただろうか?
とりあえず「そこでOperaですよ」とボケてみるのがオトナの読み方かも。
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影響が出るのは今のところ「IE(エンジン)ユーザーでNS8使ってみたくて、且つブラウザでのXML処理するようなサイトを利用する人」だけだろうし、今回の「事故」は、XMLファイルの扱いが、まだ揺れてるっていう話だと思う。

元はといえば、
・MSが、IEでNetscapeに致命的ダメージを与えるために、OSべったりにしたりとか
・MSが、アプリインストーラのブラックボックス化を推進してたりとか
・MSが、そのアプリインストーラにレジストリの書き換えを開放してたりとか
・MSが、「IEの」XML処理をプラグインに開放してたりとか
・MSが、拡張子による判断を優先してContent-Typeを無視しがちだった(ような気がするけど未確認)とか
これまでMSが、よくわかんないというか、ムチャなことをやってきたのが原因だと、個人的には思う。

個人的には思うのだけど、「レジストリの該当エントリの性格付けとか、インストーラの権限の理想と現実であるとか、Content-Typeの解釈の仕様と実装の現状とか、XML仕様とか実装状況とか、ブラウザの対応状況とか、自称ソフト技術者クラスでは把握しきれない、かなり広範囲にわたるバックグラウンド知識」がないと、実際のところ、どこに正義を見れば良いか、誰の落ち度なのかは、コメントできないことは、理性が理解してる。
記者も大変なのはわかる。調べれば何とか自分なりの正義を主張できるとは思うけど、MSDN購読(?)もしてないぼくがやるとしたら、1週間程度では絶対にムリだ。

>Netscape 8を2週間前にリリースしたばかりのNetscapeにとっては、この問題が新たな打撃となる可能性がある。
というのは、正しい。
正しいけど、それなりな権威として見られてるであろうCnetがこの論調の記事を公開したことで、多かれ少なかれ「新たな打撃とならない可能性」はなくなったと思う。たとえ、「NS8には一片の落ち度もなかった」ことが判明したとしても、「IEBlogの筆者に一片の悪意もなかった」としても、だ。

IEBlogを「マイクロソフト:」と呼ぶのもどうかと思うけど、ぼくがIngrid Marsonを「Cnet」と呼ぶのと同じレベルか。
英語圏で記名記事が多いのは、記者の名前を社名に読み替えて欲しくない=編集者は内容について責任を持たないという明確な編集方針がある、ということなのかも知れない。

Cnetはすごく充実してる個人BLOG集として読むのがいいのかも知れない。

参照記事。
CNET:マイクロソフト:「IEユーザーは、Netscape 8を削除して」
IEBlog:Netscape 8 and Internet Explorer's XML Rendering
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追記(2005/05/28 15:40):
internet watch:この記事は良心的だ。コンピュータ屋っぽい。
追記(2005/06/02 20:30):
マイクロソフト・インサイド・アウトさんから貴重っぽいトラックバックを頂きました。問題解決しようとして検索してた人がまちがって(?)こっちに来てたら、訪問して見ると何かヒントになるかも知れません。npTrident.dllは、こちらを見ると、どうも「NS8のIEモード」に関係してるようです。セキュリティ絡みになりそうだから、かなり深いかも。

KimI

四元素。

2005-05-26 20:43:45 | ことば
今回、ちょっといっちゃってます。
エセ理系のゲーマー視点大爆発です。
突っ込まれても多分応えられません。
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ユーザーイリュージョン」という、初版1991年の最先端科学ぽい本を読んでる。買ったのは日本語版初版の頃なんだけど、積んであった。買った当時はぜんぜんついていけなかった。いまならちょっとずつ読めそう。

