十二月の空気感

2016年12月28日
僕の寄り道――十二月の空気感

慌ただしい師走の喧騒の中で「ああ、街は十二月の空気感だね」などと言葉にして言い、そのたびに「感」という言葉はむずかしい。

「感」とは口を閉ざして言葉を飲み込むほど心理的衝撃を伴う認識をすることなので、そもそも言葉にならないものであり、言葉にした瞬間「感」は抜けてしまう。

「嫌い」「疲れる」と言葉に出して言ってしまうと、身体から「感」が抜けてしまって「嫌悪感」や「倦怠感」にならない。「嫌い」「疲れる」と言ってしまうことによって、不思議におりあえる人間関係もあり、それが救いともなっている。

ひとり乾いて冷たい空気を吸い込みつつ、ふいに胸を満たすものがあって話しかける人もいないと、その瞬間にだけ十二月の空気感はある。


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