写真ざんまい!デジタルざんまい!

写真やカメラ、そしてパソコンやデジタル機器などについて勝手気儘に綴るページです。

私のお気に入りのレンズ(その6)

2005年03月27日 | レンズ
キャノン EF135mm F2.8(ソフトフォーカス機構付き)



ソフトフォーカス機構付の中望遠レンズです。
ソフト目盛りと絞りで「球面収差」(※)をコントロールしてソフトの度合いを変えることができます。
勿論、目盛りが0の時は通常のレンズ同様にシャープな写りをします。
ソフトフォーカスは隠し味的に使うと綺麗に撮れますが、乱用するとある意味で嫌味な写真になることもありますので注意が必要です。
ただ、写真は感性の産物ですからこうしなくてはいけない!というものでもないのですが・・・

※球面収差は、画面中心から現れ、そのレンズの性格を決める重要な収差です。 
 光線が点に結像せず、少し丸く広がり円に結像してしまいます。
 レンズが球面であるから発生してしまうのでこう呼ばれ、ソフトフォーカスレンズは
 この球面収差を利用したものです。


作例1 薔薇(モナリザ) ソフト目盛り2 絞りf/5.0(中間リング使用)



花びらの周りに、滲んだようなソフト効果が表れています。
球面収差は絞ると改善されるため、f/2.8~f4.0ではソフト目盛りは1、f/4.5以上ではソフト目盛りを2、というのを基準にして撮影する場合が多いです。
勿論、被写体の大きさや表現の意図によって、この条件は微妙に変わりますので、いろいろな組み合わせで撮影しておくのがベターですね。


作例2 薔薇(モナリザ) ソフト目盛り0 絞りf/5.0(中間リング使用)



上の作例1の写真と比べてもシャープに写っていることがわかります。
このように、通常はシャープに、ソフト効果を演出したい時はシフト目盛りと絞りをコントロールすることによって、ファンタジックな描写を得ることができます。
ソフト効果をより効果的にするには、強調したいものは明るいものを選んで、背景は暗めなものを選ぶといいですね。

この薔薇の花は「モナリザ」といい、1980年にドイツで作出されたものです。
薔薇は種類が多いので、区別するのが大変です。


作例3 薔薇と蜻蛉 ソフト目盛り0 絞りf/4.5(中間リング使用)



このレンズは設計が古く、最短撮影距離が1.3mと長めとなっていることが欠点の一つですが、中間リングを噛ませるとマクロレンズのように近接撮影が可能です。
しかも、このレンズは後ボケが綺麗なことに特徴があり、ご覧のように背景が単純化されて主題を引き立てることができます。
中古市場では結構安価で販売されていますので、「欲しい~」という方はチェックしてみてはいかがですか?

撮影地:茨城県フラワーパーク
撮影機材:キャノンEOS20D EF135㎜f/2.8+エクステンションチューブ(中間リング)

キャノン EF135㎜f/2.8(ソフトフォーカス機構付)

茨城県フラワーパーク
※3月27日現在、サイトは工事中でした。