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「君が代」不起立処分大阪府・市人事委員会不服申立ならびに裁判提訴当該15名によるブログです。

中原教育長の責任追及 10/15府議会教育常任委員会

2013-10-14 18:01:18 | 中原教育長下の大阪の教育

10月15日の大阪府議会教育常任委員会で、自民党酒井豊議員、民主党半田實議員、共産党くち原亮議員が、教科書採択問題、口元チェック問題について中原教育長の責任を厳しく追及しました。それに対する中原教育長の答弁は、責任は教育委員や事務局官吏にあるとし、終始自らの正しさを述べることに一貫しました。下記サイトから観ることができますので、是非ご覧になってください。

大阪府議会HP⇒議会インターネット中継⇒(録画)教育常任委員会⇒10/15下記議員

◆酒井豊(自民党)議員(20:25~教科書採択問題) 

◆半田實(民主党)議員(3:20~中原教育長の資質 56:45~口元チェック問題)

◆くち原(共産党)議員(35:34~口元チェック問題 40.17~教科書採択問題)

 http://www.gikai-web.jp/dvl-osakahu/

 

◆酒井豊議員(自民党)の追及

酒井議員は、教科書採択に至る事実関係を時系列で確認し、中原教育長が5月17日教育委員会会議では教育長の「専権」を承諾しておきながら、6月都教委の実教出版不適切との新聞報道を見て、前提が変わったからと教育長の「専権」を否定する考えを持ったと言うが、教育委員会に諮ることなく教育長「専権」として7月9日「大阪府教育委員会の見解」をメール発信したことは問題ではないかと追及しました。陰山教育委員長もそのことについては困ったことになったと思ったと答弁しています。

さらに、酒井議員は中原教育長が「専権」がないという判断に立ったと言うなら、教育委員の方々に相談しなければならなかったと指摘しました。しかし、中原教育長は、終始教科書を見ていなかった責任は「教育委員」と「事務局官吏」にあり、それを今回自分が「正しく」是正したので、来年以降は「正しく」できるようになったのだと、答弁しました。

◎中原教育長答弁の一コマ◎

私は、事務局の担当に「問題になるような教科書はないですね」と確認したんです。ないですって言われたから、5月17日の会議で教育長「専権」を了承したんです。確認していなかったら、それは私の責任を問われても仕方がないですが、私は確認をしているんです、それなのにそれが問題にされるようなら私は教育長は辞めます。

☆感想

中原教育長の、自分には全く責任がなく、責任は教育委員や事務局の官吏にある、むしろ自分がこれまでの教育委員会の誤りを是正したとの主張はあまりにも我田引水の論であると思います。日頃から、「権限と責任」を主張している中原教育長ですが、教育委員の一人として責任、事務局のトップしての教育長の責任、そのことについては一言も触れませんでした。すべては教育委員と官吏の責任で自分には一切責任はない、それどころか、これまでの誤謬を是正したかのような発言に、質問した半田議員も半ば呆れ果て、最後には、まるで子どもを諭すかのような論調であったのもの肯けます。また、辞任する云々を軽々しく口にするのも公職の責任を自覚していない表れであると感じました。

◆半田議員(民主党)の追及

半田議員は、教育長の資質を問うとして、まず中原教育長が和泉高校校長時代の勤務状況を問題にしました。入試業務の時に学校にいなかったこと、本来年休を取るべきところでも取っていなかったこと、また、普段の業務においても学校現場から離れることが多かったこと等々実態を指摘し、校長としての適格性に欠けているのはなかったかと主張しました。

また、中原教育長が、大阪市の有識者会議等で教員や教育委員を誹謗するような発言をしていることも問題としました。それに対し中原教育長は、一般論を言ったまでと答弁しました。半田議員は校長時代の勤務実態についてはあまりにも疑問を持たざるを得ない状況であるので、出張伺いと復命書の提出を求めるとのことでした。これに対する中原教育長は、事実の本質を見ず、うわべだけを見る、こういう発言が行政を萎縮させる…に始まり、自分がいかに校長時代に能力を発揮し周囲もそれを認める成果を上げたかについて主張に終始し、ことなかれで済まそうとする悪しき慣習を是正していくことが教育長としての自分の仕事だと答弁しました。

