Snapeの英語指南

英語長文対策、英語速読法、英語学習法、高校生、中学生、社会人の英語学習に役立つヒントを紹介。

「フォークス・オーバー・ナイブズ」 の衝撃

2013-12-12 23:38:26 | 現代時評

「フォークス・オーバー・ナイブズ」 の衝撃

“フォーク(食事)は、ナイフ(メス)を征する”

牛乳を飲むと骨がもろくなる?
動物性の栄養素はガンを促進する!?

YouTube での予告編

半数の国民が何らかの薬を常用し、3人に1人が糖尿病を発症、毎年100万人が心臓疾患とガンで命を落とすと言われているアメリカ。結果としての医療費の増大が社会問題となり、ダイエットが注目を浴びる一方で、原因のほうは放置されたままになっていた。しかし、動物性食品こそが不健康の原因だと唱えるこの映画は、問題の本質を明らかにし、多くの人々の支持を得て全米で大ヒットを記録することになった。

 

卵や乳製品を含む、一切の動物性食品を食べない菜食主義はビーガン(vegan)と呼ばれ、最近ではクリントン元大統領が実践していることで話題となっている。クリントン元大統領はエセルスティン博士の著作に影響を受け、助言をもらってビーガンを始めたと言われる。また、ポール・マッカートニー、マドンナ、ナタリー・ポートマンなど、多くのセレブ、有名人もビーガンを実践しており、幅広い人々に支持を広げている。そのきっかけとなったのが、本作で紹介されているキャンベル、エセルスティン両博士の研究だ。

 

 

 

 

 

 

本作には実際に菜食主義を実践して、病から立ち直った多くの実例が紹介されている。それと同時に、菜食を阻む見えない力についても言及している。菜食主義は極端だという偏見、加工食品に偏った手軽な食生活。食品業界の利権が優先される学校での食事プラン。肉を食べないと力が出ないという思い込みなど、日常に潜む問題点に警鐘を鳴らす。見れば自分の食生活を見直すきっかけになるはずだ。食(フォーク)はメス(ナイフ)を征するという事実を明らかにする衝撃作である。

このドキュメンタリー映画の内容:

アメリカでは1940年代から、“完全食品”として推奨されてきた牛乳。酪農業を営む家で少年時代を送っていたキャンベル博士(左)も、これを当然として疑わなかった。「カルシウムの補給に牛乳を!」「牛乳には子どもの成長、健康な生活に必要な栄養が充実!」などといった政府と乳業・酪農産業による実に巧妙なプロパガンダは大きな成功を収めてきた。これは戦後の日本でもそのまま踏襲されて今日に至っている。日本の親が子供に牛乳を飲ませるのはこの洗脳(牛乳浸け)の結果である。

あるとき、キャンベル博士は動物性タンパク質とガンの関係に気づき、どの食物が何の病気の原因となるかを調べる大規模な調査に乗り出す。それは「ザ・チャイナ・スタディ」として結実する。

    

 

一方、外科医としての実績を積んでいたエセルスティン博士(右)は、いくら手術で患者を治しても、これから病気になる患者はけっして減らないという現実にジレンマを抱いていた。

栄養学と外科の世界的権威であるこの二人の博士が到達した結論は、動物と加工食品を食べず、菜食の実践で病は防げるということ。そして多くの生活習慣病を治療することも可能だということ。

両博士の考えに目を開かれたリー・フルカーソン監督は、膨大なインタビューと科学的検証を通じて、”食”の常識に鋭く切り込む。薬漬けの日々を送る男女や、回復が見込めない心疾患だと診断された患者たち。彼らに現れた変化を知った監督は自らも菜食に挑み、驚くべき効果を目の当たりにする!

加工食品に偏った手軽な食生活。食品業界の利権が優先される学校での食事プラン。肉を食べないと力が出ないという思い込みなど、日常に潜む問題点に警鐘を鳴らし、食(フォーク)はメス(ナイフ)を征するという事実を明らかにする問題作である。

 

 

●コメントファイル:James Cameron on USS Hue City (CG-66) 2010-01-27.jpg
「この映画を見て、すぐにキッチンの動物性食品を片づけた。以来5ヶ月半の間、ずっと菜食を続けている」・・・ジェームズ・キャメロン監督(「ターミネイター」「ランボー」「タイタニック」「アバター」等)

 

 

 

 

 

 

  

出演:コリン・キャンベル博士(著書『葬られた「第二のマクガバン報告」』グスコー出版
コールドウェル・エセルスティン博士(著書『心臓病は食生活で治す』角川学芸出版)

ニール・バーナード医師/パム・ホッパー博士/他

監督:リー・フルカーソン
製作総指揮:ブライアン・ウェンデル
字幕翻訳:柏野文映
提供:メダリオンメディア
配給:ユナイテッドピープル
96分/カラー/英語/アメリカ/2011年

 

■■■■■■■■ 引用ここまで ■■■■■■■■  

この映画は劇場公開されていない。おそらく決して劇場公開されることがない映画である。こういうところに真実がある。心あるごく一部の人々が自主上映しているようだ。乳業・酪農業界や食肉業界がもっとも恐れるドキュメンタリー映画である。この勇気ある監督と、ユナイテッド・ピープルというこのマイナーではあるが良心的な映画会社に拍手をおくりたい。観ると、どうしても人に薦めたくなるDVDである。実際、“真実”はひとの生死や寿命まで左右することがある。

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amazon での評価

◆ 最も参考になったカスタマーレビュー
 
16 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 
By アマゾン太郎トップ500レビュアー VINE メンバー
Amazon.co.jpで購入済み
ハードカバー3冊にもなる「葬られた第二のマクバガン報告」という本があります。
その本、人に勧めるにはちょっと負担になります。お金もかかるしね。
だったら、このDVDを見てもらったほうが、一目瞭然です。著書をうまくまとめてくれています。
なぜ菜食であるべきなのか。
そして、こんなに即効性のある医療はない、ということ。
日本人の中高年が7~8割そうだという、EDについても詳しく述べられています。
EDは、EDだけが問題なのではなく、心臓病発生前のサインであるということです。
若者もファーストフードに浸っている世代なので、実は少子化もこれとかかわりがある?とまで思ってしまいました。
 ベジタリアンに懐疑的な家族や友達を誘ってホームパーティを兼ねたプライベートな視聴にいいと思います。
 
27 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 
5つ星のうち 5.0   栄養学と医学の真実がついに日本上陸 2013/2/12
Amazon.co.jpで購入済み
「映画「アバター」の監督である映画界の巨匠、ジェームズ・キャメロン監督は、この映画を見るとただちにキッチンへ行き、植物性食品以外の食べ物をすべて捨てたそうです。」(SHR NEWSLETTER NO56 1ページ、超健康革命の会発行)
牛乳が有害であり、牛肉が有害であることがよく分かります。キャンベル博士の著書、「葬られた第二のマクガバン報告」クスコー出版やエセルスティン博士の著書「心臓病は食生活で治す」角川学芸出版 を読みましょう。ついでに、イギリスの地質学者プラント博士の「乳がんと牛乳」径書房も参考になります。アメリカ上院栄養問題特別委員会レポート(通称 マクガバンレポート)の抄訳「いまの食生活では早死にする」今村光一著 株式会社 経済界 発行 も参考になります。真実を明らかにしようとする皆さんの努力には脱帽します。さすがです。人類の叡智は、次の時代を切り開くのでしょうね。
 
12 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 
5つ星のうち 5.0   体は食べたものでできている2013/5/20
By ゆじ
菜食主義は極端だ。に対して
アメリカでは年間50万人(肉食中心)が胸を切り開かれ生きたまま心臓を露出させ、
大腿部を切り開かれ血管を抜き取り、それを心臓に移植するという経験をする。
これこそ、極端だ。

全くそのとおりだとおもいます。
今まで教わってきたこと、正しいと信じさせられてきたことを、ただ鵜呑みにするのではなくて
もっと自分で調べて考えて判断していくことがひつようなのだと思います。

自分の体ですから、自分で責任を持つ事。そして
私たちが思っているほど、政府や企業は私たちのことを考えていないのだ。
ということを痛感しました。
  
21 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 
Amazon.co.jpで購入済み
食は薬であるとつくづく思いました。
体に悪そうと思いつつ なぜファーストフードに手が出るのか?
そこに巻き込まれず自分で食を選択できるようになるきっかけになります。
 
9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 
5つ星のうち 5.0   自分の食に責任をもつ2013/4/24
原発事故以来メディア、国の言うことを鵜呑みにしないという姿勢ができつつあり、食に関しても一般常識として流布されている事をそのまま受け取るのではなく自分で考えるというスタイルを持ち始めた折さらに念押しをしてくれた映画です。健康に良いと信じていた事が実は反対の事実。そして今までいかに思惑を持った企業於いては国に食、生き方をコントロールされていたのか、そして自分の食に責任を持ってこなかったツケが余りにも大きいことに今回の原発人災と重ねながら無知は罪、知ることの重要さを痛感しています。そして映画の最後に「私たちは食べるために生きているのではない」というとてもシンプルで重い言葉を噛み締めています。
 
7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 
Amazon.co.jpで購入済み
どんな人も、大人も子供もこの映画を観るべきだと感じました。
ベジタリアンは何か宗教がかっていて気持ち悪い、とか、やりすぎなんじゃない?人間は肉を食わなきゃだめでしょ、とベジタリアンを批判している方が、もし前立腺癌や乳がん、心臓病になってしまい、薬や手術では治せず、ベジタリアンになった時に初めて治った、という経験を持てば、その人は改心するのでしょう。

人間は、そうなった時に初めて現実を見ようとするのです。
だから、いつまでたっても癌も心臓病も肥満もなくならないのです。

もし、今健康な人で、肉のない生活は考えられない、加工食品のない生活は考えられない、と思っている方こそこの映画を視るべきです。
そこには、現実の、説得力のある数字が並び、症例者の証言が並び、医者や化学者の、勇気ある言葉が続きます。

手術より食。

食の改善によって多くの人が救われ、また健康で素晴らしい人生を謳歌することが
できるのです。

この映画を見て、私も食生活を根本から見直そう、と強く思いました。

 

◆ 最近のカスタマーレビュー
 
5つ星のうち 5.0   あなたも羊さんだよ
このDVDを見る前、食肉は健康な身体作りには必要だとしっかり信じて、毎食肉類入れて作ってましたよ。でも、見た後では、肉を全体の5パーセントに激減させました。曾祖母... 続きを読む
投稿日: 8日前 投稿者: くろぽん
 
5つ星のうち 5.0   人間に肉食が不要(もっといえば危険)であることを証明してくれた映像です。
人間にとって、肉食は全く必要ない。さらに人間にとって、肉食は危険でもある。
それを証明してくれています。... 続きを読む
投稿日: 3か月前 投稿者: ももにゃん
 
5つ星のうち 5.0   目から鱗です。
人生変わります!大切な人に真実を伝えて行こうと、決めました!!
投稿日: 4か月前 投稿者: Mixnuts
 
5つ星のうち 3.0   医食同源
食の世界は奥深く・・・ 試行錯誤しながら学ぶ日々です。
何が正しく、個々に合うものなのか・・・... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: もも
 
5つ星のうち 5.0   親子で見るべき内容です
今 食についてもっと真剣に考えるべき時代だなとつくづく思った
「安いから」「簡単だから」 と 安易に考えず よく考えよう・・・
投稿日: 5か月前 投稿者: SARA
 
5つ星のうち 5.0   今、どんな話題映画よりも!!
やっと1年前に英語板を購入してなんとか和訳できないかといろんなところにあたってましたが、値段で断念(>続きを読む
投稿日: 7か月前 投稿者: TSUNE
 
5つ星のうち 5.0   一般に食べているものがいかに危険かわかりました
アメリカの有名な医師の40年間にわたる研究や症例の結果から、見えていることをドキュメンタリーにしているので... 続きを読む
投稿日: 9か月前 投稿者: 北さん
 
5つ星のうち 5.0   食卓の真実がわかる
人がなぜ動物食をするとダメなのかわかるDVD。
食べることの大切さがよくわかる作品です。
投稿日: 9か月前 投稿者: 稲穂

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■■■■■■■■ 以下引用 ■■■■■■■■  

 引用元: http://www.health-station.com/new170.html

アメリカで加速する肉食離れ、菜食への傾倒
シカゴ市長、市民にヴィーガンへの転向を勧める

 

 

今、アメリカで、ヴィーガン(肉や乳製品など動物性食品を一切摂らない菜食主義者)やローフード愛好者が急増している。 そのきっかけとなったのが、栄養学のアインシュタインと呼ばれるアメリカのT・コリン・キャンベル博士の著した、『THE CHINA STUDY(ザ・チャイナ・スタディ)』(邦題『葬られた「第二のマクガバン報告」』)である。

