「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

高齢者 が "きれる”のは当たり前 ?

2006-06-09 06:11:17 | Weblog
きのうの夕方たまたまつけたテレビで「"きれる"高齢者急増」という
番組をやっていた。最初からみていたわけではないから、誤解があったら
謝りますが、骨子は、70歳の老人(男性)がコンビニで雑誌の立読みを
していたのを店員に注意された。怒った老人は外に出て、所持していた
チェーン・ソーで店員に殴りかかったーというもの。

画面に登場させた”犯人"(顔はシェードしていたが)は田舎のどこにでも
いるような小柄な老人。画面に向かって謝罪したあといった言葉は「店員が
私の襟元をつかんで外につまみ出したもので、ついカッとなって・・」
老人だって誇りがある。野良犬みたいにつまみ出されれば”きれる"のは
当たり前である。

番組は「急増する"きれる”高齢者」現象を脳の断面図まで使って"科学的”に
立証していた(老人になると感情を掌る部分が矮小化し感情の抑制が効かなく
なるそうだ)しかし、どうだろうかー。”きれる"老人が増えてきたのはそんな
ことだけはないと思う。かって日本人みんながもっていた、お年寄りへの尊敬
いたわりの心が失われてきたからだと思う。戦前修身教育で敬老心をたたき
こまれた今の老人にとって、杖をついた老婆をがいても席を譲らない若者に
一言注意するのは当たり前だ。これを”きれ”現象とみられてはたまらない。