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●亡くなられてこの世に居ないウィシュマさんも、斎藤健法相同様、《自分がそういうことになれば、公開してほしくない》と思っただろうか?

2023年05月03日 00時00分02秒 | Weblog

[※【ウィシュマさん死亡問題の入管開示資料 1万5113枚全て黒塗り 遺族「ごまかさないで」】 (東京新聞 2021年08月17日[火]、https://www.tokyo-np.co.jp/article/125024)↑]


(2023年04月16日[日])
東京新聞の記事【ウィシュマさん映像公開を問題視 斎藤法相「勝手に編集し提供」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/242731)によると、《斎藤健法相は7日の閣議後記者会見で、名古屋出入国在留管理局で死亡したスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=の収容中の監視カメラ映像を遺族側弁護団が公開したことに関し「国が証拠として提出し、これから裁判所で取り調べる映像の一部を原告側が勝手に編集し、マスコミに提供した」として問題視した。6日に公開された映像は、遺族が国に損害賠償を求め名古屋地裁に起こした訴訟で国側が提出した約5時間分の一部。これまで遺族や一部国会議員には非公開の場で開示。地裁で記録閲覧手続きを取れば視聴できるが、初めて広く公開された。》
 何百時間とある映像資料の僅か《約5時間分》を提出し、数分というその《一部》のみしか公開していないのに、《原告側が勝手に編集》って、法相は…。《編集》が問題ならば、全編を法相が公開すればいいではないか。自身らの《隠蔽体質》を反省することも無く、何を言っているのか。

   『●《「人間として扱って欲しい」…ウィシュマさんの遺品である番号が
       振られた青いシャツの写真を示し、人間は数字ではない、と》…
    「周香織氏による、レイバーネットの記事【安田菜津紀さん渾身の
     黒板解説〜TBS「サンデーモーニング」でウィシュマ事件】…。
     望月衣塑子記者による、東京新聞の記事【ウィシュマさん死亡問題の
     入管開示資料 1万5113枚全て黒塗り 遺族「ごまかさないで」】」

   『●《人道上の対応》? 《ウィシュマンさんの名誉や尊厳の観点》から
      同席拒否? ➙《遺族は弁護士の同席を強く希望して》るんだよ!
   『●武田砂鉄さん《忘却に加担するのか、しっかり掘り返して問うのか、
     メディアが問われている。またいつもの感じでやっているの…》
    「「入管がウィシュマさんを見殺しに」《人命軽視》、1万5113枚
     すべて黒塗り隠蔽体質》…もう、滅茶苦茶だ」
    【「入管がウィシュマさんを見殺しに」代理人弁護士が語る人命軽視、
     隠蔽体質】…《スリランカ国籍のウィシュマ・サンダマリさん
     (当時33)が、名古屋出入国在留管理局の施設で亡くなった問題は、
     わが国の入管体制のずさんさを浮き彫りにした。過去にも同種の事案が
     起きていながら、なぜ悲劇は繰り返されるのか。遺族側の代理人である
     指宿昭一弁護士に聞いた》

   『●古川禎久法相「捜査機関で死因含め、適正な捜査が行われる」はホント
       なのか? ウィシュマさん事件で入管幹部らを殺人容疑で刑事告訴
   『●ドキュメンタリー映画『牛久 Ushiku』…《華やかな東京オリンピック
     開催の影で、露わになる日本の“おもてなしの現実”と“偽りの共生”》
   『●ドキュメンタリー映画『牛久 Ushiku』…《職員たちは「暴力」とは認識
     していない…入管側の認識が、一般常識とあまりにもかけ離れている》
   『●「殺す側の論理」、ついには人の「死」にまで「自己責任論」を持ち
      出すようになったよ。あなたは「殺す側」に居るつもりらしいが…
   『●《名古屋地検は…殺人容疑で告訴されていた当時の名古屋入管職員
     13人を「嫌疑なし」として不起訴にした》…恥ずかしい、野蛮過ぎる

 ヅボヅボ壺壺な自民党出身の法相は《人道上の対応》、《人道上》の問題とでも嘯くつもりだろうか? 亡くなられてこの世に居ないウィシュマ・サンダマリさんも、法相同様、《自分がそういうことになれば、公開してほしくない》と思っただろうか? それは「殺される側の論理」ではなく、「殺す側の論理」ではないのか。
 望月衣塑子記者による、東京新聞の記事【斎藤法相、映像公開に「ウィシュマさんの名誉や尊厳の観点から慎重であるべきだ」と主張】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/243495)によると、《名古屋出入国在留管理局で2021年3月に死亡したスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=の収容中の監視カメラ映像を遺族側が公開したことについて、斎藤健法相は11日の記者会見で「映像は情報公開上も不開示情報として扱っている。また、訴訟中の事案を訴訟外で明らかにすることは差し控えるのが適当だ」と改めて自身の見解を述べた。映像は、遺族が国に損害賠償を求めて名古屋地裁に提訴した訴訟で、国側が保有する295時間分のうち5時間分を証拠として提出。遺族側はこのうち約5分間を公開した。斎藤法相は映像について「公開すると監視カメラの撮影範囲や解像度、職員の巡回態勢や頻度が公になる」と保安上の懸念を指摘。食事や着替えの介助を受ける様子が写っており「ウィシュマさんの名誉や尊厳の観点から慎重であるべきだ。自分がそういうことになれば、公開してほしくない」と主張した。また、7日の記者会見で「原告側が映像を勝手に編集してマスコミに提供した」と述べた点については「事実関係を述べた上で、訴訟のさなかなのでコメントを控えると申し上げた」と説明した。遺族側弁護団によると、入管施設内の映像を巡っては、東日本入国管理センター茨城県牛久市)で14年3月、カメルーン人男性=当時(43)=が「アイムダイイング(死にそうだ)」と助けを求めたのに放置され、心肺停止で見つかった記録を男性側弁護団が報道機関に公開。また、トルコ出身のクルド人男性(44)が19年1月に同センターで職員に暴行を受けたとして、国に損害賠償を求めた民事訴訟でも、国側が証拠提出した映像を男性側弁護団が公開したものの、国側の抗議はなかったという。(望月衣塑子)》。

 日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/なにがウィシュマさんが望まない、だ。自民・牧原秀樹氏の卑怯ぶりに反吐が出る】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/321529)によると、《『編集も無断であり裁判所も証拠開示に慎重にならざるを得ません。』と書き、同日の共同通信の『ウィシュマさん映像公開を問題視 斎藤法相「勝手に編集し提供」』という記事を貼り付けている。なんて卑怯な男なんだ。反吐が出そう。》
 このコラムに出てくる、カルトとヅボヅボ壺壺自民党・牧原秀樹議員は…(リテラ)《■野党合同ヒアリングがなければ、裁量労働制の拡大は阻止できず、残業代なしの職種が拡がっていた 「野党は批判ばかり」「官僚を吊し上げている」「生産性が低く、不毛なやり取り」……。こうした「野党合同ヒアリング」に対する批判はいまにはじまったものではなく、2018年には牧原秀樹・厚労副大臣(当時)が「公開リンチのようだ」と発言(その後、撤回・謝罪)したことをはじめ、与党議員や政権応援団のジャーナリスト、産経やABEMAなどの御用メディアなどによって何度となく繰り返されてきた。そして、今回の選挙で主要メンバーの落選が相次いだことで、ここぞとばかりに批判に拍車がかかっているのだ。しかし、こうした批判こそ、野党の本来の役割を理解していない妄言であり、権力の不正を隠蔽したいという意図があるとしか思えないものだ》。

 室井佑月さんは《私たちは今後、第2のウィシュマさんを作らないと、ウィシュマさんの魂に誓います》というけれども、このまま自公政権が続く限りは、また、お維コミ議員が幅を利かせ続ければ、入管法はさらに改悪され、《2のウィシュマさんを作》り続ける結果となる。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/321529

