11月26日、大阪地裁で中山誠一裁判長は訴えを全面棄却する不当判決を出しました。皆さんにご支援いただきましたが、全く残念な結果でした。
判決文はまだ、丁寧に読めていませんが、行政べったりのひどい判決だと思います。判決からずいぶん時間が経ってしまいました。報告が遅くなって申し訳ありません。
私達は「意向確認」をクローズアップして取り上げてきましたが、「職務命令が適法だから、まだ出てもいない将来の職務命令に従うかどうかを告白させても適法」というのはあまりに乱暴な論法です。
また、2018年7月の最高裁判決を大幅に援用して、再任用の合否について府教委に大幅な裁量権を認め、最高裁判例当時からの社会情勢の変化、総務副大臣通知の意味などについては一顧だにしていません。99.8%の採用であっても、原則全員を合格させる運用が確立されていたとは言えないとしています。
さらに、我々の主張していた意向確認の文言変更の意味合いを、全く無視して、府教委が後付けで主張した虚偽の理由を全面的に支持し、府教委でさえも主張していない形で平等原則違反の主張を切り捨てています。文言の変更が、意向確認の回答に影響を与える筋合いのものではないなどと、私以降の不起立者の陳述書などを無視して平等原則違反はないと結論づけているのです。無茶苦茶です。
全体としては、2018最高判決の枠組みが維持されているということで、広い裁量権を認め、誰を採用し、誰を不採用としても自由だとばかりに、こちらが主張していた意向確認の違憲性・違法性など、ろくに検討もせずにバッサリ切り捨てた印象です。司法は腐りきっていると、再認識させられました。
今後、控訴に向けて、しっかり準備を進めたいと思います。ご意見など、頂けましたら幸いです。