「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

完全燃焼からの脱出 沈丁花の季節

2006-03-18 07:21:25 | Weblog
今年は桜の開花宣言が早いのに、何故かこの季節に匂う
沈丁花の香りがまだしてこない。どこからともなく漂うように
流れてくる,この花に僕は特別な思いがあり、そして大好きだ。


四分の一世紀前、僕は足掛け10年勤務した北海道の会社を
途中退社して、故郷の東京へ引き揚げてきた。50歳、まだ
定年まで5年残っていたのだがー。(当時大部分の企業は55
歳定年だった)退社の最大の理由は健康上の問題だったが、
このまま、あと5年会社に残って”完全燃焼”してもという
”損得勘定”が働いたことも事実だ。

退社した昭和56年の東京の春は早かった。僕の家のまわりは
沈丁花の匂いで一杯だった。早速僕は挨拶状の頭詞に沈丁花を
使用した。それほど沈丁花の匂いは強烈だったのだ。

あれから25年の歳月が流れ、僕の人生の”損得勘定”は、どう
だったのかー。いま、こうして元気で毎日ブログで雑文が書ける
のだから、僕にとっては”得”だった。本人が”得”だっと思う
のだから”得”なのだろう。僕は沈丁花の匂いが大好きだ。