室井佑月 作家
1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。

室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
なにがウィシュマさんが望まない、だ。自民・牧原秀樹氏の卑怯ぶりに反吐が出る
公開日:2023/04/14 06:00 更新日:2023/04/14 06:00

     (死亡したウィシュマ・サンダマリさん
      (C)日刊ゲンダイ)

『衆議院法務委でも問題視しました。ウィシュマさんもご自身の弱られた様子を週刊誌を通じて公開されることを望むでしょうか?(後略)』(牧原秀樹・衆議院議員・自民党)

  ◇  ◇  ◇

 これは4月7日の、牧原議員のTwitterでの言葉。冒頭の発言の後には、

『編集も無断であり裁判所も証拠開示に慎重にならざるを得ません。』

 と書き、同日の共同通信の『ウィシュマさん映像公開を問題視 斎藤法相「勝手に編集し提供」』という記事を貼り付けている。

 なんて卑怯な男なんだ。反吐が出そう。

 牧原氏がやったことをほかのことにして例えるとだな──。電車に乗っていたらJKの尻を撫で回している痴漢がおった。その行為を目撃した正義の人が、とっさに痴漢の手首を掴み、

「やめろ、この人、痴漢!」

 そう叫んだ。

 牧原氏は、この勇者に対し、

「そうやって大騒ぎすることを、JKが望んでいると思うか」

 ってやっちゃってるわけ。

 なんて不正義。オーディエンスもドン引きするわい。でもって、牧原氏がそんな馬鹿なことをした理由がまた、たまらなく酷くって。たまたま目撃した痴漢行為をしていた人が、上司だったから庇ったって話

 ん? 余計にわかりづらくなった? でも、今回、牧原氏がしたことは、これに近いことなんだ。

 なにがウィシュマさんが望まない、だ。この法を管理しているのは、牧原氏がいる政府自民党。法務大臣は先輩議員。

 カー、ぺッ(反吐を出す音)。

 ウィシュマさんの事件、なにが悪かったのかきちんと判明され、きちんと解決しますように! 当たり前でしょう。

 ウィシュマさんに、日本人として心からのお詫びをしたい。本当にすみませんでした。私たちは今後、第2のウィシュマさんを作らないと、ウィシュマさんの魂に誓います
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●《過ちは繰り返される。おかしな人間が定期的にあらわれ、世の中をおかしな方向へ導いていく…過ちに対する警告は、何度も繰り返》すべき

2022年07月25日 00時00分56秒 | Weblog

【↑ 『適菜収 それでもバカとは戦え真相究明と責任追及を“大阪ノーサイド”なんて冗談じゃない』 (2020年11月14日、日刊ゲンダイ)】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281280


/ (2022年07月04日[月])
それでもバカとは戦え》…自公お維コミに投票してしまう、選挙に行かないことで自公を間接的に支持してしまう、あ~ぁ、あとの祭りな2022年参院選。 矢崎泰久さん《腰を抜かすほど驚いて、「君の一票の棄権は、バカの一票が倍になることだ…」…民主主義の大敵は投票に行かないことだ…。…とにかく投票に行く。このことによってしか、悪政は拒否できない…棄権は危険だ!》…ったはずなのに。
 日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/維新の会は国民ハラスメント集団! 審判が下らなければおかしい】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/306543)によると、《そもそも党の創設者からして「阿川(佐和子)さん、僕は1回で妊娠させる自信ありますよ!」「浮気者を責める前に、『自分は性的魅力に欠けているんじゃないか』と考えてみる必要もあるね」などと述べている人物である。ここまで来ると、党自体が国民に対するハラスメントではないか吉村洋文は街頭演説で「(自民党は)政治家に近いところばかりで金を回している」、松井一郎は「ぬるま湯の自民党をぴりっとさせなければならない」などと言っていたが、どこまで面の皮が厚いのか。「近いところばかりで金を回してきたのが維新であるパソナ、サラヤ、吉本興業……。》

 選挙前だからこそ、あとの祭りにならぬために知らせる必要があった。そして、必ず投票に行く必要があったはずなのに…。
 同コラム【適菜収 それでもバカとは戦え/われわれ社会の最大の敵は「忘却」だ 選挙前だからこそ過去の言動に光を】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/307638)によると、《足立康史が〈なんで参院選中に、私の過去の発言に光あてる必要あるかなー。よう分からん〉と引用ツイートしていた。「分からん」のなら教えよう。選挙前だからこそ、政党や政治家の過去の言動に光をあてる必要があるのだ。…ゲーテは〈真理というものは、たえず反復して取り上げられねばならないのだ。誤謬が私たちのまわりで、たえず語られているからだ〉と言った。過ちは繰り返されるおかしな人間が定期的にあらわれ、世の中をおかしな方向へ導いていくだから、過ちに対する警告は、何度も繰り返さないとならない。足立は基本的には言いっぱなし系のデマゴーグである。…平気な顔で嘘もつく。…足立には憲政史上最も多い6回も懲罰動議が出されているが、ネット番組では「私が少し本当のことを話すと懲罰動議が出る」と完全に開き直っていた》。

 お維に投票する皆さんの気が知れない。お維のような《こんな連中に暮らしを預けてええわけない》です。
 リテラの記事【維新の不祥事が止まらない! セクハラ、ルッキズム、新たに部落差別、政活費二重計上…それでも吉村知事は「ちょっと不祥事」】(https://lite-ra.com/2022/06/post-6203.html)によると、《まさに不祥事のデパートと化している維新だが、しかし、もっとも問題なのは、こうした不祥事を開き直っている党の体質だ。じつは、不祥事や問題が噴出することを見越してか、維新の副代表である吉村洋文・大阪府知事は今月4日に東京・立川駅前でおこなわれた街頭演説会において、とんでもない発言をおこなっていた。演説中、「次世代への投資」を訴えていた吉村知事は、自分たちの身分や自分たちのお金、そこに固執することは絶対にやりませんと強調自身が議員任期1日で文通費100万円を満額受け取っていた問題では、いまだにその使途を明らかにしていないというのに何を言っているのだかという感じだが、吉村知事はつづけて、こんなことを言い出したのだ。「ま、ちょっと不祥事する人はいますけども、許してください」 よりにもよって党の副代表が、街頭演説で議員の不祥事を開き直り、“大目に見てくれ”と訴える──。呆れて開いた口が塞がらないとはまさにこのことだろう。だが、言っておくが維新で次から次に起こりつづけている不祥事や問題は、とてもじゃないが「ちょっと不祥事」などと片付けられるようなものでは断じてなく、黙認できるレベルではまったくない》。

