「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

砂漠の戦争 「みどりの日」 自然の恩恵に感謝

2017-05-04 05:19:30 | 2012・1・1
大型連休後半2日目の5月4日、はて今日はなんの日だったかなと、ふと思った。ボケの始りかもしれない。改めてチェックすると、”自然に親しむと共に、その恩恵に感謝し、豊かな心を育む日”として、昭和天皇誕生日だった4月29日が、陛下の崩御後の1989年に制定され、さらに2006年、祝日法の改正で5月4日に移行した祝日でる。

加齢とともに自然が喪失した東京から外に出る機会が少なくなってきたが、先月、二回続けて北海道と福島に旅し、改めて日本の国には、まだまだ自然が残っているのを実感した。列車や高速バスの車窓からみると、北海道の広大な原野は健在だし、多少、荒れてはいるが、杉やヒノキ林も手つかずである。

中東のアルラジーラ放送を見ると、シリア、イラク、イエメンなど毎日砂漠の上でのむなしい戦闘が続いている。半世紀も前だがイエメンのアデンからタイズまで、砂漠の上のワディ(昔の川の跡)を車で走ったことがあるが、一面、緑がない風景は不気味であり、人の心にも影響してくるのではないだろうかと思った。。緑のない殺風景は、風景だけではなく、人の心をも殺してしまうのではないのだろうか。

最近、日本でも昔はなかった残虐な犯罪が多発している。それも大都会に多い。都会では緑の喪失に伴い、自然に感謝し、豊かな心を育む余裕がなくなってきたのだろうか。そういえば、僕らが子供だった戦前昭和の頃は、東京の区部でも至る所に”原っぱ”がり、自然に親しむことができた。杉やヒノキは花粉症の悪者にされているが、悪いのは杉やヒノキではない。