「動物性タンパク質の摂取量を変えるだけで、ガンの成長をONにしたりOFFにしたりすることが可能である」。キャンベル博士はそう指摘し、肉や牛乳の動物性タンパク質がガンや心臓病などさまざまな疾患の引き金になるとし、中国における大規模疫学調査での証左を示している。

アメリカは1971年、ニクソン大統領がガン撲滅を宣言し、禁煙や食事改善によるガン撲滅戦略を国をあげて取り組む。食生活改善の一大ムーブメントは、1975年、米国議会上院のマクガバン議員らによる「健康と食物」についての2年間におよぶ世界的な大規模調査、「マクガバンレポート」が皮切りとなる。

その後、「1日に5皿以上の野菜(350g)と200gの果物の摂取を」という、「5(ファイブ)a day」運動も全米で展開、「低脂肪・高食物繊維」食が勧められた。

 

「不都合な栄養学」、抑圧されるキャンベル博士の主張

マクガバン議員らの偉業は、1982年、キャンベル博士らによる「食物・栄養とガン」レポートで継承、その後、国立がん研のDr.ピアソンが食品の機能性に着目した食品の栄養ピラミッド「デザイナーフーズ計画」を国家プロジェクトとして立ち上げる。

しかし、プロジェクトは道半ばで頓挫、キャンベル博士らの研究成果も米国食肉協会などからの潰しや中傷に遭い、政府の食事指針に反映されることなく葬り去られてしまう。

 

なぜ、キャンベル博士らの研究成果が抑圧されたのか

それが、産業界にとって「不都合な栄養学」であったためだ。「肉や乳製品がガンの引き金になる」というキャンベル博士の主張は、食品・製薬・医薬業界と癒着していた米政府によって故意に抑えられ、それから長らく日の目を見ることはなかった。

 

「真の栄養学」に目覚めるアメリカ人

しかし2005年、アメリカで同書が発刊されるや、その衝撃的な内容に全米で一大センセーションが巻き起こる。肉や乳製品を必須のように摂ることの弊害、野菜や果物の栄養学的価値があらためて見直されることとなった。

これまで隠されていた「真の栄養学」にようやく国民の多くが目覚めたのか。今やシカゴ市長のラーム・エマニュエル氏までもが市民にヴィーガンへの転向を呼びかけているほどだ。そうした背景には高額な医療費負担増で自己破産者が急増しているというアメリカの深刻な現実もある。

もはや、政府と癒着企業による栄養政策のコントロールがきかなくなっているようだ。実際、アメリカでは牛乳の売上げが、この10年最低を更新している。一方で、豆乳をはじめとする植物性のミルク市場が急速に拡大している。

昨年、キャンベル博士らのドキュメンタリー映画「フォークス・オーバー・ナイブズ~いのちを救う食卓革命」が上演され、さらにアメリカで肉食離れ、菜食への傾倒が進んでいる。

■■■■■■■■ 引用ここまで ■■■■■■■■  

日本ではまだまだ菜食主義に対する偏見が根強く、牛乳プロパガンダが支配しているため、一般大衆が目覚めるまでに数十年かかるであろう。日本政府はアメリカ政府の“よい生徒”である。“良い子”ほど牛乳をすすんで飲んで、ほめられる。そして良い子だった人ほど乳がんや前立腺がんになっている。

YouTube での「フォークス・オーバー・ナイブズ」予告編

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タバコと牛乳の関係

2013-12-07 00:44:40 | 現代時評

 

「タバコと牛乳」  ここにも“50年待ちピープル”が・・・

「タバコと牛乳」 ・・・ このタイトルを見て、どう思われたであろうか。この2つにどういう関係が、どういう対比があると感じられたであろうか。  “身体に悪いものと良いもの”?  “牛乳を飲むと肺がんになりにくい”?  “オトナと子ども”?

いずれでもない。   “タバコと牛乳は同じである” と言いたいのである。

 

タバコの害毒

現代のタバコは15世紀にコロンブスが新大陸から持ち帰ったものが起源であるが、その害悪はヨーロッパでは17世紀以前からすでに指摘されている。20世紀半ばになって医学的、統計的なデータに基づいて肺がんとの関係が科学的に裏付けられた。つまり欧米人がタバコを吸い始めてから、それが肺がんの主な原因であるとはっきり知るまでに450年以上かかっている。そしてその因果関係が明らかになっても、いったん産業化して大きな収入源になったものは簡単には崩れ去らない。実際、タバコと肺がんの深い因果関係が明白になっても、タバコの実害が注目されて公共施設やまともなレストランからタバコの煙が消えるようになるまでにすでに50年以上かかっている。それでも今日まだタバコが無くならないのはニコチンのもつ薬物依存性と、大きな税収ゆえの “保護のおかげ” ではなかろうか。国家が違法な依存性薬物の中でニコチンを例外扱いにして薬物依存気質の人間に高い値段で売りつけているわけである。

 

毒物の回避

一つ注意しておきたい。世の中にはニコチン依存症から抜け出せない自分を自己正当化するためにいろいろ理屈をこねくり回し、世間のまともな人々がタバコを嫌うのを、魔女狩りだ!ファシズムだ!とヒステリックに叫ぶ人間がいる。日本を代表するアニメ映画の監督もそのタイプのようだ。ニコチン依存症の恨み節である。ニコチンが人間に叫ばせているのである。

人体に有害なものを遠ざけることじたい結構なことではなかろうか。これはファシズムだろうか?ヒトラーはタバコ嫌いだったそうだが、それはヒトラーが他の点はさておいて、タバコに関しては賢明であったいうことだろう。ヒトラーもまんざら捨てたものではないというだけのことだ。井戸水に水銀が含まれていたら飲まないほうがいいだろう。カビの生えたパンは食べないほうがいいだろう。塩分を摂りすぎると心臓に良くないというのなら、控えたほうがいいだろう。単純なことである。ニコチンががんの元になるというのなら、がんになりたくないひとは避けるだけではないか。

 

牛乳は乳がんの主原因だった

ふむふむ、まあ、タバコはいちおうわかった。じゃ、牛乳は何なんだ?タバコとどこが同じなんだ?

実はどちらもがんの主要な原因なのである。ただ、タバコは “肺がん” の主原因であるが、牛乳は “乳がん” の主原因なのである。厳密に言えば、牛乳に限らず乳製品一般がそうなのである。さらに言えば、女性のみならず、乳製品は男性の前立腺がんの主原因とも考えられているのだ。この根拠については別ページに詳述している。→ 「牛乳と乳がん・前立腺がん」

 ちなみに乳がん患者が増えるにつれて乳がん専門医の収入は増大し、乳がん患者が減れば、彼らの収入も減るという現実もある。わたしが以前あるパーティーで話を交わした紳士は心臓外科医だったが、わたしが「タバコを吸う患者さんに止めるように言いますか」と尋ねたら、「いや、特に言いませんよ。・・・“大事な患者さん”ですから」と、ニヤリと答えた。

喫煙による肺がんのまともな専門医だったら、単に「タバコはやめなさい」だけで少なくとも主原因の除去はできるのであるが、乳製品の場合はあまりにもわれわれの食生活に浸透しているだけに、その主原因の除去を実際上勧めるのはあまりにも酷なうえ、非実際的というわけである。また、うっかり乳製品が原因であると本当のことを言ってしまうと、酪農業団体、乳業団体から圧力がかかるのは目に見えている。同業者である医者や研究者たちからも村八分にされかねない。実際数年前にそういうことが起きている。それを恐れて医者や医学研究者、医療専門家は口を閉ざすことになる。このブログ主のような、医者でも大学教授でもないただの人間は自由にものが言えるというだけだ。

 

産業としてのタバコ、産業としての牛乳

何の縛りもない “恵まれた” 立場だからこそ、本当のことを言わせていただく。2013年現在、一般大衆は牛乳の潜在的な危険を知らされずにいる。乳製品一般が有害で危険である可能性についての警告をいっさい受けることなく放置されている。タバコの場合は、すでに以下のような警告文の表示が法律で義務付けられているのはご承知の通りである。

「喫煙は、あなたにとって肺がんの原因の一つとなります。」

しかし、牛乳、バター、ヨーグルト、チーズ、アイスクリームといった乳製品に、同様に以下のような警告文が表示されるようになるのにあと30年以上かかるだろう。

「乳製品の摂取は、あなたにとって乳がんや前立腺がんの原因の一つとなります。」

自分の頭で考えない人間は、だいたい世の中の大勢に従うので、今から数十年経って、こういった警告が現実に乳製品のパッケージに表示されるようになってはじめて慌てることであろう(当人がその数十年の間に乳がんや前立腺がんで死んでいなければの話であるが)。そういった警告表示が登場してもそのまま乳製品を摂取し続ける人間は多いであろう。タバコでさえ未だに高いお金を出して吸っている人間が少なからずいるのである。

 

牛乳は数千年にわたって “シロ” だとみなされてきた

乳製品が危険なのか安全なのか吟味し、判断する機会すら与えられずに、“牛乳はからだにいい” という牛乳神話だけがいつまでもテレビや新聞で繰り返されている。骨粗鬆症の予防だの、子どもの背が伸びるだのという “迷信” である。これらの迷信については別ページで説明している。 → 「牛乳の迷信」

タバコ産業は全産業中のごく一部を占めるにすぎず、関連産業も特にない “孤立” したセクターである。多くの男女や子供には無縁の産業である。肺がんの原因とし名指しされてしまったら、あとは少しずつ撤退するしかない。いずれ尻尾切りが可能な孤立したマイナーな産業である。しかし、日本の酪農業と乳業は戦後、食品業界に登場し、今や相当の比率を占める巨大な産業セクターに成長しており、女性、男性を問わず、子どもにも縁が深い産業である。そう簡単に “渋々と撤退” というわけにはいかないであろうし、生き残りのための熾烈な抵抗があろう。そもそも乳業系の会社の多くは子どもの健やかな成長に貢献することを謳っていることが多い。そして、創業者をはじめ、社員も “より豊かな食生活” “子どもの健やかな成長” を信じて乳業に従事してきたのである。たしかにこの善意にウソはなかった。しかし、文明の最初期から連綿と続いているこの産業に科学的なメスが入ったのはほんのつい数十年前のことである。タバコに対する評価はもともと何百年も“黒かった”。ほとんどずっと“悪習”とみなされていた。しかし牛乳に対する評価は数千年にわたって“白かった”のである。牛乳を飲むのは“良い習慣”と思われてきた。何千年ものあいだ誰も牛乳を疑わなかったのである。それが、西暦2000年に一人のイギリスの女性科学者が出版した1冊の本によって大転換が起きた。この衝撃的な本については、別ページで紹介している。 → “Your Life In Your Hands” by Jane Plant  邦訳 「乳がんと牛乳」 

根拠のない迷信 

“善意” を言うのであったら、水銀も不老不死の物質として珍重されていた時代があり、“善意”と“信念” からそれを皇帝に献上した家来もいる。秦の始皇帝はそれによって死んだとされている。長い伝統によって信じられていたものが科学的検証に耐えず捨てられる羽目になるケースは無数にある。聖なる川であるガンジス川の水を飲むことは自らを清めるうえでも意味のあることとして、数千年にわたって行われてきて、そして今日でも行われているふつうの行為である。立派な伝統ではないか。しかし、今日まともな教育を受けているインド人でガンジス川の水をそのまま口にする人間はいない(ガンジス川にはあらゆる生活排水や糞尿が流れ込んでおり、水葬にされた人間の遺体すら浮かんでいる)。伝統の長さは科学的論証上、何の意味も持たないことがある。単に無知の恐ろしさ、悲しさを示す実例に過ぎないことすらある。善意や信念が根拠のない迷信の上にそびえることが人災の始まりである。 

 

 

 

 

牛乳は “聖水” か

はっきり言おう。牛乳は、現代人にとって “ガンジス川の水” である。ガンジスの民がガンジス川の水を“聖水”としてありがたがって飲んでいるのと同じように、欧米型社会の人々は、牛乳を“健康の元”としてありがたがって飲んでいる。ヨーグルトやチーズといった乳製品を “安全” で “ヘルシー” だと思って食べている。どちらの人々も根拠のない迷信を疑うことなく受け入れ、その伝統的な行動パターンを繰り返している。 そして、避けられるであろう苦しみの元をわざわざ進んで摂取している。タバコの場合と同じである。文化的自由 とも言えようが、自分が飲んでいるもの、食べているものが単にわかっていないだけである公算が大である。事実を知った上で、それでも選ぶのはけっこうである。しかしその事実はほとんど知らされていない。それどころか、巧妙に隠ぺいされている。乳製品の有害性はもう20年以上前から海外で指摘されている。日本でこれが今日のタバコほどに一般的に危険視されるようになるまでにあと30年以上はかかるであろう。牛乳産業全般や一般大衆の食生活・嗜好への多大な影響を考えると、相当の抵抗、反撃も予想されるので、一般大衆が牛乳を避けるようになるまでに50年くらいかかるかもしれない。その50年後にやっと腰を上げることになる人々を “50年待ちピープル” と呼ぼう。