   『●お維の大阪府と包括連携協定の下足番広報紙…《メディアの役割は
     府政の監視をし、その政策を客観的・批判的な視点から報じること》
   『●【コロナ拡大の大阪でさらなる危機 IR誘致が泥沼化し、血税投入へ
     「竹中平蔵氏との関係」危惧も】(AERA)…お維に蝟集するスッゲェ人々
   『●数多のお維案件の中でもかなり醜悪な一つ ――― リコール署名偽造
     事件《指示系統や資金の流れなどは依然としてつまびらかではない》
   『●「レッテル貼り」「印象操作」「デマ」で醜態をさらすお維…《弁舌の
       巧みさでは…ドイツで政権を取った当時のヒットラーを思い起こす》
   『●無関係を装いつつテレビに出まくる「れいわ新選組にビビるゆ党」お維の
       オーナー・弁護士センセが、あぁ情けなやぁ~スラップ訴訟とはねぇ
   『●《IR…大阪と同じくカジノ誘致を進めてきた和歌山で…国への
     申請案を県議会が否決。事実上、カジノ誘致が頓挫した…》(リテラ)
   『●長周新聞《賭博に大阪の未来を委ねる愚》《「公的負担ゼロ」から
     2700億円負担へ》《カジノ利用者の想定も恣意的 日本人が7割?》
   『●《大阪ヘイト条例》と構図は同じ…《政府・与党政治家への正当な
     批判を「侮辱」として解釈し、気に食わない言論や表現への弾圧に利用》
   『●初代大阪「ト」知事…《党関係者と誤解を生む…政治的公平性を期す
     必要がある》…《こんな説明を真に受けるバカは現実世界に存在》?
   『●無関係を装いつつテレビに出まくる「れいわ新選組にビビるゆ党」お維
      のオーナー・弁護士センセが、あぁ情けなやぁ~スラップ訴訟とはねぇ
   『●あぁ、お維・大阪「ト」知事三代はスラップがお好きだねぇ…《吉村
     知事が弁護士として武富士の犯罪行為を隠蔽…スラップ訴訟を担当…》
   『●《○○しかいない》お維の《言論の自由…憲法に反する発言を
            言論府が放置することこそ自らの首を絞める行為》
   『●《大阪府は3月に、宿泊療養対象となっている41ホテルのうち
     19ホテルで、食事代金から経費と称して「中抜き」していたことを公表》
   『●リテラ【れいわから出馬 水道橋博士が主張する「反スラップ訴訟法」
      の重要性! 維新・松井だけでなく自民党も批判封じ込めで訴訟乱発】
   『●《地元テレビはヒレ伏しヨイショの連続》…一方、ある記者は
     《「こんな状態でも、ひるんじゃダメよ」――。橋下市長より大人だ》った
   『●お維支持者の大阪の皆さん、太っ腹ですねぇ…我が町では御免ですね、
       お維のような《こんな連中に暮らしを預けてええわけない》です
   『●お維起用の和泉洋人大阪府・市「大阪賭博」特別顧問…《大阪カジノ
      関連企業と癒着関係…またしても行政が歪められようとしている》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/306543

適菜収 作家
近著に「ニッポンを蝕む全体主義」「日本人は豚になる」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書45冊以上。「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中

それでもバカとは戦え
維新の会は国民ハラスメント集団! 審判が下らなければおかしい
公開日:2022/06/11 06:00 更新日:2022/06/11 06:00

     (やりたい放題言い放題が日本維新の会(大阪の
      吉村府知事と松井市長=左)/(C)日刊ゲンダイ)

 参院選が近づいてきたが、地に足のつかない政党は焦って墓穴を掘ったりする。女性記者などへのセクハラ疑惑が報道されている衆院議長の細田博之を追及するのは当然だが、数多くのセクハラ事件を引き起こしてきた維新の会にブーメランが直撃したのは面白い。

 女子高生3人に向かって下半身を露出し、公然わいせつの疑いで現行犯逮捕された衆院東京1区支部長もいたし、「ただでは済まさない」と女子中学生を恐喝した府議もいた。女性の胸を触っている写真が流出した市議もいたし、「(女性は)完全にくるくるパーにならないと、子供を産もうなんて思わない」「8割がたの女ってのは、私はほとんど『ハエ』と変わらんと思っています」などと暴言を吐いた衆院千葉1区支部長もいた。

 女性職員に「今から昼下がりの情事に(行く)」などとセクハラ発言をして更迭された東成区長もいたし、児童の保護者の臀部を触ったり、若い女性教職員に対し「なぜ子供をつくらないのか」などとセクハラを繰り返した公募校長もいたりと枚挙にいとまがない。

 そもそも党の創設者からして「阿川(佐和子)さん、僕は1回で妊娠させる自信ありますよ!」「浮気者を責める前に、『自分は性的魅力に欠けているんじゃないか』と考えてみる必要もあるね」などと述べている人物である。ここまで来ると、党自体が国民に対するハラスメントではないか

 吉村洋文は街頭演説で「(自民党は)政治家に近いところばかりで金を回している」、松井一郎は「ぬるま湯の自民党をぴりっとさせなければならない」などと言っていたが、どこまで面の皮が厚いのか。「近いところばかりで金を回してきたのが維新であるパソナ、サラヤ、吉本興業……。大阪府で飲食店の時短協力金の支給が遅れた理由は、多額の委託料を払って業務をパソナに丸投げしたからだった。法の抜け道を利用しながら政党交付金の残りを返還せずに基金としてため込んだり、文通費を関連団体に寄付してマネーロンダリングしたりとやりたい放題。参院選では「ぬるま湯」に漬かってきた薄汚い連中に審判を下すべきだ。
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https://lite-ra.com/2022/06/post-6203.html

維新の不祥事が止まらない! セクハラ、ルッキズム、新たに部落差別、政活費二重計上…それでも吉村知事は「ちょっと不祥事」
2022.06.19 07:00

     (日本維新の会HPより)

 参院選でのさらなる議席増を狙う日本維新の会に、問題行動や不祥事が相次いでいる。全国比例代表で出馬を表明している元東京都知事の猪瀬直樹氏による“公然セクハラ”には批判が起こり、さらに同じく全国比例代表で出馬する予定で「顔で選べば一番」発言で物議を醸した石井章・参院議員をめぐっても、明日20日発売の「週刊ポスト」(小学館)が「部落差別発言」問題を詳しく報じるという。

 まさに不祥事のデパートと化している維新だが、しかし、もっとも問題なのは、こうした不祥事を開き直っている党の体質だ。

 じつは、不祥事や問題が噴出することを見越してか、維新の副代表である吉村洋文・大阪府知事は今月4日に東京・立川駅前でおこなわれた街頭演説会において、とんでもない発言をおこなっていた。

 演説中、「次世代への投資」を訴えていた吉村知事は、自分たちの身分や自分たちのお金、そこに固執することは絶対にやりませんと強調自身が議員任期1日で文通費100万円を満額受け取っていた問題では、いまだにその使途を明らかにしていないというのに何を言っているのだかという感じだが、吉村知事はつづけて、こんなことを言い出したのだ。

ま、ちょっと不祥事する人はいますけども、許してください

 よりにもよって党の副代表が、街頭演説で議員の不祥事を開き直り、“大目に見てくれ”と訴える──。呆れて開いた口が塞がらないとはまさにこのことだろう。

 だが、言っておくが維新で次から次に起こりつづけている不祥事や問題は、とてもじゃないが「ちょっと不祥事」などと片付けられるようなものでは断じてなく、黙認できるレベルではまったくない。あらためて、いま維新をめぐって巻き起こっている不祥事や金の疑惑、差別発言問題などについて整理しておこう。

 まず、前述した「顔で選べば一番」発言の石井章・参院議員に持ち上がっているのが、地元・茨城での「バラマキ」疑惑だ。

 この疑惑を報じた「FRIDAY」(講談社)6月24日・7月1日号によると、石井議員の事務所秘書たちは毎年、年末になると地元有権者に「もち」や「れんこん」を持って自宅を訪問しているといい、同誌はその「配布先リスト」まで入手。そこには事務所のある取手市のみならず、近隣の古河市や牛久市など150人以上の氏名と住所が並んでいた。さらに、同誌の取材に取手市在住の男性は「この辺はみんな石井章(の支持者)だよ。昔から『もち』を持って挨拶に来る。だから私たちはずっと応援している」とも証言をおこなっているのだ。


■政務活動費二重計上で辞職勧告決議の京都市議を維新は擁立 松井代表は「再チャレンジ」と

 議員辞職に追い込まれた菅原一秀・元経産相による「カニ・メロン」配布問題を彷彿とさせる、公選法違反の違法寄附疑惑──。そもそも、石井氏をめぐっては、「顔で選べば一番」発言後も「また顔のことを言うと叩かれる」と発言するなど反省の色が一切ないが、この石井議員の度重なる問題発言に対し、吉村知事は「聞いてないからわからない」「そこは石井さんが説明されるんだと思うなどとコメント。他党の野党議員のスキャンダルや不祥事が発覚すると、維新代表である松井一郎・大阪市長と吉村知事は口角泡を飛ばして徹底糾弾するのに、維新議員が不祥事や問題発言をおこなっても議員としての資質を問い直すこともせずスルーするのだ。