また、最後の質問で、「口元チェック」問題を取り上げました。半田議員は「君が代」は歴史認識からして歌えない人がいるのは当然のことで、それを口元チェックまでするのは行き過ぎであるとことを指摘しました。

教育委員の任命、授業アンケートの外部委託の問題等について知事質問を要請しました。

 ◎中原教育長答弁の一コマ◎

事実の中身の本質を探らずに、うわべだけを見てご批判なさる、こういうことが教育行政で働く人を萎縮させることになるのだと思います。

入試業務については、教頭からも今までここまで丁寧にやった校長はいないと言われています。

私が作った和泉高校のグルーバル学科の倍率はあがっています。

批判は失当であって、前例通りにやっていれば怒られない、それではこれからの日本ではできないのです。

☆感想

中原教育長は自分の能力や成果をことさら主張しますが、おそらくそれは彼の正直な思いなのでしょう。しかし、彼がよくいう「責任と権限」において教育長としての責任感についてはまったく自覚がないように思います。このこと一つを取っても、半田議員が指摘する教育長の資質としても最も大事な「責任感」が欠如しているように思えます。

◆くち原議員(共産党)の追及

くち原議員は、教科書採択問題、口元チェック通知は、教育への権力介入を許すものだと主張しました。それに対して中原教育長は、「口元チェック」はマスコミが作った造語であり、府教委の姿勢はなんらな変わっていない、そして「気持ち悪い、エキセントリックな」ことはやりたくないが、4月に府民から司会をやっていた先生が「君が代」を歌っていないと指摘を受けたとき、私はその先生に助け舟を出そうとしたが、歌えないとはっきり言われた、条例に賛成した府民の声を無視することを言われたのではやらざるを得なかったと答弁しました。

また、教科書採択問題については、維新の会が学校に圧力をかけたことを後押ししたわけではない、教育委員会は政治から中立だとまことしやかに言われているが、教育委員会をまるで「無菌室」として扱い外部のことを一切聞かない印象があるがそれこそが問題と答弁しました。議員が学校に行って先生と議論するのは一向にかまわないと考えていると答弁しました。

さらに、中原教育長は、教育行政と政治的中立の問題として以下のような陰山委員長批判にまで答弁は及びました。

実教出版教科書補完教材に、最初「表現の自由」を入れようとしたところ、陰山委員長からは「維新の申し入れを受けられなかった、不採択にできなかったから、維新に花を持たせてバランスを取りたいんよ、」と言われました。簡単にしろこれが政治的活動なんじゃないですか。ことなかれ主義で間の意見を聞いてが政治的中立だと勘違いしている

◎中原教育長答弁の一コマ

補完教材に「表現の自由」を入れようと陰山委員長に相談したら、「不採択にできなかったから維新に花を持たせよう」と言われました。政治的中立と言ってそんなバランス感覚を取ろうとする陰山委員長こそが問題なんです。小河議員からは「あなたにそこまでの理念があるなら、維新の会が何か言ってくるのなら、一緒に戦おう」と言ってもらいました。 

☆感想

中原教育長は議会制民主主義の前提として、「府民が賛成した条例」を厳守するのは当然であるかのように言いますが、府民が条例に賛成したわけではありません。また、同じく採択途中であっても維新の会議員が校長と議論するのはなんら問題はないと答弁しています。なぜ、教育への政治や権力の介入が問題となるのか?おそらく彼に言わせれば議論しているだけと言うことになるのでしょう。民主主義社会においても紛れもなく権力関係はあります。ところが彼の議論を聞いていると、まったくフラットなところでおおいに議論すればいいというように聞こえます。権力を制約する様々な理念や法律の必要性が理解されていないのであれば、ふと、憲法の存在意義すらもご理解されていないのではと、そんな気がしました。

 


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