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問題解決ガイドのひとりごと。



情報(インテリジェンス)がいかに大事なものか、いろいろな事例をあげて書かれています。

過去の歴史を顧みると、日本でも情報が大事なものという認識のもとに、日露戦争前後には相当な努力をして情報を集め、活用することによって戦争に勝つことができたのだが、その中でも情報がなかったために旅順攻防戦で大打撃を受けた乃木将軍の事例があったという。

また戦後でもプラザ合意の頃に、ベストセラーになった「ジャパン アズ ナンバーワン」という本は、絶頂にある日本経済をいかにしておとしめるかを模索していたアメリカの情報部門が、日本人を安心させるための作戦であったとも。

今の日本には情報をつかさどる組織も存在しないようですが、いつの時代かに普通の国になることを祈るばかりという気分で読み終えました。

この本の中に特攻隊に触れているところがありました。戦後ながきにわたって特攻隊の皆様は無駄死だったいうことを聞くことが多かったのですが、このような論もあることを知り、「そうです!」と強く納得しましたのでご紹介しておきます。

『戦後六十余年、中国や北朝鮮、ロシアといった「危ない国々」を隣人に持つにもかかわらず、日本が攻め入られなかったのはなぜでしょう。・・・・・・・・・・

日本が平和であり続けたのは、ひと言でいえば「神風特攻隊」のおかげです。原爆で本土に壊滅的な被害を受けた日本は戦争に負けました。通常、敗戦国は戦勝国に弱者と見なされ、見くびられ、後世にわたってつけ入られることになるのですが、日本の場合は、戦後も長い間、事情は違いました。・・・・・・・

スターリン、毛沢東、金日成。日本を取り囲む国の独裁者たちは、おしなべて戦中世代です。彼らにとっては、日本が原爆でひどい被害を受けたことよりも、無敵のアメリカ空母めがけて、神風特攻隊が必死の攻撃を繰り返したことのほうが、鮮烈に記憶に残っています。「日本恐るべし」ということが、体感として染み付いているのです。・・・・・・・・

中国、北朝鮮、ロシアからすれば、だから、まだまだ恐ろしさを秘めた国と思い、日本には慎重に対応し続けたのです。「いまは静かにしているが、こちらの出方次第では、また何をするかわからない。寝た子を起こすような真似はやめよう」・・・・・・・・・

ことほどさように、これらの独裁者たちはみな、日本をひどく恐れていたのです。アメリカが、戦後の日本をせっせと経済大国に育てたのも、日本がもう一度、強い軍隊を持つことを何よりも恐れたからです。・・・・・・

しかし、「何千という飛行機がアメリカの空母めがけて突っ込んだ」という歴史的な記憶が、じつに六十年余りも影響したことは注目に値します。』

 



コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
日本の安全保障 (余計なお世話)
2011-01-27 10:54:59
日本が戦後無事で来られたのは、アメリカが占領していたからです。
ジャイアンに逆らうバカはいません。
尖閣諸島問題だって、日米安保がなかったら、とっくに占領されています。
北方領土も、ソ連は北海道まで進駐するつもりでしたが米軍が阻止しました。
自爆テロはアラブだってやりますから、特攻隊だけの専売特許ではありません。
色々な解釈はあって然るべきとは思いますが、幅広く物事を見ないと判断を誤ります。済みません。余計なお世話で。
 
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