映画でも本でも、英語というとフィクションや小説を思い浮かべるひとがほとんどだ。映画というとファンタジーでも、アクションでも、ロマンスでも、フィクションがほとんどだろうし、英語のペーパ-バックというと、やはり小説が大半を占めるだろう。たしかに小説などのフィクションのジャンルは読者を楽しませるのが目的であるから、それなりに読者を惹きつけるようにできている。
しかし、である。小説やフィクションは語学の勉強にとって最良の教材かどうかは疑問であると常々私は思っている。私が英語の文章教材としてまず頭に思い浮かべるのは、時事ニュース(新聞、ネット)である。次にインターネットの英語サイト、次に科学系英語(新聞、雑誌、ネット)、そして最後に、小説である。この順になる根拠を以下に挙げよう。
1) 面白いこと、興味を惹くこと
この点では、すべての教材はだれかにとっては面白いものである可能性があるだろう。ただし、フィクションの小説はたしかに娯楽として人気がある。しかし、ノンフィクションに入る科学ものや歴史ものが面白いというひともけっこういるわけであるから、この基準に関して、小説がトップであるとは必ずしも言えない。
2) 手に入れやすいこと、費用が安価であること
英語の小説、特にペーパーバックは、日本語の本に比べてたしかに安いと言える。しかし、ネットで得られる時事ニュースはタダ同然で、いつでも最新のものがいくらでも飛び込んでくる。蛇口をひねって出てくる水よりも安いと言える。また、ノンフィクション系の英語の本もペーパーバックでけっこう安く手に入るので、ここでもフィクション、小説がトップに挙がってくることにはならない。
3) 文章、文が短いこと、難しい語が少ないこと、文が難しくないこと
この点に関しては、時事ニュースがいちばんであろう。小説よりは新聞記事のほうが短いだろう。また、作家やジャンルにもよるが、小説の文は読者を惹きつけるためにレトリック、仕掛け、暗示的表現、省略が多く、ある意味で読みにくく、意味が取りにくく、わかりにくい。逆にいうと、そういうヒネリによって作家は読者を楽しませているのであって、それこそが作家の本領なのだ。ノンフィクション系、特に科学系の英語は、そういったヒネリがほとんど無いので、科学的な語彙に慣れさえすれば、すいすい読めることが多い。
たとえば、小説ではたいてい会話文が出てくる。そして、会話文の箇所はふつう文も短いので特に易しいと思っている人も多い。ところが、必ずしもそうではないのだ。省略やヒネリが多用されているので、上滑りな理解で読み進んでいると話がわからなくなってしまうのだ。こういった盲点に気がつかないで英語の小説を読んでいるひとがけっこう多い。
4) 予備知識が援用できること、種類が豊富であること
時事ニュースの場合は特に他の情報チャンネル(TV、ラジオ、ネット、口コミ)からの同内容の情報があふれているので、英語でも内容がつかみやすい。さらに、映像、画像などによって理解が助けられていることも多い。また、時事ニュースでは時々刻々と新しいものが出てくるので、自分の興味のあるものだけを選ぶことができる。
予備知識とは言えないかもしれないが、英語の小説を、先に日本語の翻訳で読んでおいてから、取り組むという方法もある。特に惚れ込んだ作品の場合は、ぜひお勧めしたい方法だ。多少費用が割高になるが、気に入ったものならば惜しくはないだろう。
ノンフィクション系の英語の場合も、すでに持っている知識に助けられて、たとえば、火星の水についての記事、マルコポーロについての記事を読むこともできる。そういった系統の情報は書籍でもネット記事でも手に入る。書籍ならば、やはり アマゾンドットコムで探すのがいちばんだろう。アマゾンでは、最初の数ページをネット上で見せてもらえるので、難易度もある程度チェックできる。
以上、自分の経験をふまえて、小説以外のジャンルの英語のメリットを挙げてきた。ノンフィクションとしては、上に挙げてきたような科学系、歴史系以外にもいろいろある。ハウツーもの、伝記もの、趣味のもの、旅行ガイド 等々。
私自身、小説も好きだが、ノンフィクションの科学系も好きでよく読む。科学系は小説より難しそうに思え、とっつきにくいイメージがあるようだが、実際は小説よりも読みやすい。もちろん自分が興味を持っているテーマのものを選ぶべきだろう。UFOでもいい、アリの生態でもいい、肥満の原因についてでもいい、環境問題でもいい。頭の中の日本語の科学知識が徐々に英語に変換されていくのを感じるはずだ。