マックスウェルの悪魔の話から始まるんだけど、
「物質は、この固体、液体、気体のいずれかの状態、あるいは相で存在する。(じつは、プラズマと呼ばれる第四の状態あるいは相がある。これは、原子が砕かれた状態で、日常生活では火としておなじみだ。)」
というフレーズあった。
いや、本のテーマとはぜんぜん関係ないとこないのはわかってる。
まだあんまり読めてないしこの本の話は今日はおいとく。
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で、そのフレーズを見て、ふと思った。
「これって四元素。」
RPGとかやってると「四元素」というのはすごく身近。世の中は土、水、風、火でできてる、とかいう見方。おおざっぱには、古代ギリシャ起源で、中世アンコク時代あたりまで支配的だった見方みたい。
これを固体、液体、気体、プラズマ状態と当てはめるときれいに当てはまるんじゃないかと。

「元素element」ってのを現代科学っぽい意味での「原子atom」とかと混同すると非科学的に見えてくると思うんだけど、その混同は非科学的だ。
世の中がどうできてるか、とか、どう理解すればいいか、という問いに対する回答としては、四元素っていう見方は、よくできてたんじゃないかな、と思う。
ひたすら分解してくと、行き着くとこには行き着くけど、それで目の前にある物を説明できるわけじゃないってのは、ネットとか脳とかの話ではジョーシキとして語られてるわけで、ある程度のまとまりでモノを見る必要はあるわけで。

エセ理系的には、化学反応の仕方で性質を80種類ぐらいに分けて名前を付けてくのと、目の前のあるモノの状態を4つに分類して名前を付けてくのと、レベルは違わないんじゃないかと。「陽子とか電子とかのひとかたまりにして説明する」のと、「たくさん集めた原子の集合の統計的な状態に注目して説明する」のと、「科学っぽさ」という視点では、そんなに違わないんじゃないかと。

四元素で物を語ってた人が、そう考えてたかどうかは問題じゃなくて。
「物」の定義を裏返すというか縦横逆にするとかして、四元素、四態を「物。存在」として見て、原子や分子を「量」とか「状態」とか見るという科学も可能かなとか(プラズマのことは知りません。四態という言葉は「そういうものはない」という文脈でたまに使われてるみたいです)。
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数行のフレーズから、数十秒の間、そんなことが頭をよぎった。

KimI

無敵ロボ。

2005-05-25 19:04:44 | cyber
広島大学が「必ず勝つジャンケンロボット(高速ジェスチャーロボット)」を完成させたそうです。

予備動作から相手の行動を予測して、高速で反応するという原理です。「あとだし」です。ズルです。

紹介ムービーを見た範囲では、微妙にあとだしに見えるのですが、技の完成が人間の指関節の動きより速ければいいという発想で作られていて、その範囲ではちゃんとしてるらしいです。厳密には、人間の主観を尺度にして、「指関節の角速度の変化から、技の完成のタイミング(充分に静止している状態であるか、指の伸び方、曲げ方が充分か)」を、また、「あとだし感(Tm+ThandとThと「じゃんけんぽん」の掛け声タイミングの許容誤差)」を測定して、試合成立かあとだしかを判定する必要があるように思います。また、指の筋肉の構造や空気抵抗、モーターの出力やパーツの重量などから、本当にあとだしでなく勝てるのかという検証も必要かも知れません。ロボット側に、画像処理中のフェイント動作とかを実装すれば、よりそれっぽくなる気もします。
現時点では、マーカーつけたグローブで対戦する必要があるようですし、相手に対策されるとダメな気がするのですが、その辺が画像解析の精度と処理速度が上がれば改善できる気がします。予備動作で反応するという方向が具体的に実証されたのはすごい感じがします。

ぱっと見の印象では、このロボットは「予備動作に対する反応という実装の検証とその速度の確認」あたりがテーマな気がします。構成する技術は素人目では別に最先端でも何でもない気もします。ただ、ロボットの世界は「見せたもん勝ち」な気がします。組み合わせて実現できるかどうかはやってみなきゃわかんなくて、何より、それを見て人がどう感じるかがとても重要な気がします。

