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ローマ人の物語(文庫本)32:「迷走する帝国」へ

2009年02月06日 | お楽しみ
表題の前の3冊「ローマ人の物語(文庫本)29.30,31」では、広大な版図を誇り平和を享受した五賢帝時代が描かれ、その掉尾を飾り哲人皇帝としても名高いマルクス・アウレリウスの治世に始まる、ローマ帝国衰亡への序曲が描かれている。

2世紀後半、五賢帝時代の最後を飾る皇帝マルクス・アウレリウスが即位した。弟ルキウスを共同皇帝に指名した彼に課されたのは、先帝たちが築き上げた、平和と安定を維持することであった。だがその治世は、飢饉や疫病、蛮族の侵入など度窮なる危機に見舞われる。哲学者としても知られ賢帝中の賢帝と呼ばれた彼の時代に、なぜローマの衰亡は始まったのか。(29巻帯より)

弟ルキウスの死後、単独の皇帝として広大な帝国を維持すべく奮闘するマルクス・アウレリウス。その後半生は蛮族との戦いに費やされ、ついにはドナウ河の戦線で命を落とすという運命を辿る。さらにマルクスは、他の賢帝たちの例に従わず、後継者に実子コモドゥスを指名していた。そしてこれが、コモドゥス即位後の混乱を生む土壌となる-「バクス・ロマーナ」はもはや過去のものとなってしまうのか。(30巻帯より)
注:コモドゥスは映画「グラディエーター」のモデルといわれる

失政を重ねたコモドゥスは暗殺され、ローマは帝位を巡って5人の武将が争う内乱に突入した。いずれもマルクス・アウレリウスの時代に取り立てられた彼らのうち、勝ち残ったのは北アフリカ出身のセプティミウス・セヴェルス。帝位に登った彼は、軍を優遇することで安全保障体制の建て直しを図る。だがそれは、社会と軍との禿離を促すものでもあった。衰亡の歯車は少しずつその回転を早めていく。(31巻帯より)

今日、名古屋郊外での審査の帰路、新幹線で32巻を読み始める。