Snapeの英語指南

英語長文対策、英語速読法、英語学習法、高校生、中学生、社会人の英語学習に役立つヒントを紹介。

易しすぎる!英語の数字の読み方

2009-12-09 11:10:53 | 英語の読み方

次の数字を英語で読んでみたまえ。

 

1)     10,000 yen  (日本語では、  1万円)

2)   100,000 yen  (日本語では、10万円)

中学生、高校生で上記の数字を即座に英語で言える生徒は少ない。なぜか。それは、英語が、日本語に比べて、数の表現体系が実は呆れるくらい簡単であることを知らないせいである。日本語のほうが実は非常にわかりにくい数の表現体系を有しているのだ。そしてそれに慣れているために、英語ならなおさら難しいものだと思いこんでいるためである。

話を具体的にしよう。

               10 yen   (ten)

             100 yen  (one hundred)

           1,000 yen (one thousand)

ここまでは中学生でも言えるはずである。そして、ここまで言えれば、かなりのケタまで言えることになるのである。というのは、コンマで区切って、算用数字のまま読めばいいからだ。単純すぎて拍子抜けするくらいだ。

            10,000 yen               ( ten   thousand  yen

          100,000 yen   ( one hundred   thousand  yen

           1,000,000 yen (million = 1,000 x 1,000 )

1,000 yen x 1,000 = one million  yen (千円札が千枚で、百万円と考えてほしい)

● million  ミリオン 「百万」 について

「ミリオンセラー」というのは、本などで、100万部売れた場合に冠せられる言葉である。"millionaire"「ミリオネア」 というのは大金持ちと言う意味で、「百万ドルの夜景」といったような言い回しも同じ発想からきている。日本人の「数概念」には、百万が”千掛ける千”という観念が欠如しているが、欧米の数概念には、1,000 x 1,000 = million というシステマチックな観念がちゃんとある。

それでは、 million から上のケタを見ていこう。

            1,000,000 yen (million)

           10,000,000 yen ( ten million) 頭の2ケタを読み、そのあとがmillion である。 (一千万円)

         100,000,000 yen ( hundred million) 頭の3ケタを読み、そのあとが million である。(一億円)

       1,000,000,000 yen ( billion = 1,000 x 1,000 x 1,000  = 十億円)

● billion  ビリオン 「10億」 について

1,000 x 1,000                        が、 million だった。

1,000 x 1,000 x 1,000              が、 billion である。

     次が、トリリオン 「兆」である。

1,000 x 1,000 x 1,000 x 1,000 が、 trillion である。

 

非常に規則的なケタ上がりでシステマチックである。そのため覚えやすい。ここでも、日本語では体系的な規則性に欠けるきらいがある。たとえば、千、百万、十億、兆と並べて、それらが等比数列であることがすぐにわかる日本人がどれだけいるか。英語ではこの4つは以下のようになる。

thousand   ( 1,000 ) 千

million       ( 1,000 x 1,000 ) 百万

billion        ( 1,000 x 1,000 x 1,000 ) 十億

trillion       ( 1,000 x 1,000 x 1,000 x 1,000 ) 一兆

このように、3ケタずつ上がっていくので、その間は、ten ~、 hundred  ~ でつないでいけばよい。

      thousand   ( 1,000 ) 千

 10, thousand 一万

100, thousand 十万

 

       million       ( 1,000 x 1,000 ) 百万

  10, million 一千万

100, million 一億

 

       billion        ( 1,000 x 1,000 x 1,000 ) 十億

  10, billion 百億

100, billion 千憶

 

       trillion       ( 1,000 x 1,000 x 1,000 x 1,000 ) 兆

  10, trillion 十兆

100, trillion 百兆

 

欧米の数体系は、3ケタ区切り 

以上、英語の、というか、欧米の数の表現方法を見てきたが、重要な点は、3ケタ区切りということだ。そして、算用数字の表記も3ケタ区切りなので、言葉と数字が一致しているのだ。あらためて見てほしい。

1

10

100

 

1,000     (1,000 ) =   thousand

10,000

100,000

 

1,000,000     (1,000 x 1,000 ) =   million

10,000,000

100,000,000

 

1,000,000,000    (1,000 x 1,000 x 1,000 ) =   billion

 

日本語の数体系は、4ケタ区切り

それに対して、日本語の数表現では、以下のように、実は4ケタ区切りでできているのだ。これはこれで規則的でシステマチックとも言える。しかし、大きな問題がある。以下は、日本語の数表現に従って表記した4ケタ区切りの算用数字である。(このケタ区切りは実際には使用されていないので注意されたい)

1   一

10   十

100   百 

1000   千

 

1,0000 一万 (1 万) ここから、「万」が4ケタ続く。

10,0000 十万 (10 万)

100,0000 百万  (100 万)

1000,0000 千万  (1000 万)

 

1,0000,0000 一億 (1 億) ここから、「億」が4ケタ続く。

10,0000,0000 十億 (10 億)

100,0000,0000 百億 (100 億)

1000,0000,0000 千憶 (1000 億)

 

1,0000,0000,0000 兆 (1 兆)ここから同様に「兆」が4ケタ続く。

さて、ここまで見てきて気がついたひともいるだろうが、今日の日本語では、算用数字も当たり前のように取り入れているが、算用数字の表記は3ケタ区切りである。しかし、日本語の数表現は4ケタ区切りのままなのである。そこで、算用数字のケタ区切りと、日本語の数表現 のケタ区切りとの不一致が生じる。 しかし、われわれ日本人はこの不一致、不整合を解決して一本化することなく、日本文化の宿命として受け入れているのである。これは正に"二"本文化と呼べるだろう。同様の二元性は、日本のキーボードの半角と全角の両用にも見られる。欧米には全角はなく、半角だけである。日本人はあらゆるところで複雑なことを背負い込んでいるのである。

100,000

日本語を学んでいる外国人には、これが "10"万円であることはとても理解できないのだ。たしかに、どこを見ても "10" は見当たらないではないか。

 


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