  

 


“50年待ちピープル” と “リアルタイム・ピープル”

2013-12-06 20:50:09 | 現代時評

 “50年待ちピープル” と “リアルタイム・ピープル”

 饅頭の話からしよう。

最近は饅頭も個別包装が多い。そしてそれぞれの包装の中に何やら四角い厚紙のようなものが入っていて、「これは食べられません」などと書いてある。そうである。“脱酸素剤”というやつである。饅頭やマドレーヌだけでなく、さまざまな食品のパッケージ内に入っている。こういうものが入るようになってまだ十数年ではなかろうか。20年前にはほとんど見かけなかった。ふと気づくと、世の中は感知できないくらいゆっくりな速度で変わっている。

  

もちろん“脱酸素剤”は食品などの品質劣化を防ぐ(遅らせる)はたらきがあるわけで、それが入れてあるのはそれ自体けっこうなことだ。さて、わたしがここで言いたいのは、“脱酸素剤”というものが日常的にありふれたものになったのは、ある科学理論が一般に受容されてきた結果だという点である。それは、フリーラジカル説である。活性酸素説ともいうが、1956年に出てきた説で、簡単に言えば、酸素が悪さをする、老化を早めることがあるということだ。この理論はすぐに受け入れられたわけではなかった。実際、饅頭に“脱酸素剤”がひっついてくるようになるまでに50年以上かかっている。端的に言って、老化の原因、がんの原因、生活習慣病の原因等々、からだに良くないものの大きな原因の一つが突き止められたわけである。わたしは20年ほど前にこの説を知って注目した。当時はまだ定説とはなっておらず、一般には受け入れられていなかったが、わたしは抗酸化物質やビタミン剤を個人輸入して摂取し始めた。

 フリーラジカル説の父、デンハム・ハーマン博士

 最近ではこの説は健康常識の一部となり、「体がサビないように」というキャッチコピーもすんなり理解されるようになっている。フリーラジカル説が出てくる前は、酸素は生命や生命活動にとって必要不可欠な大事なもので、まさか酸素が害をなすとは誰も思わなかったのだ。酸素吸入、酸素ボンベというものは救命措置に必要であるし、酸素のない状態では人間は生きられないことは常識ではないか。しかし、酸素が生命活動にとってマイナスにもはたらくメカニズムが明らかになり、裏付けがそろってくるにつれて、この説は少しずつわれわれの生活の中に浸透してきた。そして、日本の饅頭に脱酸素剤がひっついてくるようになるのに50年以上の年月がかかったのだ。

 

 以上は酸素の話であるが、このフリーラジカル説に遅れること10年ほどして、今度は太陽光線の害が言われだした。そうである。今では日本の小学生も知っている紫外線の危険性である。

 

 1960年代の後半にはアメリカで日焼け止めクリーム(sunscreen)が登場した。実は第二次大戦以前から欧米の白人の国々では日焼けは流行になっていて、日光を浴びてきれいに日焼けした肌を競いはじめていたのだ。生白い肌はカッコ悪く、男も女もほどよく日焼けして浅黒いほうがセクシーということになってきたのだ。しかし、日焼けの加減はむずかしい。特に白人にとっては。このサンタンの美学を象徴したのはコパトーンのポスターであった。コパトーンは当初は紫外線対策ではなく、火ぶくれせずにきれいに“銅の輝き(copper tone)”のような色合いに日焼けするためのものであった。日焼けは一つの “ファッション”であって、この流行は戦前に発生したものである。1960年代に興ったミニスカートの歴史よりも古くて長く、今日でもしっかりと生き延びており、現に日本にも日焼けサロンというものが存在している。

 コパトーンの“不滅”のポスター

 

実は、おしゃれやファッションとは別に20世紀初頭から日光浴療法というものが流行していたという背景がある。結核やクル病や虚弱体質の改善に効果があるとされていたのだ。これはほとんど当時の世界の医学常識であった。実際、日照時間の少ない地域にそうした病気が多かった。結核のサナトリウムはどこの国でもだいたい南部に作られた。日本では、明治20年(1987)に東京の南部に位置する鎌倉の由比ヶ浜にできたサナトリウムが最初である。1960年代に紫外線の危険性が指摘され始めるまでは、どこの国でも太陽光線や日光浴は体によいと思われていて、そのマイナス面はほとんど問題にされていなかったのである。実際メリットとデメリットを秤にかけたら、あながちまったくの間違いとは言いきれないかもしれない。しかし、今日、日光浴を勧める医者はほとんどいないであろう。

 

 同時期の酸素の場合とパラレルな歴史がここにはある。空気、太陽は自然の恵み、健康の元であったのが、第二次世界大戦後の1950年代から1960年代にかけて、活性酸素と紫外線の害や危険性が解明されてきたのである。しかし、科学者がいくらそういった発見をして警告をしても、その声がそのまま一般大衆の行動にすぐに影響を与えるわけではない。実際、一般大衆の生活に反映するのには50年以上の年月がかかるのが通例である。

 

しかし、稀有な例外がある。皮膚がん発生率が世界一であるオーストラリアでは1980年代から国を挙げての紫外線対策、“Sun Smart プログラムを始めた。今から26年前の1988年のことである。紫外線によるその他の健康障害も欧米諸国の中では特に多いためにオーストラリア政府としては本腰を入れざるをえなかったのである。「長そでのシャツを着よう!  日焼け止めを塗ろう!  帽子をかぶろう!  サングラスをかけよう! 」というスローガンを国中の学校や自治体で掲げ出したのが1988年であるから、国家的対策としては例外的に迅速であったと言えるだろう。しかし、オーストラリアではこの国家的プログラムが始まるずっと前の第二次世界大戦以前から、ここに挙げた4つのスローガンをほぼ実行している人間はかなりいた。わざわざお上に言われなくても、自分の判断で行動している人間は常にいる。逆にお上に命令されたり、周りの人間が行動し始めたりして、やっと腰を上げる人間はどこの国でも、いつの時代でも常に圧倒的多数派である。

 

 さて、フリーラジカル説にしても、紫外線有害説にしても、重要な説で自分が納得すればためらわずに受け容れて自分なりに行動している人間はいるものである。自分の頭で考えて判断し、行動するという、当たり前のことをしているだけの実に単純極まりない人たちである。世間の人々がまだ無関心なことでも、重要なことであればそれを前提に考え、行動するひとたちである。周りの人々に笑われたり、おかしな人だと思われるからといってもやめようとはしない、どちらかというとマイペースな人々である。

 

 ふつうのひとはみな自分は “自分の頭で考えて行動している” と自分では思っているのではなかろうか。しかし、実際は「変わったことは言わないようにしよう、変わったことはしないようにしよう」というメンタリティの常識的な人々である。そして、この“常識的な人々”こそ、50年後になってやっと腰を上げることになる “50年待ちピープル” なのである。“受け容れる” のではない。むしろ“従う”と言うほうが正しいだろう。なぜならば、“受け容れる”というのは個人的選択の範囲であるが、“50年後” にはほとんど選択の余地が無くなって、従わざるをえない状況になっているからである。饅頭の包装を開けると、好むと好まざるとにかかわらず“脱酸素剤”は入ってくるのである。つまり世の中のほうが変わってくれているので、“50年待ちピープル” は自分の頭の中身を変える必要がない(頭の中に何か入っているとしての話だが)。“50年待ちピープル”は、世の中の流れが変わってから渋々自分も腰を上げてそれに従う人々である。“50年待ちピープル”は自分が腰を上げるまで、すでに始めている人を笑っている人々である。“50年待ちピープル”それとも “リアルタイム・ピープル”か。 

 


白いウソ ― 牛乳・乳製品の真実

2013-12-05 08:35:34 | 現代時評

以下は2007年に英国で出版された報告書 White Lies の序文である(翻訳はブログ主)。この報告書は英国においてたいへんな物議をかもし、その余波は収まるどころか広がる一方である。政府に保護された巨大な牛乳産業に向けて放たれた一本の白い矢ともいえる。

白いウソ ― 牛乳・乳製品の真実


序文
コリン・キャンベル教授

健康科学の分野では、私たちの日々の食生活における牛乳と乳製品の役割についてほどの熾烈な論争は他にはほとんどありません。牛乳と乳製品に健康に対する悪影響があるかどうかという問いを今さらどうして立てるのか不思議に思う人たちもいます。そういった人たちにとっては、牛乳は自然の一番完全な食品なのです。丈夫な骨と歯をつくり、カルシウムとタンパク質のすぐれた源泉なのです。さらにまた、牛乳は私たちの生活における牧歌的な側面を表してもいます。そこでは、白黒模様の優しい牛たちがモーモーと鳴きながら青々と繁った牧草地をうろうろしているというわけです。わたしはこれを知っています。というのは、私は酪農家で育った人間だからです。牛の乳を搾り、青い牧草地で放牧し、飼料の穀物を収穫し、冬に備えて干し草を保存しました。私は牛乳を飲みました。がぶがぶ飲みました。自家製のアイスクリームやバターもよく作りました。

There is hardly another controversy in health science more contentious than the role of cow’s milk and its products in our daily diet. Some wonder why we would even dare to question whether there are adverse health effects. For them, cow’s milk is Nature’s most perfect food. It builds strong bones and teeth and is a good source of calcium and protein. Besides, it represents a bucolic side of life where gentle, lowing cows, black and white, roam in lush green pastures. Iknow this, for I was raised on a family dairy farm, milking cows and walking those green pastures, then combining grain and putting up hay for the winter. I drank the milk, lots of it, and we often made our own ice-cream and butter.

私は、バージニア工科大学とマサチューセッツ工科大学での自分の研究歴の初期段階から、より多くの、肉・ミルク・卵を食べることによる健康の向上のために専念していました。つまり、私が当時信じていた‘高品質の動物性タンパク質’の摂取です。それは牧場で育ったという私の経歴からしても当然の成り行きでしたし、私自身アメリカの食事が世界で一番だと信じて疑わず得意になっていました。

Early in my research career at Massachusetts Institute of Technology and Virginia Tech, I worked to promote better health by eating more meat, milk and eggs, what I believed to be ‘high-quality animal protein’. It was an obvious sequel to my own life on the farm and I was happy to believe that the American diet was the best in the world.

後に私はフィリピンの栄養不良の子どもたちの状況改善プロジェクトのための、バージニア工科大学の学内コーディネーターになりました。このプロジェクトの第一目標は、フィリピンの子どもたちがタンパク質をできるだけたくさん摂取できるようにすることでした。しかし、このプロジェクトに参加して、私は或る不自然なことに気づきました。いちばん高タンパクの食事をしていた子どもたち、—特に動物性タンパク質— が、肝臓がんになる傾向がいちばん大きかったのです。私はこのフィリピンでの自分の調査結果に似たケースがないものか世界中の報告を調べ始めました。動物性タンパク質が健康的ではないと言うことは当時の栄養学にあっては異端的なことでしたが、私はがんの原因としての栄養の役割について掘り下げて研究し始めました。

この研究プロジェクトは、コーネル大学、オックスフォード大学、そして中国予防医学アカデミーの20年間に及ぶ共同プロジェクトとして結実しましたが、そのテーマは、中国・台湾の農村における病気と生活様式ファクターの調査というものでした。「ザ・チャイナ・スタディ」として一般には知られているこのプロジェクトはついに、さまざまな食事因子と疾患についての8,000件以上の統計的に有意な関連を提示しました。

この調査の発端となったものは、中国政府による2,400の郡におけるがんの死亡率調査でした。この調査はがん発生の一部の郡における顕著な集中と他の郡におけるずっと少ない発生を示していました。私たちはさらに、食事と生活様式の特徴について、異例ともいえる包括的で前例のない組織的な追加調査に取り組みました。これはがん発生の地理的分布のこうした特異性を説明するのに役立つはずの調査でした。個人的には、私の関心は広範な論拠に基づいた仮説にありました。その仮説とは、栄養学的な側面から特徴づけられる動物性の食事と植物性の食事が、慢性的な、がんのようないわゆる欧米風の疾患に関して相反する影響をもつのではないかというものでした。

この大規模な研究の成果を、私たちの初期の調査や他の研究者たちの調査と関連づけて考察してみて、わたしはある確信を得ました。それは、健康上の恩恵を最大限に採り入れた食事というものは、多種多様な植物性の食材、それも未精製の食材からなるものだということでした。しかし、そうした食事は、加えられる脂肪、塩、砂糖、高度に加工された食材が少ないことも条件です。注目すべき点は、中国農村地帯で動物性食品(乳製品や肉など)の摂取量が比較的少ないことは、ある生物学的な条件と結び付いていたことです。それは欧米の工業化社会に典型的に見られる慢性的疾患の発生に関わるものでした。

