下井草で10代で働いた頃の魚屋さんでは
氷を敷き、まるままの魚を置いて
注文に合わせて捌いて売った。
当時は、バイトの私にさせてくれるはずもないが
今では、だいたいのことは出来るようになった。
魚屋のおかげで、呼び名と色と形姿が一致して
記憶された。
そこでは、小さいきんきも干物で売っていたので
高級魚という印象は持てなかった。
きんきは、お客さんに
『これ、どうやって食べるの』と聞かれると
決まって『煮付け最高』と答えた。
でも、きんきの煮つけを食べたのは、40代になってからだ。
居酒屋北海道で、
空輸された 大き目の きんきを扱って
きんきの煮つけを調理していた。
深海に生息し、脂があって、尾がとれ易く
難しかった。
去年、釧路に行ったとき、
干物のきんきを見つけて
送ってもらったが、なぜか、『めんめ』と言う。
八戸では『きんきん』と言う。
WHY?
昨夜、たまたま、まるままの小ぶりの『きんき』を半額で見つけ
自宅で作るはじめての『きんきの煮付け』に挑戦した。
厚手のアルミ平鍋もなく、フライパンで挑戦した。
苦節55年?で、深海から我が家に届いて煮付けた
きんきだった。
別名『吉時』『きちじ(喜知次)』
と呼ぶほど、めでたい魚をゲットして
めでたい年になるだろうか?
1 きんきは うろこを取り、内臓を抜く
2 フライパンに、出汁つゆと日本酒、しょうがなどを入れ
3 きんきを丁寧に置く
4 大根を置く
5 中火で灰汁を取る
6 落し蓋をして、吹き零れない程度、
きんきの上面に汁が対流するように火加減する
7 つゆが煮つまらないように注意
8 尾が引っ付かないように注意
9 15~20分ほどで火を止めて味を染ませる
10 皿に盛り付ける
反省点
今回は、少し火が強かったせいか
目が離れてしまった。
大根は、より厚切りにすれば高級感が増すが
味は良かった。
このスライス大根だけで、ご飯が進む。