 そして、このような目に余る「身内への甘さ」が露呈したのが、参院選広島選挙区で森川央・前京都市議を維新が公認での擁立を決定した件だ。

 というのも、森川氏は維新に所属していた2020年に事務所の照明設備工事費を政務活動費に二重計上した問題が発覚。しかも、二重計上した理由の説明を変遷させた上、2017年にも政務活動費のガソリン代計上の不明朗さを指摘されて119万円を返金していたこともあり、京都市議会では問責決議と辞職勧告決議を受けたのだ。ちなみに、問責決議と辞職勧告決議を受けた京都市議は森川氏のみで、史上初。森川氏は二重計上を指摘されたことを受けて2020年6月に維新を離党、議員辞職勧告決議案には維新も賛成したが、辞職の強制力はないため、辞職せずに市議をつづけていた。

 ところが、京都市議会での辞職勧告決議案で維新は賛成したというのに、この森川氏を今回の参院選で擁立することを決定。維新の馬場伸幸・共同代表は会見で森川氏のことを「広島に維新スピリッツを広げる志士」と呼び、二重計上問題で辞職勧告決議を受けたことについても「わが党は問題の責任を取れば再チャレンジを認める政党だ」などと言い張ったのである。

 「身を切る改革」を叫びながら、政務活動費を不正使用し離党した議員を再び維新から国政に送り出そうとする──。だいたい維新では最近も、光本圭佑・尼崎市議が所属していた会派の政務活動費を不適切に処理していた疑いが浮上し、兵庫維新の会が光本氏を除名処分したばかり。しかも、この問題についても松井代表は個人の資質の問題と言い放ち、挙げ句、“政務活動費の問題はわが党だけではない”などと主張したばかり。このような政治のカネにかんする不正が次々に巻き起こるのは維新そのものに問題があるとしか考えられないが、さらには問題を起こした議員を参院選でわざわざ擁立しようとは、もはや維新はカネの不祥事を完全に開き直ろうというわけだ


■公然わいせつ、殺人未遂容疑、リコール不正…維新は刑事犯罪のオンパレード

 そもそも維新の議員が起こしてきた不祥事は、「ちょっと不祥事レベルではない。地域政党の大阪維新も含め維新の不祥事を挙げだせばキリがなく、そればかりか刑事事件も枚挙に暇がない。最近の逮捕にかぎっても、2019年5月には「ウグイス嬢」に報酬を渡したとして公選法違反で現職大阪市議が逮捕。2020年9月に衆院候補予定者で東京1区支部長が少女に下半身を露出したとして公然わいせつで逮捕。2020年12月に江戸川区議がひき逃げ容疑で書類送検。2021年2月に現職大阪府議が傷害容疑で書類送検。2021年4月には梅村みずほ参院議員の公設第一秘書の男性が知人を車ではね殺害しようとしたとして殺人未遂容疑で逮捕(のちに大阪地検が傷害罪に切り替え起訴猶予処分に)。また、維新の愛知5区支部長だった田中孝博氏は愛知リコール運動不正事件で逮捕・起訴された

 しかも、殺人未遂容疑で逮捕された梅村議員の公設第一秘書だった男性の問題にいたっては、今年の春に日本の維新の会が広報担当職員として再雇用していたと「FRIDAY」が報道。この男性は大阪維新の会所属の大物大阪府議の娘婿であり、松井代表も「頭が上がらない存在」だという。

 徹底して身内に甘く、政治のカネにずさんで、差別発言やセクハラ言動もスルーする。こうした党の体質が、維新が問題議員のデパートになっている原因であるわけだが、もっとも問題なのは、まったく反省もなく、党の副代表である吉村知事自身が「ちょっと不祥事する人はいますけども、許してください」と公言する点にこそある。

 一般企業ならば一発アウトな不祥事や発言を開き直って不問に付そうという政党の、躍進を許していいのか。むしろ、参院選は維新にNOを叩きつける選挙にしなければならないだろう。

(編集部)
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●中島京子さん《要するに、収容そのものが被収容者に「もう耐えられない。帰ります」と言わせるための手段になり、そこで働く職員は…》

2022年04月15日 00時00分16秒 | Weblog

[※【ウィシュマさん死亡問題の入管開示資料 1万5113枚全て黒塗り 遺族「ごまかさないで」】 (東京新聞 2021年08月17日[火]、https://www.tokyo-np.co.jp/article/125024)↑]


(2022年03月31日[木])
日刊ゲンダイのインタビュー記事【注目の人 直撃インタビュー/直木賞作家・中島京子さんが、ウクライナ避難民受け入れで日本政府に危惧すること】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/302974)。

 《ロシア軍の侵攻に逃げ惑うウクライナ市民の映像を見ない日はない。欧州各国に続き、日本政府も「避難民」の受け入れに手を挙げたが、果たしてその資格があるのか。「ウィシュマさん死亡事件」によって知れ渡った出入国在留管理庁による外国人収容を巡る問題は、依然として改善されていないなぜ日本は外国人に厳しいのか。「入管問題」をテーマに扱った小説「やさしい猫」で吉川英治文学賞と芸術選奨(文科大臣賞)を受賞した作家に聞いた》。

   『●「敗戦70年 日本人は、戦争で何をしたのか」
      『週刊金曜日』(2015年1月9日、1022号)
   『●森達也さん「人は誘惑に負けることもあるが反省もする。
           …それをも許さない」「平成の治安維持法」
   『●アベ様案件…(武田砂鉄さん)《近場から放たれる「病人なんだから」
     という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎでは》?
    「【安倍政権が残したもの/弱者は切り捨て、戦中の隠蔽体質 「泥船」
     7年8カ月 作家・中島京子さん】…《特定秘密保護法
     安全保障関連法森友文書改ざん……。戦前・戦中の庶民の暮らしを
     描いた「小さいおうち」で知られる直木賞作家、中島京子さん
     (56)は、第2次安倍政権下で多くの問題が指摘されながらも
     強行採決された法案や数々の不祥事に対し、国会前のデモに参加して
     抗議の声を上げてきた。中島さんが「泥船表現した長期政権が
     醸し出した時代の空気とは――。》」



ドキュメンタリー映画『牛久』予告編
 (https://youtu.be/sNGGRt_-_YE

 ドキュメンタリー映画『牛久 Ushiku』(https://www.ushikufilm.com/)――― 「これがオモテナシかよ」!、と吐き捨てる…。《職員たちは「暴力」とは認識していない…入管側の認識が、一般常識とあまりにもかけ離れている》。中島京子さん《要するに、収容そのものが被収容者に「もう耐えられない。帰ります」と言わせるための手段になり、そこで働く職員は、いかに「帰ります」と言わせるかが仕事になってしまっているように思います》。

   『●《「人間として扱って欲しい」…ウィシュマさんの遺品である番号が
       振られた青いシャツの写真を示し、人間は数字ではない、と》…
    「周香織氏による、レイバーネットの記事【安田菜津紀さん渾身の
     黒板解説〜TBS「サンデーモーニング」でウィシュマ事件】…。
     望月衣塑子記者による、東京新聞の記事【ウィシュマさん死亡問題の
     入管開示資料 1万5113枚全て黒塗り 遺族「ごまかさないで」】」

   『●《人道上の対応》? 《ウィシュマンさんの名誉や尊厳の観点》から
      同席拒否? ➙《遺族は弁護士の同席を強く希望して》るんだよ!
   『●武田砂鉄さん《忘却に加担するのか、しっかり掘り返して問うのか、
     メディアが問われている。またいつもの感じでやっているの…》
    「「入管がウィシュマさんを見殺しに」《人命軽視》、1万5113枚
     すべて黒塗り隠蔽体質》…もう、滅茶苦茶だ」
    【「入管がウィシュマさんを見殺しに」代理人弁護士が語る人命軽視、
     隠蔽体質】…《スリランカ国籍のウィシュマ・サンダマリさん
     (当時33)が、名古屋出入国在留管理局の施設で亡くなった問題は、
     わが国の入管体制のずさんさを浮き彫りにした。過去にも同種の事案が
     起きていながら、なぜ悲劇は繰り返されるのか。遺族側の代理人である
     指宿昭一弁護士に聞いた》