そうなると、次の仕事はこの栄養学的影響がどの程度広範なものであるのかを突き止めることでした。私の息子、トム・キャンベルは私と一緒に他の研究者の調査研究に目を向けました。こうした調査研究の公開された文献は想像を絶するほど膨大なものでした。

さらに、植物性の食事のもつ健康上の恩恵は幅広いもので、私たちの調査が示していたものをはるかに越えるものでした。予防効果、つまり、転移がん、さまざまな心臓疾患、糖尿病(Ⅰ、Ⅱ型)、多発性自己免疫症、骨粗鬆症、精神神経疾患(注意欠陥障害、臨床的うつ病、アルツハイマー病、認知障害など)、眼疾患、腎臓障害、皮膚疾患、肥満といったもののリスクを下げるはたらきがありました。

重要な点は、動物性食品は総体として植物性食品とは実質的に異なる栄養学的な特徴があるということです。そしてまさにこうした栄養学的な特徴こそが、代謝レベルにおいて高度に統合されて、健康と病気に関して植物性食品と動物性食品とが、相反する影響をもつ主な理由なのです。さらに、こうした影響には無数の食物化学物質が関わっており、食物消化のあらゆる局面に影響を及ぼします。もちろん、乳製品には他の動物性食品と一貫して共通する栄養特性と病気との結びつきとがあります。実際、それどころか、牛乳と乳製品には他の動物性食品よりもはるかに多くの問題があるように思われます。

残念なことに、乳製品がもつ健康と病気の特性と関連についての科学文献は、他の動物性食品の場合よりも一般大衆の目にふれないようにされてきた感があります。たとえば、今から40年から60年前の調査によって、牛乳のタンパク質(カゼインとラクトアルブミン)がヒトの血中コレステロールを顕著に上昇させて、動脈硬化プラークの形成を併発させることが明らかになっています。ここ最近になって、健康に対して牛乳が有害である証拠がますます積み上がってきています。そして、「白いウソ」というこの時宜にかなった報告書は、こうした最近の研究を十分に踏まえた、その広い視野とその深い科学的整合性において優れた報告書となっています。

最後に2点、注意を促したいと思います。まず第1点は、乳製品の有害な影響は多くの研究において過小評価されています。その理由は、そうした有害な影響が観察されるのは人間の身体においてですが、そこはすでに他の動物性食品によって当の乳製品様の栄養的影響が最大限になっている場所だからです。第2点は、リスク要因と結果の不正確な計測によって本当の結果が数値的に薄められているという点です。

だからといって、こうしたさまざまな乳製品の影響が本当にあるということが、タバコの喫煙が肺がんや心臓疾患を引き起こすことが独立に証明されている以上に、疑いの余地のないほどに独立に証明されているというわけではありません。むしろ、証拠の信頼性を決定づけるものは積み上げられる証拠の重さと広範性、そして生物学的な高い公算です。こうした基準で見るならば、乳製品についての証拠が十分であることは疑いようがありません。少なくとも、乳業界とその支援者や弁明者たちがさんざん並べてきたいかにももっともらしい牛乳についての能書きを疑ってみるに足る証拠です。

ここで明らかにされる情報が多くの人々にとって非常に具合が悪いものとなることは十分に承知しています。私自身がそうでした。しかし、私たちはどこかでこうした観察事例について声を上げなければなりません。そして、必要とあらば、率直で、オープンで透明性のある意見交換の場、それもできるだけ商業的なバイアスのない意見交換の場を提供すべきでしょう。

T. Colin Campbell, PhD
Jacob Gould Schurman Professor Emeritus of Nutritional Biochemistry
Cornell University, Ithaca, NY
April 2006

 
ジェーン・プラント教授 CBE

乳製品の消費が人間の健康におよぼす有害な影響について書かれたこの優れた、そしてよく調査された報告書の序文執筆を求められて、私は喜びました。私の著書 Your Life in Your Hands 邦題「乳がんと牛乳」は、私や他の女性たちが転移性乳がんを克服するのに乳製品を断つことがどれだけ役立ったかを書いています。同書が2000年に初めて出版されたとき、私は正統派医学の医師たち、慈善団体、そして栄養学者たちから、寄ってたかってのバッシングにあいました。何らかの理由で彼ら全員が、乳製品の摂取が身体に悪いという私の考えに嘲笑を浴びせました。こうしたことの理由は、この報告書でもジャスティン・バトラー医師が明らかにしているように、私たちがみんな酪農・乳業界による絶え間ない宣伝にさらされてきたことにあるのかもしれません。その宣伝とは、乳製品は充実していて、自然で、私たちの健康に良い、というものです。

I was delighted to be asked to write a foreword for this excellent and well-researched report into the adverse health impacts of dairy consumption on human health. My book, Your Life in Your Hands, describes how giving up dairy produce has helped me and other women to overcome metastatic breast cancer. When it was first published in 2000, I faced a barrage of criticism from orthodox doctors, charities and nutritionists. All of them, for whatever reason, poured scorn on the idea that consuming dairy could be bad for health. This may have been because, as Dr Justine Butler shows in this report, we have all been subjected to relentless publicity from the industry that tries to persuade us that dairy is wholesome, natural and good for our health.

2005年に私は自分の著書を通じて科学に貢献したことを認められて、英国王立医学会の終身会員の称号を授与されましたが、これは医学界の見解が過去数年の間にどれだけ変化してきたかを示す目安となります。しかしながら、乳製品についての真実が一般に受け入れられるようになるには、私たちの道はまだまだ遠いです。その意味で、この報告書はタイムリーであり、歓迎されるべきものです。

It is a measure of how far medical opinion has changed in the last few years that in 2005 I was awarded a life fellowship of the Royal Society of Medicine in recognition of my contribution to science through my books. We have a long way to go, however, until the truth about dairy is generally accepted, so this report is both timely and very welcome.

私の著書「乳がんと牛乳」Your Life in Your Hands は同業研究者間チェックを受けた科学文献から500件以上を参照先としていますが、執筆に向けてそれらを調査していて私は驚きました。乳製品が病気の促進において果たす役割について何とまあたくさんの情報が出回っていることでしょう。それも乳がん、前立腺がん、卵巣がん、他のがんだけではありません。湿疹や他のアレルギー性トラブルに始まって心臓疾患、糖尿病といったがん以外のものまであるのです。私の著書に対するありとあらゆる批判にもかかわらず、2000年に私が書いたその本のうちのたった一文の変更を余儀なくさせるようなたった一件の科学的事実ですら誰も私に示していません。もしこの自分が間違っていたり、誤解していることを示す説得力のある証拠が得られたとしたら、訓練を積んだ科学者の一人として、私はみずからそうしていたことでしょう。ところが、実際は乳製品消費に不利な証拠のほうがますます積み上がってきているのです。これについては前述書の第二版と第三版、そして私の他の著書「前立腺がんと骨粗鬆症」(そうです、歩けなくなる骨の病気の進行における、乳製品に不利な、反論しがたい事例、特にチーズ、が出てきています)と「健康のための食事」Eating for Better Health で詳述しています。この報告書「白いウソ」は、乳製品が人間の健康に対してもつ有害性についての証拠をさらに積み上げます。

昨年ロンドンで開催された“インクレディブル・ベジー・ショー”Incredible Veggie Show で、ビバ!と ベジタリアン&ビーガン基金を代表するJuliet Gellatley 氏の優れて刺激的な講演を聴きました。そして、このとき初めて私は現代の牛乳産業の実態を知ったと言えます。このとき彼女が提示した動物に対する残虐行為の画像は忘れようにも忘れられないものです。この報告書「白いウソ」は現代における工業化された牛乳産業とそれが私たちの健康に対してもつ重大な意味を赤裸々に明らかにします。

私は、この報告書「白いウソ」が当然それにふさわしい社会的認知を受けることを望むものであります。そして、これに力を得て心ある政治家たちが牛乳産業に対して強い姿勢で臨むことを期待します。そうすることは人間の健康を向上させ、環境を改善させ、動物の福祉についての重大な問題提起につながります。さらに、BSE危機、口蹄病災害、そして今や牛結核病、の元凶ともなっている牛乳産業に注ぎこまれている援助金を減らすことによって、納税者の負担を軽くすることができるでしょう。

牛のミルクは急速に成長する仔牛にとっては完璧な食物ですが、それが人間の赤ちゃんや人間の大人(!)にとっても良いということにはなりません。食生活でたった一つ何かを変えるだけで自分の健康を向上させたいならば、あなたの食生活から乳製品をすべて排除することをお勧めします。

Professor Jane Plant CBE (DSc, CEng)
Life Fellow of the Royal Society of Medicine
Professor of Applied Geochemistry
Imperial College, London
March 2006

 
序章

私たちが消費する食べ物は、私たちの健康と福祉に計り知れない重要性があります。食と健康問題についてのテレビやメディア報道の最近の増加によって、私たちは食事と健康の間に存在するつながりについての理解を深めています。私たちが食べる食べ物の種類は私たちの文化に強く結びついており、食の問題は感情的な反応を引き起こすことがあります。英国およびその他北ヨーロッパ諸国、そして北アメリカにおいて、私たちは、牛乳は大人にとってさえも、自然で健康的な飲み物であるという考えに強い情緒的愛着を育んできました。

The foods we consume are of immense importance to our health and well-being. The recent increase in television and media coverage of food and health issues has improved our understanding of the links that exist between diet and health. The types of food that we eat are strongly linked to our culture and food issues can cause emotional responses. In the UK and other northern European countries as well as North America, we have developed a strong emotional attachment to the idea that milk is a natural and healthy drink for us, even as adults.

牛乳は私たち人間が最初に口にする食べ物です。私たちが幸運であれば、自分の母親の母乳ですが、幸運でないならば、英国では一般的に牛のミルクもしくは豆乳から特別に作られた代用品ということになります。私たちは牛乳に対して安らぎと育みというイメージを抱いており、赤ちゃんの正常な成長と発達に欠かせない食べ物のうち、バランスがとれていて栄養豊富なものとみなしています。

Milk is the first food that we consume, our mother’s breast milk if we are fortunate, if not then specially formulated substitutes based on cow’s or soya milk are generally used in the UK. We associate milk with comfort and nurturing and consider milk to be a wholesome nutrient-rich component of the diet that is essential for normal growth and development, which for a baby it is.

しかし、地球上の人間以外のすべての哺乳類は早い時期に乳離れをします。一方一部の人間は大人になっても牛乳を飲み続けます。しかもそのミルクは他の動物種のものです。こういう例は他の哺乳類にはありません。公平に見て、一般の観念とは裏腹に、世界のほとんどの人間はミルクを飲みません。人類の多くはミルクを飲むと具合が悪くなります。しかし英国では、私たちは牛乳を飲む国民ですが、これはほとんどの北欧諸国と北米と同じです。乳児、幼児、青年、大人、そして高齢者までの全世代が大量の牛乳、チーズ、バター、ヨーグルトを毎年消費しています。しかし、なぜ私たちは牛乳が一種の驚異の食べ物であると確信しているのでしょうか。

ミルクによって減量できると言われます。しかし、ミルクで太ることもあります。ミルクで健康的な肌になると言われます。しかしまたニキビの原因にもなります。骨の健康のためにはミルクが必要と言われます。しかし、骨粗しょう症の発症率はミルクを多く消費する国で最も高いです。こうした相反する報告によって私たちは混乱するばかりで、誰の言葉を信じたらいいのかわかりません。乳業界は牛乳の宣伝と販売促進のために莫大な予算をつぎ込んでいます。乳業界は経済的利益が動機となってバイアスのかかった視点を私たちに提示している可能性があります。

牛乳は、乳業界が私たちに信じ込ませようとしているような驚異の食べ物などではないことを示す科学的な証拠が現在山のように積み上がってきています。この報告書における考察は牛乳の消費を広範な健康上の問題に結びつけることに留まりません。この報告書に述べられている健康に対する乳製品の有害な影響について客観的であることはむずかしいと多くの人々は感じるかもしれません。健康問題の専門家ですらそう感じるでしょう。なぜならば、牛乳は自然で健康的であるというイメージに対して私たちの多くは情緒的な愛着を抱いているからです。

この報告書の目的は、牛乳と乳製品が健康に及ぼす影響についての研究を提示・点検することによって、牛乳についての見方の不均衡を是正することにあります。

 

 

訳 者: 日本で牛乳を賛美、推奨する学者はほとんど酪農・乳業界とつながりのある“回し者”である。牛乳有害説を真っ向から否定したのは酪農学園大学の教授である。バイアスが相当かかっている御用学者たちがテレビや新聞で“安全神話”を繰り返して、“疑わしい産業”を必死に擁護している可能性が多分にある。

 

3.11のときはどうだったか覚えているだろうか。彼らにとって大事なのは科学的真実性でも国民の健康や生命でもない。ただただ自分たちの自己保身である。かつては原子力産業、そして今は牛乳産業・・・

 


