カームラサンの奥之院興廃記

好きな音楽のこと、惹かれる短歌のことなどを、気の向くままに綴っていきます。

偶々。

2018-01-16 01:20:37 | Weblog

そういえば去年、偶々、台東区根岸の子規庵や中村不折先生旧宅跡の書道博物館を訪ねた折り、地元の歴史ガイドの方が〈此処はもともと加賀藩の前田さんの隠居所のお屋敷があったところでしてね。子規庵のこの建物も、元はと言えば前田さんのお屋敷の建物だったんですよ。また、お屋敷の建物を此処から金沢に移築もしているんですよ〉と話してくださったのだが、そのときは隠居所のあるじの前田斉泰さんのことをまったく知らなかったから、〈ほお、そうなんですか。歴史的なことが好きななのでそういうお話じつに興味深いです。いろいろ知りたいです〉と私は答えたのだった。なんでも、いま金沢21世紀美術館敷地内にある茶室の松濤庵も、その根岸から移築された建物らしい。もともと加賀藩13代藩主、前田斉泰さん(文化8年ー明治17年)の江戸根岸の隠居所「富有園」にあった数寄屋風建物だったのを金沢に移築して茶室松濤庵として整備したものだとか。ここで〈松濤〉が出てきた。前田斉泰さんの松濤庵の〈松濤〉、奇しくも庶子・松濤権之丞泰明の〈松濤〉と同じところが気にかかる。命名由来はなんだったのだろう。不思議なつながりをいろいろと勘繰ってしまう。

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