画像処理に関する研究者の数が充分いるとか、それに必要な機材の価格が充分に低いとかの条件がそろうならば、「あとだしアリのじゃんけんロボ競技大会」というのも可能、且つ技術的に有意義な気がします。
関節自由度がもっともっと必要ですが、競技化ということでは、フェイントや複雑さが有効になる方向、たとえば、ロボットによる「プロあや」タイトルマッチも可能かもしれません。ぜんぜんプロじゃないですね。あやとりロボットは既に実現されてたかなぁ。

「なお,ここではロボットが必ず勝つ場合のジャンケンを紹介したが,同様に必ず負けるジャンケン,必ずアイコのジャンケンも可能となっている」という、ムダな解説がちょっと素敵です。
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参照記事:
高速ジェスチャーロボット
SlashdotJ

Diska

未来学者Ian Pearson。

2005-05-24 20:29:55 | cyber
「2050年、人間は「不死身」に=脳の中身をPC保存」とかいうニュース(live door news)。
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未来予測をやってる学者さんが、数十年後には人間の脳からデータを引き出して、電子的に記録することができる、と予測した、という話。別に「PC」とかは書いてない気もするんだけどね。
SONYの研究(脳のマウントの話)とかとも発想の元になる研究はつながってそう。
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Opera好きとしては、個人的にライブドアと相性が悪いので、信憑性というか、ニュースのスタンスを確認たくなって、ちょっと調べてみた。
とりあえず記事に「〔AFP=時事〕」とあるので、元記事とかたどろうとしたら、いきなり挫折。ニュースフィードの流れってどうなってるのかよくわからん。こういうのは普段から調べてないと辿れない仕組みらしい。元情報がBLOGGERクラスではたどれないのはどうかと思うが、お金払うとか電話で問い合わせたりすりゃわかるんかな。まぁ、いいや。
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しょうがないのでこの記事の主役「イアン・ピアソン」氏についてGoogleで見ていく。
スペルはIan Pearson。記事中BTってのは多分British Telecomとかで、所属はBT Exactとかいう子会社らしくて、「未来学者」を名乗ってる。Googleのイメージ検索で探せば娘さんの写真も発見できる。
思ったより学者っぽい。「とりあえずプラズマでゲーム脳」とかいう話じゃなさそうだ。
本人のページを見た限りでは、言ってることは至極まともっぽい。

・未来学者って肩書きがアレなのはよくわかってるよ。
・ぼくの予想も15%ぐらいは間違うね。
・研究者がいま研究してて、特にブレイクスルーなくて良さそうな研究は完成するよね?
・完成した研究が、金銭的に、道徳的に、どういう立場に置かれて、ウケるかどうかはいまを注意深く観察すれば、読めるよね?
・霧の中で車走らせるのはフツウの人もやってるわけで、遠くのモノがぼやけて見えてて、形を見間違うこともあるけど、全く見えないで走らすよりはずっといいわけで。カイシャからお金もらえるのもそういうわけ。
・神秘主義に走ってる人はアレだね。バカかサギ師だね。違いは本人が信じてるか信じてないかで、デタラメなのには変わりなくて。アレは、「科学的に立証されてない」って話じゃなくて、「科学的に正しくないと立証されてる」のね。

というのが大筋の主張。とりあえず、予想の根拠を挙げろといえば、科学っぽい回答が得られそうな雰囲気はある。
魔法系を批判するのはイギリス的にどうかという気もするんだけど、まぁ、チュウセイアンコクジダイを切り開いたというのがカガクシャの由来だし、立場的にスタンスをはっきりさせる必要もわかる。
統計的に85%以上の予測をする占い師がいたら科学的に認めそうだし。
アレに見られてるというのをよくわかってて、ページトップにある本人の写真が、水晶玉を覗き込んで見せてるのが、毒というかシャレが効いてる。かっこいいぞ。ちょっとファンになった。
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記事中に出てくる「オブザーバー」紙の記事ってのはほぼ特定できた。
これ(Observer)らしい。
新聞らしいけど、ぼくの知識と英語力ではどういうスタンスかはわかんない(大衆紙かくおりてぃぺーぱー??か)。
この記事もおもしろい。
・PS3はPS2の35倍。ニンゲンのアタマの1%ぐらいだから、PS5がいまのペースで出るなら、ニンゲンに追いつくね。
あたりはわかるんだけど、「コールセンターアプリの処理能力が人間並みの受け答えできるから待たされなくなるよ」とか、「DNAいじったヨーグルトは食べる前に会話できるようになる(印象では自己組織化するナノマシンな話っぽい)」、とかあたりは、どこまでどう考えていいやら、どんな質問をしたらそういうコメントをするやら。
まぁ、一生懸命読んでSANチェックする度胸もないので、わかる範囲で楽しもう…。