ジェイン・プラント教授: 乳がんを克服した女性研究者

2013-12-05 00:50:39 | 現代時評

「乳がんと牛乳」の著者、ジェイン・プラント教授

この非凡な女性科学者をぜひ紹介したい。

彼女はもともと応用地球化学の教授である。医師ではないし、病理学者でもない、医学に関してはまったくの素人であった。彼女はたまたま自分が乳がんという、女性にとってショッキングな病気になり、それから逃れたい一心で自分なりに何とか解決しようとしたのである。乳がんとの長い闘いの末、ついに彼女は自分の乳がんを克服したのだが、そのアプローチに驚かされる。彼女は自分の専門分野の応用地球化学における研究方法、問題解決方法を自分の身にふりかかった大問題の解決に適用した。そして、みごとに問題点を突き止め、その解決に最も合理的と思われる方法を採ったのである。医学の門外漢であったために、かえって先入観なく純粋に科学的方法を乳がんの解決のために適用したようにも思える。

彼女は必死になって乳がんについて自分なりにリサーチをしていく過程で、ひょっとすると乳製品が乳がんの原因ではないかと考えたのである。そして、それを完全に断ち切ることによって、再発・転移をくりかえす自分の乳がんに終止符を打つことができた。そしてこの方法が彼女だけでなく、他の女性の乳がんの克服にも役立ったのである。

家畜のミルクという数千年にわたり人間によって摂取され、自然の恵みの代表のように思われてきた食材が、乳がんをはじめとするさまざまながんの発生に関わっている事実は、西暦2000年にイギリスで出版された彼女の一冊の本によって初めて明るみに出されたのである。

この本はすでに世界16カ国で出版されている。この翻訳の労をとったのは、我が国でつとに牛乳の危険性について警鐘を鳴らしていた佐藤章夫教授であり、訳の素晴らしさはもちろん、日本の状況を踏まえた充実した訳注も非常に有益である。

彼女のこの本が出版されるや、イギリスでは非難、批判の嵐がまきおこった。彼女が「乳製品は健康に悪い」と言ったからである。欧米でも日本でも、同じような非難が起こるのである。いかにわれわれが、乳製品は自然が生み出した完璧な栄養食品であるように思い込まされてきているかを物語っている。

この本は2000年に出版されて以来、幾多の批判にさらされてきたが、その初版の内容に一文たりとも変更を迫るような合理的な反論を為し得た者はいない。それどころか、乳製品が有害であるという証拠がますます集まってきている。たとえば、牛乳についての一般的な迷信とは裏腹に、牛乳や乳製品(特にチーズ)がむしろ骨粗鬆症の発症のほうに大きくかかわっていることが明らかとなっている。

彼女が医学界に一石を投じた貢献は、イギリスでは高く評価されている。その証拠に、ジェイン・プラント教授は2005年に医師でもないのに何と英国王立医学協会の終身会員に推挙されたのである。これは極めて異例のことである。彼女の貢献がいかに大きなものであるかを、そして英国のアカデミズムの懐の深さを物語って余りあるエピソードであろう。たしかに彼女の洞察の鋭さはコペルニクスやニュートンやダーウィンに匹敵するくらい革命的である。牛乳という、母なる自然からの贈り物として受け入れられてきた食材を疑って、その有害性、危険性を明らかにした功績は計り知れない。

 


乳製品 と 乳がん・前立腺がん

2013-12-05 00:46:50 | 現代時評

元記事「牛乳(ミルク)と乳がん--乳がんの発生に牛乳が関与する」の原文のサイト:http://www.eps1.comlink.ne.jp/~mayus/eating21-30/mammarycancer1.html

乳製品 と 乳がん・前立腺がん

乳がんの実態

外見上、女性を女性たらしめているものは乳房である。乳房は女性の容姿における女性としてのアイデンティティであり、乳がんは欧米の女性が最も怖れる病気である。女性としての存在を脅かしかねないからだ。アメリカの女性は8人に1人が乳がんになる。欧米では女性の乳がん死亡は肺がんに次いで2位であるが、患者数では断突1位のがんである。

日本の女性はどうか。2000年には乳がんになるのは20人に1人ほどであった。しかし、2013年では、

「全世界で乳がんに罹患される方が年々増加している中、その死亡率は欧米で年々減少傾向にあります。しかし、日本では年々増加し16人に1人が乳がんにかかり、女性のがん死亡原因の第1位が乳がんになっています。(2013年ピンクリボンフェステイバル公式サイト発表)」

2000年の日本女性のがん死亡は、1位胃がん、2位大腸がん、3位肺がん、4位乳がんである。乳がんの発生数は明らかではないが、毎年約2万人の女性が乳がんにかかり、ほぼ1万人が乳がんで死亡している(2000年には9171人)。死亡率に関しては、2012年にやや減少を見せた。専門医らは「マンモグラフィー(乳房X線撮影)検診の普及や、新しい抗がん剤の登場などの効果」とみている。しかし、これはあくまでも死亡率の話であって、乳がんにかかる日本女性の数は毎年着実に増えている。原因を取り除かないかぎり、増え続けるのは当然である。

日本とアメリカの比較

乳がんの発生率(1990年)を日本とアメリカの間で比較してみよう。人口10万対の年齢調整発生率は、日本女性(宮城県がん登録)が31.1であるが、アメリカ女性(SEER, White)は90.7である。つまり、年齢構成を考慮しても、アメリカ女性は日本女性のほぼ3倍も乳がんになりやすい。年齢別に眺めるとさらにその差異がはっきりする(図1)。

乳がん発生率は、30代女性では日本31.3、アメリカ42.4(1.36倍)、40代では日本94.2、アメリカ157.9(1.68倍)でそれほど大きな差はない(曲線の形状が似ている)。ところが50代の女性では3.18倍、60代で4.58倍、70代で5.78倍、80代で11.83倍と、更年期以後の女性の乳がんは圧倒的にアメリカ女性に多い。図1は1990年の乳がん発生率を示す。1960年以降に日本で生まれた女性(生まれたときから牛乳を飲み、肉を食べた世代)は、この時点(1990年)で30歳以下であった。また、40歳代は1941-50年の生まれで、思春期には牛乳を飲み、肉を食べた。 50歳代の女性は1931-40年の生まれで、子どもの頃は牛乳の味と匂いに無縁であった。1960年以降に生まれ、生まれながらにして牛乳の味と匂いに慣れ親しんだ女性(1990年には30歳以下、2000年現在では40歳以下)の女性は、2010年には50歳代(更年期)に突入し、2020年には60歳代に入り、2050年にはほとんどすべての日本人女性が1960年以降の生まれということになる。そのとき、日本人の乳がん発生率曲線は図1のような形を保っているだろうか。

日本とアメリカでなぜこんなに違うのか。日本人とアメリカ人では人種が違うから、遺伝的背景が異なるのではないかとおっしゃる方もおられるだろう。実はそんなことはないのだ。乳がん発生の少ない日本からハワイやカリフォルニアに移住した日本や中国の移民に対する研究で、がんの発生には人種(遺伝)よりも環境(食生活)の影響を強く受けることが明らかにされている。日本人移民1世は日本式の生活を保持していて、乳がんは少ないが、3世ともなると、現地の生活様式を受け入れ乳がんの発生率が移住先の国民と同じレベルになる。2世は1世と3世の中間に位置する。わずか数世代の間に突然変異が生じて、日本人がアメリカ人と同じ遺伝型になってしまうなどとは考えられないからだ。

 

肉と乳・乳製品を日本人の3倍消費するアメリカ人

食生活で、日本人とアメリカ人とで最も大きな違いは何か。アメリカ人は日本人に比べて圧倒的に多量の肉類(とくに牛肉)と乳・乳製品を食べる(FAOSTAT Database Collections. http://apps.fao.org/cgi-bin/nph-db.pl?subset=nutrition/)。東京でオリンピックが開催され、新幹線が走り、東名高速道路が開通した記念すべき1964年(昭和39年)で比較すると、アメリカ人の肉類消費量は265.7 g、日本人は35.6 gであった。アメリカ人は日本人の7.5倍も肉を食べていた。同年のアメリカ人の乳・乳製品の消費量1263.4 gは日本人の135.6 gの実に9.3倍であった。1998年になると、アメリカ人の肉消費量は337.2 gに増えたが、日本人も115.5 gもの肉を食べるようになり、彼我の差は3.3倍になった。一方、乳・乳製品の消費量は日本人で増えたが(342.3 g)、アメリカ人ではかえって減少した(1144.6 g)。それでも、最近のアメリカ人は日本人に比べて3.3倍も乳・乳製品を消費している。この肉と乳・乳製品の多量消費がアメリカ人の食生活の特徴である。

日本人の肉消費量はアメリカ人に比べて少ない。その代わりに日本人は魚介類を食べる。1998年の日本人の魚介類消費量はほぼ200 gで、アメリカ人の60 gに比べて、3倍も多く魚肉を食べている。魚肉と獣肉の違いはあるが、ともに動物性タンパク質の宝庫である。そこで、「魚肉+獣肉」を計算するとアメリカ人は400 gの肉を食べ、日本人は313 gの肉を食べる。つまり、日本とアメリカで肉の消費量には大きな差はない。日本人とアメリカ人の食生活における最も大きな差異は乳・乳製品の消費量である。

 

洋食の本質はバターにあり

皿と椀、箸とフォーク・ナイフ、醤油とソースという分類もあるが、欧米料理(洋食)と日本料理(和食)の最大の違いは乳・乳製品を使うか使わないかにある。洋食の特徴はバター・クリームにある。端的には、バターの香りのする料理が洋食である。

第二次世界大戦後、官民あげて牛乳の消費拡大に努めたが、日本人の大多数は牛乳の匂いを好まなかった。牛乳消費が上向いたのは、学校給食法(1954年6月施行)の制定による学校給食への「パンと牛乳」が導入されてからであった(この辺の事情は、鈴木猛夫「『アメリカの小麦戦略』と日本人の食生活」藤原書店、2003年2月に詳しい)。事実、日本人の乳・乳製品の消費量が急増したのは1960年代に入ってからのことである(図2)。それでも日本の乳・乳製品の消費量はアメリカの1/3以下に止まっている。

 

乳・乳製品は乳がんの大きな原因

ここまで読み進んでお気付きと思うが、「アメリカ人女性に乳がんが多いのは(男性の前立腺がんも同じ)、アメリカ人が多量に消費する乳・乳製品にある」とういう仮説が成り立つ(何もアメリカに限ったことではない。牛乳消費量の多い西欧の女性には乳がんが多い)。

乳・乳製品と乳がんの間に「関係あり」とする疫学研究はいずれも牛乳中の脂肪(不飽和脂肪酸)との関連で議論している。事実、アメリカでは1950年代から全乳の消費量が減って、代りに低脂肪乳が摂取されるようになった。それにもかかわらず、過去40年間(1990年頃まで)にわたって乳がんは増え続けてきたのである。

牛乳と獣肉はともにタンパク質と脂肪(不飽和脂肪)が多い。オス・メスの家畜はともに食用になる。しかし、乳(ミルク)はメスのみが分泌する体液である。妊娠しているメス牛が肉用にされることはない。この事実は重要である。

 

現代の牛乳は非常に危険なものになっている

現代の酪農は昔の酪農と大きく異なってしまった。根本的な違いは「妊娠牛からミルクを搾るようになった」ということである。哺乳類は、出産後にミルクを分泌するが、母親は子がミルクを飲み続けている間は妊娠しない。子の鳴き声、乳首の吸引、乳房の突き上げなどによるプロラクチン・オキシトチンの分泌が排卵を抑制するからだと言われている。通常、子牛は生後3月ほどで離乳するから、出産3ヵ月後には再び妊娠可能となる。妊娠しても、子牛が乳首を吸い続ければミルクは出る、しかし、妊娠するとミルクの分泌が少なくなる。このこともさらに重要な視点を提供する。

それなのに、現代の酪農では、メスは妊娠しながらも大量のミルクを出す。濃厚飼料を与え、搾乳器で吸乳し続けるからである。妊娠すると、胎児を維持するために、血中の卵胞ホルモン(エストロゲン)濃度と黄体ホルモン(プロゲステロン)濃度が高くなる。したがって、妊娠中の乳牛から搾ったミルクにはこれら女性ホルモンが相当量含まれている。HeapとHamonによれば、妊娠していない牛から搾乳したミルクの乳漿(ホエイ)には約30 pg/mLの硫酸エストロン(estrone sulfate:estroneの硫酸抱合体)が存在する。牛が妊娠するとその濃度が高くなり、妊娠41-60日には151 pg/mLとなり、妊娠220-240日には1,000 pg/mLに達する。この硫酸エストロンは、口から入ってエストロゲン効果を示す女性ホルモンである。事実、妊娠馬の尿から抽出・精製した硫酸エストロンがプレマリンという天然経口ホルモン剤として医療に使われている。