   『●古川禎久法相「捜査機関で死因含め、適正な捜査が行われる」はホント
       なのか? ウィシュマさん事件で入管幹部らを殺人容疑で刑事告訴
   『●ドキュメンタリー映画『牛久 Ushiku』…《華やかな東京オリンピック
     開催の影で、露わになる日本の“おもてなしの現実”と“偽りの共生”》
   『●ドキュメンタリー映画『牛久 Ushiku』…《職員たちは「暴力」とは認識
     していない…入管側の認識が、一般常識とあまりにもかけ離れている》
   『●「殺す側の論理」、ついには人の「死」にまで「自己責任論」を持ち
      出すようになったよ。あなたは「殺す側」に居るつもりらしいが…

 ドキュメンタリー映画『牛久 Ushiku』…「これがオモテナシかよ」!、と吐き捨てる…。
 再度引用。Webちくまのコラム斎藤美奈子 世の中ラボ/【第138回】ウィシュマさん事件の背後にある入管の闇】(https://www.webchikuma.jp/articles/-/2580)によると、《その果てに、起きるべくして起きたウィシュマさんの事件。拷問禁止委員会自由権規約委員会人種差別撤廃委員会といった国連機関から日本の入管収容制度は再三批判されてきた。しかし、日本政府は無視し続けている。終わったばかりの東京五輪のテーマは「多様性と調和」だった。が、その裏で日本政府が何をやっていたかを考えれば「ざけんじゃねーよ」というしかない》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/302974

注目の人 直撃インタビュー
直木賞作家・中島京子さんが、ウクライナ避難民受け入れで日本政府に危惧すること
公開日:2022/03/28 06:00 更新日:2022/03/28 06:00

     (中島京子さん(C)日刊ゲンダイ)

 ロシア軍の侵攻に逃げ惑うウクライナ市民の映像を見ない日はない。欧州各国に続き、日本政府も「避難民」の受け入れに手を挙げたが、果たしてその資格があるのか。「ウィシュマさん死亡事件」によって知れ渡った出入国在留管理庁による外国人収容を巡る問題は、依然として改善されていないなぜ日本は外国人に厳しいのか。「入管問題」をテーマに扱った小説「やさしい猫」で吉川英治文学賞と芸術選奨(文科大臣賞)を受賞した作家に聞いた。

 ◇  ◇  ◇

 ーー2021年4月まで1年間にわたり読売新聞夕刊に連載された「やさしい猫」は、高校生のマヤを語り手に、母でシングルマザーのミユキさんと恋に落ちたスリランカ出身の青年クマさんが入管制度に翻弄されていく様子を描いています。なぜ、このテーマを選んだのでしょうか。

 17年3月、茨城県牛久市東日本入国管理センターに収容されていたベトナム人男性が適切な医療を受けられずに亡くなる事件がありました。その問題について、弁護士の友人がSNSで発信していたのを通じ、初めて入管収容というのを知りました。衝撃を受け、その友人がシェアするものをよく読むようになったのがキッカケです。


 ーー折しも連載中の21年3月、スリランカ出身のウィシュマ・サンダマリさんが名古屋市の入管施設で収容中に亡くなりました。この死亡事件も、入管側が適切な医療を受けさせなかったことで引き起こされました。

 ウィシュマさんが亡くなるまで、多くの人が入管問題にあまり関心を寄せていなかったと思います。施設内で何が行われているか、ブラックボックスのように見えなくなっていたし、私自身もあまり関心を持っていませんでした。「外国人の問題」として、出入国を管理する入管や法務省に「お任せする」みたいな。ウィシュマさんの事件によって、そうした無関心がいかに問題だったか、ブラックボックスをつくってはいけないと気付かされました。たとえ自分には縁遠いと感じても、日本国内の問題であるし、突き詰めれば、私たちの税金がどう使われるかという問題でもあるから、まったく関係ないことはあり得ません。


■「帰ります」と言わせるのが入管の仕事になっている

 ーー入管施設では死亡事件以外に、「制圧」と称した被収容者への暴力も常態化しています。なぜ改善されないのでしょう。

 入管収容は原則として滞在資格のない人が自国に帰るまでの間、居るところがないからとどめるものですが、被収容者が「帰る」と言うまで痛めつける場になってしまったと思います。ウィシュマさん問題について、入管が内部調査を行った中間報告には、彼女の仮放免申請を却下した理由に〈自分の立場を分からせるため〉と書かれていた。被収容者がひどい病気を患ったり、ケガをしたりした時は、条件付きで仮放免を認めて治療を受けさせることが原則であるにもかかわらず、です。要するに、収容そのものが被収容者に「もう耐えられない。帰ります」と言わせるための手段になり、そこで働く職員は、いかに「帰ります」と言わせるかが仕事になってしまっているように思います。外で治療を受けさせ、元気になってしまったら帰らないじゃないか、とまで考えているのではないか

     (「避難民受け入れがパフォーマンスにならないか心配です」
      ウィシュマさん事件は終わっていない(C)日刊ゲンダイ)


 ーー不法滞在に至る過程もさまざまなのに、「法を犯している以上は収容されても当然」という独特の意識がうかがえます。

 この人は滞在してもいい、この人はダメ、と決めているのは入管ですよね。いわば入管が「不法である」という状態に置いている。裁量が大き過ぎるのです。入管法違反にはビザが切れているとか、入国の方法に問題があるなどの事例が該当しますが、例えば、難民の中にはパスポートを持って入国できない事情もある。入管が自分たちの裁量で決めていると、似たような立場に置かれた2人のうち一方は在留資格を取得できて、もう一方は取れないといった事態も起こり得ます。こっちの人は「不法」で、こっちの人は「合法」だと。帰国したくてもできない事情が個々にあるし、本来は帰ってもらうべきだとしても、それを理由に被収容者を死に追いやってしまうのは、いくらなんでもおかしい。送還するかどうかよりも、人権の方がよほど大事であるという当たり前の原則に立ち返って欲しいです。


 ーーどうすれば、事態は改善されるのでしょう。

 昨年の春、国会で入管法改正の動きがありました。「難民申請を3回以上した人は送還してしまってもよい」とする改悪案でした。日本はただでさえ難民認定率が1%以下なのに、追い返すとはひど過ぎると、改正に反対する声がツイッターを中心に広がりました。それにウィシュマさんの事件も重なり、廃案になりました。画期的なことだったと思います。一般市民が普通の感覚に照らして「これはおかしい」と関心を持っていれば、またフシギな法案が出てきても止めることができる。例えば、ウクライナ情勢について話しているのと同じように、みんなが関心を持っていると、入管側もブラックボックスであり続けるのは難しいと思います。


 ーー入管の制度面の改革も必要ですね。

 制度については勉強した限りですが、はっきりした道筋があるんじゃないかと思っています。まず収容や仮放免などを入管だけに決めさせない。入管に大きな権限を与えるのをやめて、司法が介在できるようにする。難民に関しては、入管が難民認定をするのではなく、難民認定を行う別組織をつくることが必要ではないかと思います。


■生まれた時から「仮放免」の人もいる

 ーー日本政府はウクライナから「避難民」を受け入れています。今月15日までに57人。90日間の「短期滞在」から就労可能な1年間の「特定活動」への変更も認めました。

 積極的に受け入れて欲しいし、良いことだと思う半面、何年も難民認定されずに仮放免の身で大変な生活をしている人はどうなるんだろうな、とも考えてしまいます。日本で生まれ育ったのに、生まれた時から仮放免の身で就職もできず、健康保険に入れない人もいる。ウクライナからの避難民と同じように、ちゃんと救済して欲しい。