彼の入力は「現在」だ。
発表に対する反応も予想してるだろうし、人々がユートピアやディストピアを描けば、未来も変化するだろうし、予測も変化するんだろう。
こんなBLOGも彼の未来予測のデータの一部だと思うと、ちょっと素敵じゃない?
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参照記事:
live door news
goo news
Observer
本人のホームページ。「未来学者」という肩書きの説明もおもしろい。
未来学者Ian Pearson

KimI

ぼくたちの洗脳社会。

2005-05-23 19:20:10 | books
岡田斗司夫の「ぼくたちの洗脳社会」を読んだ。
ぼくの理解では、オタク学の古典的思想書。
買ったのは朝日新聞社の文庫(ISBN4-02-261244-4)。最初の版は1995/12らしい。
著者は、個人的には「ゼネプロの」とかいう枕言葉がしっくり来るんだけど、最近だと「マンガ夜話の」が通りがいいか。オタキングとして知られているらしい。
10年も前の本だけど、面倒だから、その辺はテキトウに脳内補完して読もう。
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知価革命」から
豊富なものをたくさん使うことを格好よいと感じる美意識と、不足なものを節約するのは正しいと信じる倫理観

という考え方を持ってきて、これを中心に農業革命、産業革命で起こったパラダイムシフト、人の考え方の変化を説明。
その上で、次に来るのは
・価値観を流通、消費するのがかっこいい
・モノを消費するのはかっこよくない
時代である。これを自由洗脳主義と呼んで、洗脳社会と呼ぼう。
というのがこの本の主張らしい。

いまメディアが果たしている洗脳装置の役割が個人の物となって、互いを洗脳しあう社会。
「洗脳」は、別に「感化」とかでもいいんだろうけど、まぁ、キャッチーだ。「啓蒙と洗脳」とか使い分けると、洗脳者側の価値観のニュアンスが入っちゃうから、敢えて「洗脳」で統一した、と説明されている。

その洗脳社会の例示が「パソコン通信」とか「コミケ」とかいうのは、時代とか筆者の立ち位置とかツッコミどころはあるんだけど、その辺はBLOGとかSNSとかそれっぽいハヤリモノに脳内補完するのがまっとうな読み方だろう。
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人々が産業革命の価値観に失望したら、洗脳社会がくる。
過渡期には苦痛もあるだろう。
価値観が換わるし、前と後でどっちが幸せか比較するのは無意味だ。
けど、こんなおもしろい経験はそうそうあるものじゃない。

突き放して、受け入れて、楽しむ視点はSF屋、「ゼネプロの」岡田斗司夫の感性なのだろう。
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全く抵抗なく読んだ。
勘違いかもしれないが、「わかったあ」と思った。というか、既にわかってた気がした。
うまい予言だった、とか、今になって再販されてる時点で、既にいまの読者にウケそうという価値判断が入ってるとか、まぁ、いろいろ解釈はあるんだろうけど。

国も経済も宗教も、人の価値観が動かしてる。
価値観が換われば世界が変わる。
価値観は流動しはじめている。
ということは、ぼくには疑う余地がない。

どう収束するか、進むのが「いい」のか、わかんないんだけどね。
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なんで今の時期に突然読もうと思ったかというとその前に読んだ「電波男」で引用されてたからなんだけど…。

