お盆に何もしない私に代わり、妹の初盆行事をおこなってくれた友人。
丁寧に妹の魂を招待し、慰め、饗応して16日に送り出したと知らせてきた。
妹ははたして自分が死んだことを判っているだろうか。
冥界とやらにかえっていったのだろうか。
その冥界に妹は永遠にそんざいするというのだろうか。
そんな設定はイヤ。かわいそうだ。
この世にうまれ、病を得ても、友や仲間を得、自分の意思で生き抜き、それなりの人生を送ったとおもう。
意に反して突然命を失ったのは残念であり、かわいそうだが、亡くなった後になぜ、冥界などというところにいるという設定にしたがるのだろう。
冥界とは暗い印象の世界ではないか。なぜ人はそんなろくでもない世界をでっち上げ、永遠にそこでさまようようなことを考え、信じるのだろう。
なくなった人や、遠い祖先を忘れないというだけでいいではないか。
そのためにお祭をするのなら、明るく楽しいのがいい。
特に永遠に生きるって、すごく欲張りで、むごいとおもうが。
死んで焼いて、分解されて、原子にかえる。それでいいとおもっていないのだろうか。
そう思いつつ今年のお盆はなにかしら、濃い感じのするお盆であった。