 ーー避難民の通訳に学生ボランティアを募集するとの話もありました。

 行政側の真剣さが足りないというか。通訳は大変な仕事ですし、ちゃんとリスペクトを払って欲しい。それこそ、避難民の受け入れ自体がパフォーマンスになりはしないか心配です。世界中でウクライナ避難民を受け入れているからうちもやりますかみたいな感じで始めて、避難してきた方々の日本での生活をしっかり支援できるのでしょうか。避難民の子供たちの教育機会についても、ちゃんと考えているのかなって。


 ーーそもそも政府は外国人を労働不足を補う労働力や、地方にカネを落としてくれる観光客程度にしか見ていないのでは。

 「役に立つ外人か、役に立たない外人か」をいつも見られている気がすると、ある外国の方が言っていました。特定の民族や人種と犯罪傾向を結び付けて捜査する「レイシャル・プロファイリング」も問題ですね。東京弁護士会の調査によると「外国人である」こと以外に職質を受けた理由はなかったと認識している人が、過去5年で職質を受けた人の7割超だったといいます。日本はそんなことしてるのか、と悲しくなります


 ーー差別意識も入管問題も根深いです。

 入管問題に取り組んでいると、若い人に会うことが多いんです。ある時、入管問題に関するデモの取材に来ていた新聞記者のおじさんが「デモは大体70代が平均年齢なんだけど、これは違うよね」と言っていて、確かに、と。高校生とか大学生とか若い人の方が、身近に外国にルーツを持つ人は多いのではないかなと思います。私の姪が今年卒業した専門学校にもミャンマーからの留学生がいました。在学途中で祖国が大変なことになってしまったから、その子は日本での就職が決まった時「よかった」と話していたそうです。私の時代に比べると、外国にルーツを持つ人が身近になっているから、若い人の方が割と自然に入管問題に対して「ええ⁉ おかしいでしょ!」ってなったんじゃないかと思う。若い人を中心に「入管はおかしい」と感じているのは、問題解決に向けた希望ですね。

(聞き手=高月太樹/日刊ゲンダイ)


中島京子(なかじま・きょうこ)1964年、東京都生まれ。東京女子大文理学部卒。出版社勤務を経て渡米。帰国後の2003年、「FUTON」でデビュー。10年に「小さいおうち」で直木賞受賞。今年、「ムーンライト・イン」「やさしい猫」で芸術選奨(文科大臣賞)を受賞。「やさしい猫」は吉川英治文学賞も受賞した。
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●ドキュメンタリー映画『牛久 Ushiku』…《職員たちは「暴力」とは認識していない…入管側の認識が、一般常識とあまりにもかけ離れている》

2022年03月27日 00時00分07秒 | Weblog

[※【ウィシュマさん死亡問題の入管開示資料 1万5113枚全て黒塗り 遺族「ごまかさないで」】 (東京新聞 2021年08月17日[火]、https://www.tokyo-np.co.jp/article/125024)↑]


(20220227[])
長野辰次氏による、Cyzoのコラム【深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.675/隠しカメラが暴く入管収容施設の内情 システムに従順な日本社会の闇『牛久』】(https://www.cyzo.com/2022/02/post_303862_entry.html)。

 《“隠し撮り”という禁断の手法を使った映像は、あまりにもショッキングだ。透明なアクリル板で仕切られた向こう側には、絶望に打ちひしがれた人たちの顔がある。ドキュメンタリー映画『牛久』は、茨城県牛久市にある「東日本入国管理センター」に収容されている外国人たちのリアルな姿と会話を記録し、法務省の外局である「出入国在留管理庁」の非人道的な行為を告発した作品となっている。…2021年3月に名古屋入管の収容施設で、スリランカ出身の女性・ウィシュマさんが亡くなったことも記憶に新しい。収容者が体調の異変を訴えても、入管職員に仮病を疑われ、なかなか病院には連れて行ってもらえない。医療知識のない入管職員が勝手に判断するのは、あまりにも危険すぎる》。

   『●ドキュメンタリー映画『牛久 Ushiku』…《華やかな東京オリンピック
     開催の影で、露わになる日本の“おもてなしの現実”と“偽りの共生”》

 ドキュメンタリー映画『牛久 Ushiku』(https://www.ushikufilm.com/)――― 「これがオモテナシかよ」!、と吐き捨てる…。 



【【ゲスト:トーマス・アッシュ】2022年2月25日(金)大竹まこと 室井佑月 トーマス・アッシュ【大竹メインディッシュ】【大竹まことゴールデンラジオ】】
 (https://www.youtube.com/watch?v=UdYIni82B7Q



ドキュメンタリー映画『牛久』予告編
 (https://youtu.be/sNGGRt_-_YE


   『●《「人間として扱って欲しい」…ウィシュマさんの遺品である番号が
       振られた青いシャツの写真を示し、人間は数字ではない、と》…
    「周香織氏による、レイバーネットの記事【安田菜津紀さん渾身の
     黒板解説〜TBS「サンデーモーニング」でウィシュマ事件】…。
     望月衣塑子記者による、東京新聞の記事【ウィシュマさん死亡問題の
     入管開示資料 15113枚全て黒塗り 遺族「ごまかさないで」】」

   『●《人道上の対応》? 《ウィシュマンさんの名誉や尊厳の観点》から
      同席拒否? ➙《遺族は弁護士の同席を強く希望して》るんだよ!
   『●武田砂鉄さん《忘却に加担するのか、しっかり掘り返して問うのか、
     メディアが問われている。またいつもの感じでやっているの…》
    「「入管がウィシュマさんを見殺しに」《人命軽視》、15113
     すべて黒塗り隠蔽体質》…もう、滅茶苦茶だ」
    【「入管がウィシュマさんを見殺しに」代理人弁護士が語る人命軽視、
     隠蔽体質】…《スリランカ国籍のウィシュマ・サンダマリさん
     (当時33)が、名古屋出入国在留管理局の施設で亡くなった問題は、
     わが国の入管体制のずさんさを浮き彫りにした。過去にも同種の事案が
     起きていながら、なぜ悲劇は繰り返されるのか。遺族側の代理人である
     指宿昭一弁護士に聞いた》

   『●古川禎久法相「捜査機関で死因含め、適正な捜査が行われる」はホント
       なのか? ウィシュマさん事件で入管幹部らを殺人容疑で刑事告訴

 名古屋入管での悲惨なウィシュマさん〝殺人〟事件。
 《職員たちの集団暴行以上に恐ろしいのが、一連の行為を職員たちは「暴力」とは認識していないことだ。…入管側の認識が、一般常識とあまりにもかけ離れていることが分かる》。《入管側は彼らの事情を理解することなく、彼らに精神的にも肉体的にも苦痛を与え、日本から締め出そうとする》。《「…職員たちにそうさせる日本の入管システムに問題があるんです…」》。《暴走するシステムが恐ろしい》。

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https://www.cyzo.com/2022/02/post_303862_entry.html

深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.675
隠しカメラが暴く入管収容施設の内情 システムに従順な日本社会の闇『牛久』
2022/02/25 07:00
文=長野辰次(ながの・たつじ)

     (入管職員たちに取り押さえられる収容者。
      行く先には懲罰房が待っている)

 “隠し撮り”という禁断の手法を使った映像は、あまりにもショッキングだ。透明なアクリル板で仕切られた向こう側には、絶望に打ちひしがれた人たちの顔がある。ドキュメンタリー映画『牛久』は、茨城県牛久市にある「東日本入国管理センター」に収容されている外国人たちのリアルな姿と会話を記録し、法務省の外局である「出入国在留管理庁」の非人道的な行為を告発した作品となっている。

 面会室に入ってきた外国人たちは、スクリーンに向かって訴える。難民申請したものの申請が認められなかった彼らは、「不法滞在者」として入管施設に強制収容されている。何度申請しても、その度に却下される。難民条約を批准している日本の難民受け入れ率は、わずか0.4%にしか過ぎない。クラウディオさんは施設内で不自由な生活を続けてすでに2年になるが、僕はまだ新米です」と力なく笑う。「半分以上は4~5年います6年の人もいる」と続ける

