「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

イラク戦争3周年、ブッシュと辻参謀

2006-03-20 08:34:46 | Weblog
イラク戦争が始まって今日で3周年。米国が主張していた戦争の「大義」が
崩れてしまった現在、依然お互いに血と血で洗う必要があるのかー。戦争とは
人類の業なのかー。

テレビの特別番組で米軍の現地当局が若い兵士のためのイラク理解の文化講座を
紹介していた。イスラムの基礎から風俗習慣を手取り足取り教えていた。イラク
人の車の止め方など、この特殊のゼスチャーが理解できなければ、殺されるかもしれない。それだけに学ぶ兵士も真剣だ。

65年前、わが南方軍はマライ上陸に先だって「これさえあれば戦争に勝てる」という冊子を兵士に渡した。辻政信・参謀監修といわれる、この冊子には「土人の風俗習慣を尊重せよ」という項で微にいり細にいりマレー人の風俗習慣、とくに回教の掟を教えている。

米国は3年前、イラク戦争を開始するに当たって、どの程度イラクについて理解し勉強していたのか疑問である。戦争開始まもなく暴徒がサダム・フセインの銅像を破壊したとき、なすがま傍観していた。
64年前、わが南方軍はスタンフォード・ラッフルズの銅像を台座から降ろしたが、破壊せず博物館に収容した。米国はフセインの銅像が壊されることによって、その後事態がどう進展するかー。つまりイラク国内のスン二派とシーア派の対立が深刻化し、収拾つかぬ状態になるか読めなかったのだ。