しかし、である。小説やフィクションは語学の勉強にとって最良の教材かどうかは疑問であると常々私は思っている。私が英語の文章教材としてまず頭に思い浮かべるのは、時事ニュース(新聞、ネット)である。次にインターネットの英語サイト、次に科学系英語(新聞、雑誌、ネット)、そして最後に、小説である。この順になる根拠を以下に挙げよう。
1) 面白いこと、興味を惹くこと
この点では、すべての教材はだれかにとっては面白いものである可能性があるだろう。ただし、フィクションの小説はたしかに娯楽として人気がある。しかし、ノンフィクションに入る科学ものや歴史ものが面白いというひともけっこういるわけであるから、この基準に関して、小説がトップであるとは必ずしも言えない。
2) 手に入れやすいこと、費用が安価であること
英語の小説、特にペーパーバックは、日本語の本に比べてたしかに安いと言える。しかし、ネットで得られる時事ニュースはタダ同然で、いつでも最新のものがいくらでも飛び込んでくる。蛇口をひねって出てくる水よりも安いと言える。また、ノンフィクション系の英語の本もペーパーバックでけっこう安く手に入るので、ここでもフィクション、小説がトップに挙がってくることにはならない。
3) 文章、文が短いこと、難しい語が少ないこと、文が難しくないこと
この点に関しては、時事ニュースがいちばんであろう。小説よりは新聞記事のほうが短いだろう。また、作家やジャンルにもよるが、小説の文は読者を惹きつけるためにレトリック、仕掛け、暗示的表現、省略が多く、ある意味で読みにくく、意味が取りにくく、わかりにくい。逆にいうと、そういうヒネリによって作家は読者を楽しませているのであって、それこそが作家の本領なのだ。ノンフィクション系、特に科学系の英語は、そういったヒネリがほとんど無いので、科学的な語彙に慣れさえすれば、すいすい読めることが多い。
たとえば、小説ではたいてい会話文が出てくる。そして、会話文の箇所はふつう文も短いので特に易しいと思っている人も多い。ところが、必ずしもそうではないのだ。省略やヒネリが多用されているので、上滑りな理解で読み進んでいると話がわからなくなってしまうのだ。こういった盲点に気がつかないで英語の小説を読んでいるひとがけっこう多い。
4) 予備知識が援用できること、種類が豊富であること
時事ニュースの場合は特に他の情報チャンネル(TV、ラジオ、ネット、口コミ)からの同内容の情報があふれているので、英語でも内容がつかみやすい。さらに、映像、画像などによって理解が助けられていることも多い。また、時事ニュースでは時々刻々と新しいものが出てくるので、自分の興味のあるものだけを選ぶことができる。
予備知識とは言えないかもしれないが、英語の小説を、先に日本語の翻訳で読んでおいてから、取り組むという方法もある。特に惚れ込んだ作品の場合は、ぜひお勧めしたい方法だ。多少費用が割高になるが、気に入ったものならば惜しくはないだろう。
ノンフィクション系の英語の場合も、すでに持っている知識に助けられて、たとえば、火星の水についての記事、マルコポーロについての記事を読むこともできる。そういった系統の情報は書籍でもネット記事でも手に入る。書籍ならば、やはり アマゾンドットコムで探すのがいちばんだろう。アマゾンでは、最初の数ページをネット上で見せてもらえるので、難易度もある程度チェックできる。
以上、自分の経験をふまえて、小説以外のジャンルの英語のメリットを挙げてきた。ノンフィクションとしては、上に挙げてきたような科学系、歴史系以外にもいろいろある。ハウツーもの、伝記もの、趣味のもの、旅行ガイド 等々。
私自身、小説も好きだが、ノンフィクションの科学系も好きでよく読む。科学系は小説より難しそうに思え、とっつきにくいイメージがあるようだが、実際は小説よりも読みやすい。もちろん自分が興味を持っているテーマのものを選ぶべきだろう。UFOでもいい、アリの生態でもいい、肥満の原因についてでもいい、環境問題でもいい。頭の中の日本語の科学知識が徐々に英語に変換されていくのを感じるはずだ。