 まるで刑務所のような収容生活だが、刑務所と違って収容期間がいつまで続くのか分からない。これは刑務所以上にしんどい。しかも、紛争が絶えない母国へ強制送還される可能性もある。すべては入管側の思惑次第。収容者たちの中には、うつ病を患い、自殺を考える者が多くいる。

 2021年3月に名古屋入管の収容施設で、スリランカ出身の女性・ウィシュマさんが亡くなったことも記憶に新しい。収容者が体調の異変を訴えても、入管職員に仮病を疑われ、なかなか病院には連れて行ってもらえない。医療知識のない入管職員が勝手に判断するのは、あまりにも危険すぎる。

 本作が“隠し撮り”という手法を使っていることに、嫌悪感を抱く人がいるかもしれない。入管センターの入り口には、「庁舎内での写真撮影はできません」と掲示もされている。だが、入管側にやましいことがなければ、承諾している相手の撮影や会話の録音は問題ないはずだ

 日本に住み22年になる、アメリカ人のドキュメンタリー作家であるトーマス・アッシュ監督は、9人の収容者たちからの了解を得た上で、撮影・録音し、ドキュメンタリー映画として劇場公開するに至った。


■ビデオカメラに収められた衝撃的な「制圧」シーン

      (入管センターの面会室。透明なアクリル板の向こう側は
       ブラックボックス状態だ)

 アクリル板で仕切られた面会室に入室してきた収容者たちは、出身国はバラバラであり、総じてみんな顔色がよくない。灯りが点いたままの部屋では熟睡することができず、強い睡眠薬を処方されている人も多くいる。また、仮放免してもらうためにハンガーストライキを重ね、どんどん痩せていく収容者もいる。直視するのがつらいドキュメンタリーだ。

 面会室でのやりとりも心をざわつかせるが、さらに衝撃的なのが、収容者のひとりであるデニズさんに対する暴行映像だ。日本人女性と結婚し、日本語が達者なデニズさんを、入管職員たちは力づくで取り抑えていく。

「制圧! 制圧!」

 上半身裸のデニズさんは、7~8人の入管職員たちに腕や脚を床に押さえつけられる。「痛い! やり過ぎ!」と叫ぶデニズさんを、さらに別の職員がしゃべれないように口を覆い、あごの下の急所に親指をぐいぐいと押し込む。黒い制服をまとった入管職員たちによる集団暴行の現場を、我々は目撃することになる。

 職員たちの集団暴行以上に恐ろしいのが、一連の行為を職員たちは「暴力」とは認識していないことだ。この衝撃映像は入管側がビデオカメラを回して記録したものである。入管側は収容者に対して暴力を振るっていないことを証明するために、映像を記録している。このときの「制圧」によって身体を負傷したデニズさんが起こした裁判で、この映像は証拠として提出された。入管側の認識が、一般常識とあまりにもかけ離れていることが分かる。

 これまで福島第一原発事故後の福島で暮らす子どもたちを取材した『A2-B-C』(13)などのドキュメンタリー作品を撮ってきたトーマス・アッシュ監督に、制作内情について語ってもらった。

トーマス・アッシュ監督 「最初は映画にするつもりはありませんでした。僕が初めて牛久の入管センターを訪ねたのは2019年でした。キリスト教会の友人に誘われ、ボランティアスタッフのひとりとして面会に行ったんです。ハンストを重ねていた収容者たちのやつれた姿を見て、ショックを受けました。このままでは、死んでしまうのでは。もしも、彼らに何かあった場合、何もなかったことにしちゃいけない。そんな使命感から、彼らの姿を記録しようと思ったんです。裁判になった際に、証拠になるものとして記録しました。文章を残すことも大事。でも、映像として残したほうが、彼らが危機的な状況に置かれていることをより実感でき、理解することができます。仮放免後に収容の体験を語ってもらうよりも、収容中の姿を撮ったほうが、よりリアルに感じられるはずです。9人の方たちが顔を出しての撮影に応じ、映画として公開することにも同意してくれました。彼らの勇敢さには本当に感謝しています」


■収容者と一緒に泣く入管職員や医師たちもいる

     (収容者がイラストにした施設内の様子。
      自殺者の姿が克明に描かれている)

 デニズさんが「制圧」されるシーンだけでなく、成田空港へ連れて行かれたピーターさんが、入管職員たちに強制送還されそうになる様子も、連続写真として映画には盛り込まれている。治安が悪い母国に強制送還されても、安全な居場所はどこにもない。クルド系であるデニズさんの場合は、母国に戻れば迫害され、命を失う危険性が高い。だが、入管側は彼らの事情を理解することなく、彼らに精神的にも肉体的にも苦痛を与え、日本から締め出そうとする

トーマス・アッシュ監督 「入管職員たちは制圧する動作に慣れていることから、普段からトレーニングしていることがうかがえます。でも、入管職員たちを責めても、意味がありません。入管職員たちは日本の入管の職務に忠実なだけなんです。職員たちが悪いのではなく、職員たちにそうさせる日本の入管システムに問題があるんです。職員たちを責めて、彼らがクビになっても、それはただのトカゲのしっぽ切りで終わってしまう。問題の解決にはなりません」

 トーマス監督が入管センターへ面会に行くと、受付の職員たちは丁寧に対応するそうだ。だが、面会室より奥は、完全なるブラックボックスの世界となっている。職員に対し、反抗的な態度を見せた収容者が入れられる懲罰房も存在する。いつ自由が得られるのか分からない、ブラックボックスの中で多くの収容者たちは心を病んでいくことになる

トーマス・アッシュ監督 「収容されていた人に話を聞くと、職員の中には親切な担当者もいて、一緒に泣いてくれるそうです。施設内にいる医師の中にも、ちゃんと親身になって診てくれる人もいると聞いています。でも、そういう心優しい人ほど、施設からいなくなってしまうんです。元職員や医師の中には、入管施設の内情を打ち明けたいと思っている人もいるのではないでしょうか。ぜひ、映画の配給会社にまで連絡してほしいと思います」


■職員たちの尊厳も傷つけている入管システム

     (仮放免されたデニズさんは奥さんと再会。
      だが、労働は禁じられ、苦難の生活が続く)

 映画の後半、国会の予算委員会での質疑応答の様子が映し出される。入管の実情を知った立憲民主党の石川大我議員が、森まさこ法務大臣(当時)に多くの外国人たちが長期収容されている入管問題をどう考えているのかを尋ねる。だが、森法務大臣の回答は「送還を促進することで、収容状態を解消していく」という、入管問題をまったく理解していないものだった。

 国会での質疑応答は、事前に事務方が答弁書を用意しているのが通常だ。法務省のトップである法務大臣だけでなく、入管を担当する官僚も入管問題に関心を持っていないことが伝わってくる。法務大臣も官僚も現場の実情を知ることなく入管システムは職員たちに暴力を振るわせ、収容者たちを苦しめ続けている。スタンフォード大学で行なわれた「監獄実験」のように、暴走するシステムが恐ろしい

トーマス・アッシュ監督 「僕自身、日本で暮らす社会人のひとりとして、この問題をずっと見逃してきたことに責任を感じていますまずは自分たちが暮らす社会で、何が起きているのかを知ることが大事ですその上で、自分には何ができるかを考えることです。入管問題について、より詳しく調べるのもいいし、講演会などに参加するのもいいと思います。入管への面会は誰でも可能です。面会に行くことで、彼らは『自分たちは存在している』と実感することができるんです。入管に行くのが大変な人は、ボランティア団体に協力したり、寄付することも彼らを支援することになります。そして選挙の際には投票し、今の入管システムを良しとしている政治家たちにNOと伝えることですこの日本は、民主主義の国なんですから」

 本作に登場した9名の収容者たちは、現在は新型コロナウイルスの感染拡大もあって仮放免されている状態だ。だが、難民申請は認められず、働くことも他県へ移動することもできず、収容施設にいつ戻されるかも分からない。収容時の恐怖体験がフラッシュバックし、PTSDで苦しんでいる人もいる。そして、牛久だけでなく全国に17カ所ある入管の収容施設には、まだまだ収容者たちが残され、ブラックボックス状態のままとなっている。