KimI

プロとして正しい。

2005-05-22 11:05:15 | ことば
トレンドランキングで見つけたYahoo!ニュースの記事。内容は実はどうでもいいのだけど、何か文がヘン。
亜種も登場、まだまだ2ちゃんねるを荒らし続ける「山田ウイルス」のその後
(Yahoo!ニュースの記事は1日から3ヶ月弱で消えるらしいのでリンク切れしてるかも)。
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記事中、こんな記述がでてくる。
 筆者は実際に試してはいないが、このマルウェアが実行されると、以下の行動を取ると言われている。
 まず「3」のhostsファイルの書き換えによって、DNSの名前解決が変更されてしまう。

「3」。本文のどこでも説明されてない。どの「3」?
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最後まで読むとこれが元はITmediaの記事らしいことがわかる。元記事(ITmedia)を読むとどの「3」かわかる。
原文では、上記引用の2行の間に、箇条書きで1,2,3というように説明があるんだけど、Yahoo!の記事はこれがバッサリ落ちてる。
2つの記事を比べてくと、他にもバッサリ情報が落ちてる部分がいくつかある。
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コードを比較してったところ、どうも元記事で
<!--code start-->
<!--code end-->
のコードを検出するとその部分をバッサリ削るというのがYahoo!ニュースのクリッピングの仕様らしい(gooBlogでpreタグ相当な使い方調べるのがメンドウなので全角にしとく)。HTMLコメント見て自動編集するのはHTMLの仕様がどうのじゃなくて、情報提供元とYahoo!が相談して調整する話だから、まぁ、人為ミスか?
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最初は「またヘタな盗作か!どきどき」とかよくわかんないことを想像したんだけど、わりとつまんない結論だった。
自称ソフト屋的には、バッサリやらなかった時の弊害も予想できるし、解消するために折衝しなきゃならない人が何人以上いるかちょっと想像したくないし、正しい処理だと思う。

なんとも「プロ」っぽい。「バグではなくて仕様」なのだ。
うん。ソフト屋的には正しい。ミスじゃないのだ。
クリッピングの需要はあるのだ。サマツなことにコストを使っては本末転倒だ。
Yahoo!が記事内容保障してるわけでもないし、ぜんぜんおっけーだ。

一方で、ニンゲン的な意味で「ニュース」を期待してる人にとっては狂った仕様な気がしないでもない。
この記事に関しては、Yahoo!ニュースだけ読んでもニュアンスだけで意味わかんないし、自体を理解するには自動クリッピングの技術的な盲点だとかへの想像力を要求されるし。元記事へのリンクもニュースカテゴリまでで切れてるのでうっかりすると流れちゃって辿れないし(実用上は、記事の一部をカット&ペーストしてGoogle検索すれば高確率で元記事に当たることはできる)。

KimI

次世代ゲーム機3種。 大中小。

2005-05-19 17:05:57 | games
うんざりするほどニュースで溢れ返ってたようなのでプレスリリースに当たってみることにしたけど、うーん、結局よくわからん。
とりあえずどれもそれなりに性能が上がって、ネットは使えて、来年出て、それなりの下位互換性があるらしい。
Revolution(仮)が小さくて、XBOXが相変わらず大きいくて、PS3は中ぐらいなのがちょっと象徴的な気もするのでそこに注目してみる。