現在の酪農家は4種類の乳牛から搾乳している。妊娠していない牛、妊娠前期の牛、妊娠中期の牛、妊娠後期の牛の4種類である。出産前の2ヵ月間(乾乳期)を除いて、すべての牛からミルクを搾る。ミルクはタンク内に集められ、ミルクメーカーに出荷される。したがって、日本のミルク(もちろん他の先進国のミルクも同様)の4分の3(75%)は妊娠牛からのミルクである。したがって、妊娠牛からのミルクには女性ホルモン(数百pg/mlのエストロゲンとその数百倍のプロゲステロン)が含まれている。現在のアイスクリーム、チーズ、バター、ヨーグルトなどの乳製品は、みなこの妊娠牛からの女性ホルモン入りミルクから作られている。

 

先進国の乳製品消費は多すぎる

牛乳中の硫酸エストロンは本物のホルモン(ウシの女性ホルモンは人間のものと同じ)だから、そのホルモン作用は外因性内分泌撹乱物質(環境ホルモン)の比ではない(およそ1万倍)。人間がこのような牛乳を飲むようになったのはたかだか70年のことに過ぎない。欧米でも乳・乳製品が大量に消費されるようになったのは1930年以降のことである。この頃から、牛乳生産量が飛躍的に増大した。安価な合成化学肥料の大量生産によって、余剰穀物を家畜に与えられるほどに穀物生産量が増大したのだ。この余剰穀物によってミルクの通年生産(自然条件に左右されることなく、人工授精によっていつでも乳牛を妊娠させ、妊娠後半にも搾乳できる)が可能になった。さらに、1920年代から製造されるようになったMeat Bone Meal(いわゆるMBMあるいは肉骨粉)がこの傾向に拍車をかけた。MBMは、胎内で仔を育てている妊娠牛から大量のミルクを搾るために必要だった。先進国のミルク生産量は第一次および第二次世界大戦の間(1920年頃から)に増大し、1940年代にその増大は飛躍的になった。SharpeとSkakkebaekは1993年にLancet 誌上に発表した有名な論文「Are oestrogens involved in falling sperm counts and disorders of the male reproductive tract?」において「先進国ではミルク食品の消費量が多過ぎる。その傾向は1940年代から1950年代に始まった」と述べている。

この頃から、欧米で肺がん、大腸がん、乳がん、前立腺がん、卵巣がん、子宮体部がんなどのホルモン依存性の悪性腫瘍による死亡が著しく増えた(尿道下裂・停留睾丸・精巣悪性腫瘍などの小児生殖器異常の増加は言うまでもない)。日本でも生まれたときからミルク・乳製品を飲んだり食べたりした人々(1960年以降に生まれた人たち)が大挙して40代に突入している。日本は30年遅れて欧米の跡を追っている。肺がんはホルモン依存性であると聞くとびっくりなさるかも知れないが、現在日本で急増している肺がんは腺がんである。タバコに関係の深い扁平上皮がんはほとんど増えていない。

 

この記事は、山梨医科大学の佐藤章夫名誉教授の論文「牛乳(ミルク)と乳がん--乳がんの発生に牛乳が関与する」をもとにしている。同教授は牛乳の危険性について長く警鐘を鳴らしている炯眼な論者である。原文は以下のサイト:http://www.eps1.comlink.ne.jp/~mayus/eating21-30/mammarycancer1.html

 


ヨーグルト信者

2013-12-04 00:53:16 | 現代時評

 

非常に興味深いエッセーを紹介したい。 かなりご高齢の方のブログからの引用である。

元サイト:zenmz.exblog.jp

 

 さあ、どうする? ヨーグルト

★ 食べ物の話に下手な理屈を持ち込むのは禁物ですね。特に”からだにいい”というお薦め言葉。よく激突することがあります。今、私が、悩んでいるのは、カスピ海ヨーグルトの健康効果 。毎朝、いただき元気の源・・・と信じて疑わなかったのですが・・・

 ★ 牛乳から作られたカスピ海ヨーグルトは、一般的なプレーンヨーグルトと同様に、腸内環境を整える作用があり、しかも、カルシウムやタンパク質も摂取できると、あって、長年、我が家では、毎朝、必ずいただく習慣になっています。タネさえあれば家庭で手軽に作れるのも魅力。

 ★ 種類の多いヨーグルトの中でも”カスピ海”は、トロリとした独特の粘りが特徴で特に肌荒れによい、とか俗信があり、若い女性に人気があります。その俗信も数年前、武庫川女子大学国際健康開発研究所が科学的研究で裏付け、一躍、有名になりました。

 ★ なんでも、この粘りの正体は、「クレモリス菌FC株」という菌で、うまみを出すだけでなく、理想的排便を司る整腸効果で美肌を作ることや免疫調整に抜群の効果がある、ことがわかり、日本食品化学工学会で公式発表されました。

 ★ 長年のファンだった私などは、自分の体験と合わせて、大きく頷いたものでした。しかも、どうしても免疫機能が落ちる高齢者にとっては、感染に対する抵抗力に大きく関わるNK細胞活性が高まり免疫調整作用のあることも判明した、と言われます。

 ★ 我が家で長年、カスピ海ヨーグルトを重宝してきたのは、一つにはその信頼性にあります。それは、「カスピ海ヨーグルト」の名付け親である長寿研究で有名な家森幸男先生(元京大教授)が長寿者の多いコーカサス地方で発見され日本に持ち帰って普及された、というので、紹介された最初から疑うこともなく食べてきました。

 ★ 明らかになった「クレモリス菌FC株」の研究結果は、家森先生によってフランスの学会でも発表され、国際的にも「公知の事実」になっているそうです。

 ★ ところが、

  「腸のために毎日ヨーグルトを食べ、カルシウム不足にならないように、と、毎日牛乳を飲んではいませんか? それは、胃腸を悪くする”間違った健康法”です」と「ヨーグルト神話」を真っ向から否定する胃腸学の専門家が大声をあげ始めました。

 ★ その人は、ただ者ではありません。腸内内視鏡によるポリープ切除法の開発者として世界に知られた著名な胃腸学者、新谷弘実博士。日米で35万例以上の内視鏡検査と10万例以上のポリペクトミーを1例の合併症もなく成功に治めた実績の持ち主。

 ★ その大家が、

「毎日ヨーグルトを食べているという人で、よい腸相の持ち主に会ったことがありません。アメリカ人の大半は毎日たくさんの牛乳を飲みますが、非常に多くの人が骨粗鬆症に悩まされています。お茶の先生など、仕事で大量のお茶を飲んでいる人には、胃ガンの前駆症状ともいえる萎縮性胃炎を起こしている人が少なくありません。胃相・腸相の悪い人に健康な人はいません」

と言い切るのです。

 ★ 新谷博士と言えば、予防医学の分野では必ずトップに登場する大先生です。その方が自ら胃腸病患者30万人の臨床例からその結論に達した、と言うのですから余程の根拠のあるお話なのでしょう。

 ★ 「ヨーグルトを常食しているなら、便やガスのにおいが強くなっているはずです。これは腸内環境が悪くなってきている証拠だと思ってください。くさいのは、毒素が腸内で発生しているからです」・・

 ・ここまで言われると、誰でも、ドキンとするでしょう。

 ★ シンヤ・ビオジマ(シンヤ健康長寿法)を唱え始めた新谷先生は、本気のようです。今年秋には東京に「 ビオジマ・アカデミー」を開校するそうです。 35万症例の胃腸検診と10万例の食歴・生活習慣の調査から導き出した健康長寿法。そのキーワードは、反ヨーグルト、反牛乳。

 ★ さて・・・? と、思います。

 コーカサス地方が世界の長寿国でヨーグルトを常食しているのは動かし難い事実。

 そのヨーグルト俗信は間違い、と啓蒙に乗り出した世界的胃腸学者の警告。

 前者の効果を実地に確かめた家森博士は高齢者の免疫調整機能を高めるといい、

 35万もの胃腸検診した新谷博士は、萎縮性胃炎や骨粗鬆症になる、と、おっしゃる。

 

 ★ 78歳の砌(みぎり) 私は、どうしたらいいのでしょう?

結局は、どちらを信じるか? 我が道を行くしかありませんが・・・科学知識というものも、時として、困った混迷を人間社会にもたらすものですね。おまけに両者の背後には医・食品業者が控えて、財政的サポートをしています。

 ご機嫌でおいしいのに・・・理屈の世界に分け入ると??・・いろいろと・・・・あれ、これ。

 

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次に、その新谷博士の文を紹介する。

元サイト:http://blog.livedoor.jp/jinenseikatu/archives/51675314.html

「ヨーグルト神話」に疑問を感じるこれだけの理由   

新谷弘実

  

最近「カスピ海ヨーグルト」や「アロエヨーグルト」など、各種のヨーグルトが健康効果をうたってブームになっています。しかし、ヨーグルトを毎日食べると腸によいというのは「ウソ」だと、私は考えています。


ヨーグルトを食べつづけている人に話を聞くと、「胃腸の調子がよくなった」「便秘が治った」「ウエストがスッキリした」というようなことをいいます。そして、こうした効果があるのは、すべてヨーグルトに含まれている「乳酸菌」のおかげだと信じているのです。
ところが、この「乳酸菌のおかげ」というのが、そもそも怪しいのです。人間の腸にはもともと乳酸菌がいます。こうしたもともといる菌を「状在菌」といいます。人間の体は、外から入ってくる菌やウィルスに対するセキュリティシステムができあがっているので、たとえそれが体によい乳酸菌であったとしても、状在菌でないものは、このセキュリティシステムに引っかかり殺菌されてしまうようになっているからです。


まず最初に働くのが「胃酸」です。ヨーグルトの乳酸菌は、胃に入った時点ではほとんどが胃酸によって殺されます。そのため、最近では特別な工夫を施して「腸まで届く乳酸菌」を売りにしたヨーグルトも登場しています。しかし、腸まで届いたとしても、はたして状在菌と手を取り合って働くことが本当に可能なのでしょうか。たしかにシャーレの中では生きたまま腸に届くことが確認されているようですが、実際の胃腸の中は実験室とは違います。


私がこうした「ヨーグルト神話」に疑問を感じるのは、臨床現場では、ヨーグルトを常食している人の腸相がけっしてよいものではないからです。ですから私は、ヨーグルトに含まれる乳酸菌が生きたまま腸に届いたとしても、そこで腸内バランスをよくする働きがなされることはないと考えます。
では、なぜヨーグルトに「効果」を感じる人が多いのでしょうか。その理由の一つに「乳糖」を分解するエンザイム(酵素)の不足が考えられます。乳糖というのは乳製品に含まれる糖分のことですが、これを分解するエンザイム「ラクターゼ」は、年齢を経るごとに減少していきます。でも、これはある意味で当たり前のことです。なぜなら「乳」というのは、赤ん坊が飲むものであって、大人が飲むべきものではないからです。つまり、本来ラクターゼは大人には必要ないエンザイム(酵素)なのです。


乳糖はヨーグルトの中にもたくさん含まれています。そのため、ヨーグルトを食べると、エンザイム不足から乳糖をきちんと消化しきれず、その結果として消化不良を起こします。つまり、ヨーグルトを食べると、軽い下痢を起こす人が多いということです。この軽い下痢によってそれまで腸内に停滞していた便が排出されたのを「乳酸菌のおかげで便秘が治った」と勘違いしてしまっているというわけです。


ヨーグルトを常食していると、腸相は悪くなっていきます。これは30万例の臨床結果から自信をもっていえます。もしあなたがヨーグルトを常食しているなら、便やガスのにおいが強くなっているはすです。これは腸内環境が悪くなってきている証拠だと思ってください。くさいのは毒素が腸内で発生しているからです。


このように、一般的にも健康効果がうたわれ、企業などがいかにわが社の商品がすぐれているか訴えているもののなかにも、実際には体にとってよくないものはたくさんあるのです。
冒頭でも述べましたが、これからは自分の健康は自分で守っていかなければならない時代です。相手から出される情報を鵜呑みにするのではなく、自分の体で確かめ、真実を見極めることが必要なのです。自分の体で確かめるというのは、ただたんに食べてみる、やってみるということではありません。なぜなら、先ほどのヨーグルトの例のように、「便秘が治ったからよい」と勘違いしてしまうこともあるからです。


自分の体で確かめるというのは、きちんと選び、実践し、そのうえで、定期的に「胃相」「腸相」を信頼できる医師に診てもらうなど、客観的な結果を確認する努力をするということです。本書で紹介する新谷食事健康法も、実践してくださるなら、私のところでなくても結構ですから、ぜひ実践する前と後で内視鏡検査を受けてみてください。きっと胃相・腸相の劇的な変化を実感していただけることと思います。


健康で長生きするためには、外から聞こえてくる声に翻弄【ほんろう】されるのではなく、自分の体の中から聞こえてくる声にもっと耳を傾けてみることが必要なのです。

  