 収容者たちだけでなく、職務に忠実な入管職員たちの尊厳も、入管システムは著しく傷つけている人間が生み出したシステムは、人間が止めるしかない


牛久
監督・撮影・編集/トーマス・アッシュ
配給/太秦 2月26日(土)より渋谷シアター・イメージフォーラム、MOVIXつくば ほか全国順次公開
©Thomas Ash 2021
ushikufilm.com

長野辰次(ながの・たつじ) フリーライター。著書に『バックステージヒーローズ』『パンドラ映画館 美女と楽園』など。共著に『世界のカルト監督列伝』『仰天カルト・ムービー100 PART2』ほか。
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●ドキュメンタリー映画『牛久 Ushiku』…《華やかな東京オリンピック開催の影で、露わになる日本の“おもてなしの現実”と“偽りの共生”》

2022年02月24日 00時00分37秒 | Weblog

[※【ウィシュマさん死亡問題の入管開示資料 1万5113枚全て黒塗り 遺族「ごまかさないで」】 (東京新聞 2021年08月17日[火]、https://www.tokyo-np.co.jp/article/125024)↑]


 (2022年02月13日[日])
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/映画「牛久」に見る入管の実態】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202202010000177.html)。

 《★「牛久」をご存じだろうか。もちろん茨城県牛久市であるのだが、今回はその牛久にある、全国に17カ所ある東日本入国管理センターを描いたドキュメンタリー映画のタイトルだ。そこに収容された人々の証言から日本の入管収容所の実態が描かれる。東京では今月26日から公開される。監督はアメリカ出身のトーマス・アッシュ。日本の法律は在留資格がない人や難民、更新が認められず国外退去を命じられた外国人を「不法滞在者」として強制的に収容している。人権無視などの実態が初めてさらされたということになる》。

 ドキュメンタリー映画『牛久 Ushiku』(https://www.ushikufilm.com/)――― 「これがオモテナシかよ」!、と吐き捨てる…。
 《作品解説 在留資格のない人、更新が認められず国外退去を命じられた外国人を“不法滞在者”として強制的に収容している施設が全国に17カ所ある。その一つが茨城県牛久市にある“東日本入国管理センター”、いわゆる『牛久』だ。この施設内には、紛争などにより出身国に帰れず、難民申請をしている人も多くいる。しかし、彼らの声を施設の外に届ける機会はほとんどない。》《本年3月の名古屋入国管理局におけるスリランカ出身女性・ウィシュマさんの死亡事件、“入管法”改正案の国会成立断念など、日本の入国管理行政を巡る闇は深まるばかりだ。》《本作は、厳しい規制を切り抜け、当事者達の了解を得て、撮影されたものである。トーマス・アッシュ監督は“隠し撮りという手法で、面会室で訴える彼らの証言を、記録し続けた命を守るために祖国を後にした者、家族への思いを馳せる者…帰れない現実を抱えた一人一人の実像。》《「まるで刑務所のよう」「これがおもてなしかよ」、口々に驚きの実情を面会室のアクリル板越しに訴える9人の肉声。長期の強制収容や非人間的な扱いで、精神や肉体を蝕まれ、日本という国への信頼や希望を失ってゆく多くの人々。論議を呼ぶ“隠し撮り”で撮影された本映画だが、ここに記録された証言と現実は、果たして無視できるものだろうか。》《世界中から注目された華やかな東京オリンピック開催の影で、露わになる日本のおもてなしの現実偽りの共生。「撮影の制約自体を映画的な形式に用い、観客をその現実に参加せざるをえなくすることで、ドキュメンタリーの力を示した」として、2021年9月の韓国DMZ映画祭でアジア部門最優秀賞を受賞した本作が、いよいよ劇場公開。》


ドキュメンタリー映画『牛久』予告編
 (https://youtu.be/sNGGRt_-_YE

   『●《「人間として扱って欲しい」…ウィシュマさんの遺品である番号が
       振られた青いシャツの写真を示し、人間は数字ではない、と》…
    「周香織氏による、レイバーネットの記事【安田菜津紀さん渾身の
     黒板解説〜TBS「サンデーモーニング」でウィシュマ事件】…。
     望月衣塑子記者による、東京新聞の記事【ウィシュマさん死亡問題の
     入管開示資料 15113枚全て黒塗り 遺族「ごまかさないで」】」

   『●《人道上の対応》? 《ウィシュマンさんの名誉や尊厳の観点》から
      同席拒否? ➙《遺族は弁護士の同席を強く希望して》るんだよ!
   『●武田砂鉄さん《忘却に加担するのか、しっかり掘り返して問うのか、
     メディアが問われている。またいつもの感じでやっているの…》
    「「入管がウィシュマさんを見殺しに」《人命軽視》、15113
     すべて黒塗り隠蔽体質》…もう、滅茶苦茶だ」
    【「入管がウィシュマさんを見殺しに」代理人弁護士が語る人命軽視、
     隠蔽体質】…《スリランカ国籍のウィシュマ・サンダマリさん
     (当時33)が、名古屋出入国在留管理局の施設で亡くなった問題は、
     わが国の入管体制のずさんさを浮き彫りにした。過去にも同種の事案が
     起きていながら、なぜ悲劇は繰り返されるのか。遺族側の代理人である
     指宿昭一弁護士に聞いた》

   『●古川禎久法相「捜査機関で死因含め、適正な捜査が行われる」はホント
       なのか? ウィシュマさん事件で入管幹部らを殺人容疑で刑事告訴

 名古屋入管での悲惨なウィシュマさん〝殺人〟事件。
 そして、デモクラシータイムスの映像資料【技能実習生が妊娠すると 日本の闇【竹信美恵子の信じられないホントの話】20211102】(https://www.youtube.com/watch?v=NiBA5rc1ItM)…こんな国・ニッポン、恥ずかしくてしょうがない。いつしか、外国人労働者からも見放された、哀れなニッポンに成り下がるに違いない…。このまま自公お維コミが目指す社会でいい訳がない。

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202202010000177.html

コラム
政界地獄耳
2022年2月1日10時17分
映画「牛久」に見る入管の実態

★「牛久」をご存じだろうか。もちろん茨城県牛久市であるのだが、今回はその牛久にある、全国に17カ所ある東日本入国管理センターを描いたドキュメンタリー映画のタイトルだ。そこに収容された人々の証言から日本の入管収容所の実態が描かれる。東京では今月26日から公開される。監督はアメリカ出身のトーマス・アッシュ。日本の法律は在留資格がない人や難民、更新が認められず国外退去を命じられた外国人を「不法滞在者」として強制的に収容している。人権無視などの実態が初めてさらされたということになる。昨年も「東京クルド」というクルド人難民を描くドキュメンタリーがあったが、この映画は入管の収容実態が明らかになる

★映画は施設の厳しい規制の中、収容されている内部の状況を当事者たちの了解を得て、面会室での隠し撮りも含めてこれが入管の実態かと思わせる目を覆うシーンもある。医療を受けることもままならず、日本語ができても難民申請しても日本人と結婚していても、犯罪者でないのに彼らは非人間的に扱われる日本に期待し信頼し、日本が好きだが彼らから語られる胸を突く言葉にこれが日本の国際化、ダイバーシティ、共生社会の実態なのかと思わざるを得ない。

★収容者は入管にとって模範的な態度をとり条件を満たすと仮放免を受け施設の外に数週間でることができるが、指定の県外に移動してはいけない、住民票がないから生活保護、健康保険が受けられず医者にかかれば10割負担になるだが働いてはいけないから収入はない。その繰り返しだ。映画後半、国会でこの問題が予算委員会の議題になるシーンがあるが、政府はまじめに対応しない。昨年12月1日現在、牛久には18人が収容されているが、20年以降仮放免が急増したのは皮肉にも新型コロナのクラスター防止のためだ。(K)※敬称略
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