Revolutionは小さい。
ニンテンドーWi-Fiコネクション(参考)がどんなものかまだよくわからないんだけど、設置が恐ろしく楽な分散ゲームサーバとして考えるとかなりおもしろい。「TCP/IPでインターネットに繋がる」というニュアンスとは次元が違う。
Revolutionは単体でゲームもできる中継サーバであり仮想世界の一部であって、端末はNintendoDSだ。ものすごーく昔に読んだB5版の月刊ログインに掲載された擬似ネットワークスタートレックの実装が、やっと可能になる。とかいっても誰も知らないな多分。各プレイヤーが船長や航行士や砲手になって、各々のコンソールを見て戦う宇宙船のゲーム。
友達が集まるというのが現実的かどうか今の世界のことはよく知らないが、ゲームセンターに相当するアクセスポイント、もっといえば「空間」が「持ち運べる」Revolution一台で作れるのは画期的なんじゃないだろうか?
今の技術でもできるのだろうけど、任天堂のビジョンがゲームに限定していることで人の方向が決定付けられやすいのは大きな意味があると思う。
Revolutionが置かれた場所が、その場限りの、世界の入り口になるのだ。
小さくなきゃダメなのだ。HDDの話が出てこないのは、持ち運びに邪魔だからだ。
まぁ、Wi-Fiの到達距離とか、インターネットにどう繋ぐかという話はあるんだけど。

XBOXはデカい。
小さくなったらしいけど、デモで片手で振り回してみせるようなことはない。
XBOXは一度設置したら次を買うまで二度と動かさないホームサーバなんだろう。映像を扱ったり、FFXIのようなソフトが数本入る可能性を考えると20Gは信じがたいスペックな気がする(ぼくのマシンのFFXIのインストール容量は7G近い)が、まぁ、映像は保存させない、大規模ネットゲームはFFXIのみ、という前提を置くのは妥当な見方なのかも知れない。
発表資料の文字面の面積を見ると、XBOXの売りは「Live」に見える。Liveのことはまだよくわからないのだが、オンラインゲームの課金をMSに一元化したり、個人の認証情報を一括管理することで市場を作って取引にMSが税金をかけたり、ゲーム中で買い物をするとMSにお金が流れたり、恐らくはゲーム内容にMSが口を出すようになったり、儲かるゲームはMSが立場を利用して買収したり、まぁ、そういう仕組みらしい。
胡散臭くはあるが、オンラインゲームにいくつか手を出すと、一元化はありがたくも思えてくる。いずれ、XBOX360には、何はなくともオンライン、なゲームがいろいろ出てきて、全てが有料版Liveに導くようになるような気がする。
ところで、MS、ネット、HDD、とくれば当然セキュリティを連想するのだが、今のところXBOXがDoSに使用されたとかいう話は聞かないのはどうしたことだろう。もしかして安全なのか、あるいは単に常時接続してないからか、だれも電源を入れないからか、あるいは単に気が付かれないだけなのか。
Liveの360版は、FFXIが本当にリリースされるなら、それなりの普及をするだろう。
アーキテクチャが同じでHDD積んでブロードバンド接続された、何百万というマシンは、どう映るだろう。「○○資本のゲームメーカーの○○に木馬混入。HDDに寄生してバックドアを」とかいう見出しは見たくない。

PS3は中ぐらい。
PS3はゲーム機だ。CELLだとかBlu-Rayとかちょっと興味深い要素はあるものの、PS3の目指す「新しい方向」というのはぼくには見えてこない。あえて言えば、王者PS2の正統な後継であってそれ以上は必要ないという主張に見える(参考)。
プラットフォームはしっかり用意したからソフト屋さん自由にやって、と言ってるように見える。
新鮮で上等な素材は用意したから(参考)あとは料理人に任せる。
堅固な城を用意する。革命を自ら起こす必要はない、ソフト屋が起こすならそれもよし。
というスタンスなのだろう。

DS中心に、停滞するゲーム業界に革命を起こしたい、ビジョンの任天堂。
ホームサーバ中心に、ネットのビジネスモデルの確立を目指す、商売のMS。
ゲーム機中心に、今の形の発展を目指す技術のソニー。

といったところだろうか。
にしても、結局のところどれがおもしろそうか、「ぼくが幸せになる」かは、相変わらず見当がつかない。
一台だけ買うならRevolutionな気もする。
場所とらないしビジョンに乗ってみたいし、GC持ってないけどやりたいGCゲームあるし。
FFXI出たら、多分その時点で全部買うけどね。
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参照記事(プレスリリース):
SCEI:PlayStation3
Microsoft:XBOX360
任天堂:Revolution(仮)

KimI