新谷弘実     出典: フリー百科事典      『ウィキペディア(Wikipedia)』

人物情報

生誕

1935年??月??日 福岡県

居住

アメリカ合衆国

国籍

日本

出身校

順天堂大学

学問

研究分野

大腸生理学

研究機関

イェシーバー大学
アルベルト・アインシュタイン医学校

 

新谷 弘実(しんや ひろみ、1935年 - )は、福岡県出身の外科医。2007年現在、アメリカのイェシーバー大学アルベルト・アインシュタイン医学校外科学教授で、胃腸内視鏡の分野の医師である。『病気にならない生き方』という健康法を提唱した著書がミリオンセラーになった。

経歴

1960年、順天堂大学医学部卒業後、横須賀米国海軍病院にてインターン。その終了後1963年に渡米し、ニューヨーク大学附属ベルビュー病院、べス・イスラエル病院等で外科のチーフレジデントを終えた。

1969年9月、コロノスコープ(内視鏡)を使って、開腹手術をせずに大腸ポリープを切り取ることに世界で初めて成功し、1971年のアメリカ胃腸内視鏡学会で発表するなどの業績を残す。以後、日本とアメリカで35万人の胃腸内視鏡検査、11万例に及ぶポリープ切除を1例の合併症なく成功させている。 アメリカ大統領の主治医も務めたことのある世界的権威として活躍。

 

 


厚生労働省も「乳がん急増の原因は乳製品である」ことを知っている

2013-12-03 00:56:46 | 現代時評

引用元記事:

http://www.eps1.comlink.ne.jp/~mayus/lifestyle2/milknutrition.html

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厚生労働省も「乳がん急増の原因は乳製品である」ことを知っている

厚生労働省が主管する「がん対策推進基本計画」に、「食生活の欧米化によって欧米型のがん(乳がん・前立腺がん)が増えた」という主旨の表現が再三にわたって登場する。「食生活の欧米化」とは何か。欧米人と日本人の食生活での最大の違いは乳製品摂取量の多寡で、食生活の欧米化とは日本人がバタ臭いものを食べるようになったことをいうのである。

厚生労働省はすでに、乳製品と乳がん・前立腺がんの関係を十二分に承知している。しかし、日本の社会・経済に与える影響があまりにも大きいから口を閉ざしているのである。現在の日本のように乳・乳製品が広まっている社会をミルクのない社会に戻すなどということは不可能であるし現実的でもない。

肺がんとの関連を知りながら、タバコを吸い続けるひともいる。同様に、乳がんや前立腺がんなどの危険性が高まることを承知したうえで、個人が好きで乳・乳製品を飲み・食いすることは一向に構わない。問題なのは、政府(文部科学省と厚生労働省)が「身体によいものだから飲みなさい・食べなさい」と日本人に乳・乳製品を強要していることである。


2008年4月、厚生労働省の研究班(国立がん研究センター)が「牛乳やヨーグルトなどの乳製品を多く摂取すると、前立腺がんになるリスクが上がる」という研究結果を報告した**。研究班は、95~98年に全国各地に住む45~74歳の男性約4万3000人に食習慣などを尋ね、04年まで前立腺がんの発生を追跡した。摂取量に応じて四つのグループに分け、前立腺がんとの関係を調べたところ、牛乳を最も多く飲んでいる人が前立腺がんと診断されるリスクは、最も少ない人に比べて1・53倍だったという。牛乳と前立腺がんの関係はすでに知られているが(男は女にくらべて食品摂取量を正直に答える)、主務官庁の研究班が「乳製品と前立腺がん」の関係を公表したことは極めて重要である。驚き慌てた厚生労働省の発表差し止め要請が聞き入れられなかったのだろう。 

**Kurahashi N, Inoue M, Iwasaki S, Sasazuki S, Tsugane S; Japan Public Health Center-Based Prospective Study Group. Dairy product, saturated fatty acid, and calcium intake and prostate cancer in a prospective cohort of Japanese men. Cancer Epidemiol Biomarkers Prev 17, 930-937. 2008.

「人間はみな母乳で大きくなった。あの純白の牛乳が身体に悪いなんて信じられない!」という人もたくさんいらっしゃるだろう。しかし、「牛乳は健康によい」という観念は文部省と厚生省による長年の洗脳によって植えつけられた思い込みに過ぎない。

 

乳がんは乳害である。日本では農林水産省、厚生労働省、文部科学省が結託して、牛乳を飲まないと「丈夫な子どもが生まれない」「背が伸びない」「骨粗鬆症になって寝たきりになる」と脅して、ホルモン入り牛乳の飲用を国民に強要してきた。乳がんは官製国策乳害である。乳がん患者あるいは乳がんで死亡した人の遺族は、将来、単なる金銭的補償だけではなく、業務上重過失傷害・致死罪で3省の刑事責任を問うことになるかもしれない。

■■■■■■■■■■■■■■ 引用おわり ■■■■■■■■■■■■■■

 

われわれは体も脳も“牛乳浸け”にされてきたと言える。

政府側の一部の良心的な研究者が真実を“暴露”するようなかたちで公表しても、以下のように民間の団体や回し者がやっきになって否定しているという皮肉な構図がある。

 

 

 

わたしは驚いた。「乳がん発症リスクを高める」との回答が13%もあるではないか!大方の医師は学会の意向、空気を感じて「リスクにはならない」かせいぜい「どちらとも言えない」と回答しているのだが、1割以上のまともな医師が「牛乳・乳製品の摂取は乳がん発症リスクを高める」とちゃんと回答しているのだ。ニュースバリューとしては、どう考えたってこちらの方が重要なはずだ。しかし、タイトルは「過半数の医師が“リスクにならない”と回答」となっている。ここにも“寝た子を起こすな”の情報操作が見て取れる。こうして、一旦は不安を感じて目を覚ました一般大衆はまた“哺乳ビン”をあてがわれて「心配ないからね」と再び寝かしつけられるのだ。

 

 


知らなかったでは済まない医療の闇

2013-12-02 22:03:45 | 現代時評

 

以下の文は、医療の現場で日々患者さんと向き合っているプロである知人からの報告の転載である。写真と小見出しはブログ主が勝手につけたものでる。

 

知らなかったでは済まない医療の闇

 

「癌の疑いがある」 ?

 

最近になって、やたらと病院の検診にひっかかる人々の話を多く耳にします。

いわゆる「癌の疑いがある」といったものです。

世の中全体がそうなのか、はたまた自分の身のまわりだけがそうなのかわかりませんが、もし世の中全体でそういった傾向があるのであれば、考えられる原因は2つあり、1つは「本当に病気になる人々が増えている」のと、もう1つは「病気にさせる人々を増やしている」ということです。

前者は、一般的には当たり前といえば当たり前の考えであり、まして今は放射能汚染の影響なども関わってくるので、実際に体調を崩したり、癌になる人達も増えている可能性はありますが、個人的には後者の「病気にさせる人々を増やしている」という方が怪しいようにも思っています。

「病気にさせる?」「増やしている??」と聞くと、まず普通の感覚を持った人々は「誰が?何の目的に??」と何を言っているのかさっぱりわからないという表情をしますが、当然ながらそれをやっているのは、医師や病院を中心のマスコミや国までもグルとなった医療マフィアとなります。

今や知っている人の世界では常識となっていますが、病気を治すために病院に行くのが、今や病気を治さないようにするために病院に行く時代となっており、はたまたガンなどのケースになると、病院に行って治療という名目のもと、平気で人殺しがまかり通っている恐ろしい時代ともなっています。

カリフォルニア大学のハーディン・ジェームス博士は、1969年に以下のように述べています。

「典型的な種類のガンでは治療を拒否した患者の平均余命は12年6ヶ月であった。しかし外科手術その他の治療を受けた患者は、平均すると3年しか余命がなかった。」

 

「病院に行くと寿命が縮み、殺される」こんなにわかには信じがたい現実が起こっている理由には、やはり「お金儲け」と「人口削減」という2つの大きな目的が潜んでおり、生かさず殺さずで人々を薬漬けにして半永久的にお金をむしり取ってから心身ともにボロボロにし、用済みとなった最後には、大儲けする抗がん剤を投与して人口削減にも貢献しています。

もちろん、実際に現場で働いている医師の中には一生懸命患者を救いたいと寝る間も惜しんで活動されている方も多いと思いますし、患者から絞り出したお金が最後に行き着く先はマフィアの元となるので、決して医師や病院がボロ儲けしているとは限りませんが、それでも気がつかないうちに、この大きな闇のシナリオに組み込まれ、殺人ビジネスに間接的に加担していることには間違いありません。

そして、この殺人ビジネスは年々悪質になっており、最近は、衣食住や生活のあらゆる場面において「人々を病気にする」ことから始め、さらには「病気でない人を“病気ということ”にする」というとんでもない戦略まで出て来ています。

その「病気でない人を“病気ということ”にする」の最たるものが、冒頭にもお伝えした検診などです。

今では若い女性も子宮関係のガン検診に巻き込まれていますが、ガン検診は他にも大腸がん、肺がん、胃がんなど無数に存在しています。

しかし、いずれのガンも検診が有効だという根拠はありません。

それどころか、肺ガンは検診を受けた人の方がガンにかかりやすく、早死にしているという研究データもあります。

 


「チェコ・リポート」

それが「チェコ・リポート」というチェコスロバキアで1990年に行われた実験結果です。

これは、健康な喫煙男子6300人をくじ引きで2グループに分けて、以下のような実験をしました。

Aは『検査群』・・・年2回の肺がん検診を3年続けて受ける。
Bは『放置群』・・・検査を受けない。

※検査内容は、胸部エックス線写真と喀痰細胞診(顕微鏡で痰の中のがん細胞を顕微鏡で見る)

この3年間の観察終了後、その後の健康チェックのため、さらに3年間、全員に年1回ずつの胸部エックス線検査を受けてもらい両者の肺がん発生率を比較しました。



すると、普通に考えれば、きちんと検査を受けてきたAの『検査群』グループの方が、Bの『放置群』グループよりも肺がんになる割合も、死亡率も少なくなるはずですが、結果は逆になってしまったのです。

①肺ガン発生数 : A 108人 B 82人
  肺がん検診を受けたAの方が、多く肺ガンを発病している。
  発ガン率 1.32倍
②肺ガン死亡率 : A 64人 B 47人
  検診を受けたAの方が、多く肺がんで死んでいる。
  死亡率 1.36倍
③総死亡率 : A 341人 B 293人
  検診を受けたAの方が、総死亡率も高い。
  総死亡率 1.16倍


つまり、検診を受けていたAの『検査群』グループの方が多く肺がんになり、より多く肺がんで死んでおあり、さらに総死亡率も高かったという実験結果が出たのです。

当然ながら、この「チェコ・リポート」に対して、世界中のガン専門医や製薬メーカーは反論し、日本の専門家にも何かの間違いだと一笑されたようですが、同じ頃に、東ドイツとアメリカ、フランスでも同様の大規模調査がおこなわれ、まったく同じような結果が出てしまい、やがてこの実験結果は闇に葬られてしまいました。

「発ガン率は1.32倍、肺ガン死亡率も1.32倍と、数値だけならそれほど気にすることとは思えないが?」という意見もあるのかもしれませんが、大切なのは、この数値ではなく、検査や検診を受けることがで、確実に発ガン率も死亡率も高くなるという事実です。

つまり、先ほど衣食住や生活のあらゆる場面において「人々を病気にする」にする仕掛けがされており、それはこういった検診なども例に漏れないどころか、最近は異常ではないのに“異常の疑いがある”と強制的に精密検査を受けさせ、エックス線を浴びせたり、ストレスを与えて、本当に異常の細胞を生み出す、もしくは完全に健康体の人に薬を与えたり手術をして病気にさせる手法にまで至っています。



中高年が大好きな「人間ドック」ですが、2009年頃から受診者の9割以上が「異常あり」という結果であり、その多く人々が、やがて殺人ビジネスの餌食となっているのです。


「子宮頸がんビジネス」

 

そして、主に中高年の男性だけがターゲットではなく、近年になって最も問題なのが、10代の未来のある少女達がターゲットとされた「子宮頸がんビジネス」であり、これも前述したとおり「お金儲け」と「人口削減」の最たるものであります。

「子宮頸がん発症の予防はワクチンと検診の両輪で」とマフィアの手先であるWHOは狂ったように世界中に勧告しており、その中で日本の検診受診率が先進国の中で最も低いということを理由にマスコミや国を使って異常なまでに検診とワクチン接種を推奨させています。

ワクチン推進派の政治家、役人、製薬会社や医師は、子宮頸がんの原因は「HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染がすべてである」と主に病気とウイルスの関連性の部分を強調していますが、今や「HPVは弱すぎて子宮頸がんを作れない」ということがアメリカの研究で証明され、その理論は根底から否定されています。

アメリカでいち早く子宮頸がんのワクチンを法律で義務化したテキサス州の知事が、後に製薬会社から多額の献金をもらっていることが判明して、この事件はアメリカ中を騒然とさせる大スキャンダルにもなりました。

 



“ワクチン”の実態

 また、ご存知の方も多いと思いますが、ワクチンの成分はとんでもないことになっています。

まず、ワクチンもビジネスが前提になっていますので、そうすると食品同様に、いかに効率よく供給していくかがポイントになり、そのためには、腐敗はNGとなります。だから、ワクチンには人体の健康を無視した、驚くほど有害な防腐剤や殺菌剤が入っています。

成分の一例では、

〓防腐剤(ホルマリン、メチル水銀)
〓ゲンタマイシン(抗生剤)
〓ポリソルベート80(不妊剤)
〓トリトンX100(不妊剤)
〓アジュバンド(不妊剤)
〓ナノ粒子

まさに毒物のオンパレードです。ゲンタマイシンは、強力すぎる殺菌成分ですし、ポリソルベート80は、急性薬物アレルギーを起こしやすい成分です。

ナノ粒子は細胞に入ると細胞を破壊します。

そして、何よりも不妊に関する成分が山ほど入っているのがワクチンです。

これらは、子宮頸がんワクチンに限らず、インフルエンザのワクチンにはほとんど入っているものとなります。

放射能問題をはじめ、この国は「知らなかった・・・」では済まされない様々な仕掛けが蔓延っており、このままいくと将来に日本民族というものは、本当に消滅してしまうほどの危機を迎えています。

でも、放射能は別として、これらの殺人医療ビジネスは大きな危機ではありますが、解決策は非常にシンプルで難しくはなく、ただ真実を知るだけで防ぐことができるので、まるで太陽にさらされると死んでしまうドラキュラのように脆い仕掛けです。

 

どうしたらいいのか?

私自身、当然ながら薬は一切飲まないですし、検査も検診も一切せず、病院には真相に気づいた時からまったくもって行っておりません。

子どももワクチンはもちろん、病院にも未だ行ったことがないです。

ただし、すべての医療が必ずしも無意味というわけでなく、時には医療の介入が必要な病気や怪我の時もありますので、その辺はある程度個人差があると思います。

そして本当は辛い身体をやせ我慢しながら生きるのが幸せだとは言えないので、本当に医療に頼らずに快適な生活を送るには、まずは日常の体調管理が最も重要となります。

そのためには、無意味な医療費にお金を費やすよりは、お金が多少かかっても日頃より安心・安全でエネルギーの高い食材を食べ、なるべくストレスのかからない環境に身を置きながら、万が一の時でも家庭内で対処できる代替医療の準備をしておくのも大事だと思います。


牛乳の害(ここにもアメリカとマスコミ支配の影が・・・)

2013-12-02 00:55:09 | 現代時評

< 以下の引用記事は3.11以前であることに意味がある。写真と赤字の強調は引用者 >

元記事の引用元:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=102095

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牛乳の害(ここにもアメリカとマスコミ支配の影が・・・)
 
三ヶ本万州夫 ( 壮年 兵庫 講師 )  2005/12/06


 

「牛乳はカルシュームが多く、健康によい」という常識は、どうやら捏造された幻想価値にすぎない可能性が大きいようです。

 ●牛乳の蛋白は胃腸に非常に負担をかけるうえに、消化管でスムーズに処理されず、いろいろな毒素をだし、血液を汚していく。特に、牛乳の蛋白質カゼインは、粒子が小さいので、腸の機能が弱っている時には、腸壁を素通りして、血液の中に入っていく。→異質の蛋白質を摂り入れたためアレルギー反応が起こる。(日本でアレルギー疾患、小児喘息、慢性湿疹が増えている原因として「除草剤の影響」と「牛乳の摂り過ぎ」が考えられる。)

 ●牛乳に含まれるカルシウムは仔牛向けなので、分子が大きく人間には吸収しにくい。

 ●牛乳にはリンがたくさん含まれるため、骨のカルシウムは溶け出し、それまで体内にあった同量のカルシウムと結びついて、リン酸カルシウムとなって体外に排泄される→牛乳を飲めば飲むほど体内のカルシウムが減少していく。→アメリカで骨粗鬆症が多いのは牛乳の摂り過ぎからだと考えられる。また牛乳の飲み過ぎによりカルシウムが奪われ虫歯になり易くなる。

 ●骨量測定機器で調べると、牛乳をたくさん飲む人ほど、骨量が少ないことが証明されている。

 ●牛の体温は約42℃あるので、人間の体温では固まってしまう。母乳を赤ちゃんの体に注射しても死なないが、牛乳だと死んでしまう。人間の母乳を子牛に注射すると子牛は死んでしまう。仔牛にとっては完全食品であってもヒトにとっては異種タンパクで、体内では毒になる。

 ●小さい時より牛乳をたくさん飲み続けていると、ぜんそく、鼻づまり、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎などをおこすアレルギー体質になり易くなる。知恵遅れや言葉の遅れ、意欲の欠如、カルシウム不足による落ち着きが無くなるなどの精神発達面にも害を及ぼすとの説もある。

 ●牛乳の乳脂肪はアテローム硬化を引き起し、心筋梗塞や脳卒中、さらには結腸癌、乳癌、前立腺癌になり易くなる。
  
 ●昭和33年、学校給食に牛乳が取り入れられ、それから数年後からアレルギー、アトピー、喘息(ぜんそく)が急に増え始め、10年後から糖尿病、白内障、骨粗そう症、貧血、精神的不安定などの病気が非常に増えている。

 ●にがりを含む味噌、醤油を日本人はだれでも食べているため、牛乳の蛋白質が「にがり」で硬化して目の中にたまり、白内障を引き起こす⇒白内障の最大の原因。

  牛乳をヨーグルトにするとカルシウムの吸収が良くなるので、乳製品をたまに嗜好品として食べるくらいならそれほど害はないそうですが、子供の頃から毎日飲んでいると(大人でも多量に飲むと)想像以上の害をもたらすようですね。カルシウムの量で見ると、牛乳よりも、野菜や海草に多いようです:ヒジキ(同量で牛乳の14倍)わかめ(7倍)海藻や、ゴマ(10倍)、切り干し大根(5倍)大根の葉(2.5倍)、小魚や煮干し(22倍)など、日本の伝統的な食材で十分カバーできます。ではなぜ牛乳?という疑問に対するショッキングな答えがここにあります。

 

 なぜ、こんなに害のある牛乳が「身体に良い完全食品」と無批判に受け入れられてきたのでしょうか? それは、アメリカ人が消費する食品群の第2位を占めるといわれる巨大な牛乳・乳製品業界が、財力にものを言わせて政治的圧力や宣伝攻勢を仕かけてきたからです。

 

 

 

上下両院議員の7人に1人がこの業界を支持基盤にしていると言われ、「ミルクロビー」が存在しているのです。アメリカ政府は牛乳の害を知りながら、有名人を使った乳製品業界の大キャンペーンに目をつぶり、実際は事実を隠蔽してきたのではないかと言われています。日本でも同じです。テレビのCMの3割近くが菓子メーカーや牛乳、乳製品メーカーとも言われています。それ故にマスコミも牛乳の危険性は取り上げないという暗黙の了解があるのです。

 

卑近な例ではありますが、アメリカとマスコミ支配の一端を示すものではないでしょうか。さすがに最近は、アメリカの栄養学者の中にも、牛乳や乳製品をとらないように警告している人がいるようです。アメリカで多かった、難病の潰瘍性大腸炎、顆粒性大腸炎などが最近、増えているのは牛乳のせいだと考えられるからです。しかし戦後50年、牛乳神話を信じつづけてきた日本人がどれだけの害を被ったのか、アメリカも日本のマスコミも語ろうとはしません。事実ならマスコミが騒ぐタバコの害どころではありません。今後も上記の記述の真偽について、継続的に注目していきたいものです。

 

 

「牛乳は身体に良いという“神話”が乳業会社の力もあって、この20年間に造られてしまいました。乳業会社は保健所のスポンサーです。ウソも 100回言えば本当になり、日本人皆が洗脳されてしまっています。名前は申し上げられませんが、後輩の小児科医がテレビや新聞で、牛乳を飲むようにすすめています。ある会合で個人的に聞いてみると、自分はもちろんのこと、自分の子どもたちにも、孫にも一滴たりと牛乳を飲ませないと言っていました。」・・・東京の開業医、真弓定夫氏の話

 

 

 

  

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さて、自分は牛乳をほとんど飲まないから関係がないと思った人も多いことだろう。牛乳の害の研究は近年さらに進み、牛乳だけでなく、乳製品全般が危険視されてきているのだ。ヨーグルト、チーズ、バター、そしてあなたの好きなアイスクリームもだ!

 

これらのものの危険性、有害性、発がん性についても証拠が積み上がってきている。特にがんとの強い関連である。海外の文献をネットで検索すると、出てくるわ出てくるわ、たいへんな量の書籍や論文が書かれている。日本のテレビと新聞とネットを見ている限りでは到底わからない事実が海外ではますます明らかになりつつある。それらを知らせようとしている人間は日本では“トンデモ”扱いされ、乳業協会、酪農協会の息のかかった御用学者たちによって袋叩きに遭っている。“寝た子を起こすな”というわけである。そして、一般大衆はまた哺乳瓶を口にしたまま眠り続ける。海外の動きがいやでもわかるようになるまでのおよそ50年間はスヤスヤ眠り続けるだろう。あなたは何年眠るだろうか。

ここに引用させていただいた記事(2005年)は3.11、そしてTPP以前であることにさらに意味がある。3.11東日本大震災は多くのことをわれわれに教えたはずである。その一つの教訓は、本当の危険があっても為政者は御用学者を使って大衆を安心させようとするということだ。そして御用学者や評論家(“回し者”と呼ぶ)は大衆の無知につけ込んで詭弁を弄して大衆をだます。「ただちに健康に影響が出るわけではない」と・・・。あなたも3.11で多くを学んだはずだ。大企業の利益や一部の産業の存続のために国民は見殺しにされることがあるということも・・・。(“回し者”:特定の団体の利益のために、その団体とのつながりを明らかにせずに工作する人間。通例見返りとしての利益を得ている。用例:回し者発言、回し者記事、その教授は日本乳業協会の回し者だ ・・・ザウルスの定義)

放射線は目に見えないまま忍び寄ってくる。多くの場合われわれには選択の余地がない。しかし、乳製品はあなたが買って口に運ばなければあなたの口には入らないのだ。あなたは自由に選べるのだ。お金を使って食べることも、お金を使わず食べないことも。あとはあなたの判断力だけである。

自分の恥をさらすようだが、あえて書こう。わたしは牛乳が有害で危険なことを、実は今から15年前の1999年に"Don't Drink Your Milk"という本を読んですでに知っていた。当時は日本はおろか海外でも牛乳有害説はまだ大きく広まっていなかった。読んでその説の真実性を了解したわたしはすぐに“脱牛乳生活”“脱乳製品生活”を始めた。しかし、なかなか家族を説得できなかった。もともと乳製品が好きだったわたしは、けっきょく孤立無援のまま4年足らずで挫折してしまったのだ。 しばらく関心が遠のいていたのだが、今から2年ほど前にまた気になりだして文献を洗いなおしてみると、10年ほどの間に、牛乳有害説が否定のしようのないほど確立されているのに驚いた。自分の優柔不断の10年ほどのあいだにわたしは前立腺肥大になっていた。前立腺障害は乳製品との関連がすでに数多く指摘されている。しかし、2年ほど前にまた立ち返って再び乳製品を遠ざけ始めてから前立腺肥大は改善し、医者から毎月処方されていた薬が不要になった。

何かをやめるだけで良くなる、というのは非常に結構なことではないだろうか。良くなるのにお金がかからないのだ。高い薬を買うこともないのだ。逆に言うと、知らない人はわざわざお金を使って不必要で有害なものを摂取して自分の健康を損ねているのだ。

わたしには悔いがある。10年ほど前に挫折してしまった自分が情けないのだ。間違いない真実を知り、行動に移していながらもそれを貫けなかったのだ。挫折せずに辛抱強く家族も説得していれば、もっと早くから家族の健康も守れたはずだと思う。自分の前立腺肥大も発症していなかっただろう。わたしは10年待ちピープルだった。あなたは何年待ちピープルだろうか。今日この時点から数えていただきたい。

 

参 考

以下は3.11の際に政府(お上)が国民を見殺しにした1つの例である。放射能の漏出が確認されていた時点で、不安の拡大をおそれて、住民に緊急に与えるべきヨウ素剤の備蓄がありながらも出さずにトボケた事実がある。危険がありながらも行政が底辺の人間を見捨てる選択は例外どころか通例であることを忘れてはいけない。自分の身は自分で守るしかない。ぼんやり“50年待ちピープル”になってはいけない。

ヨウ素剤配布・服用されず 知事が権限不行使 国会事故調査報告書  東日本大震災  福島民報 より